江差

「江差の5月は江戸にもない」とうたわれるほど、ニシン漁全盛期の江差は輝いていた。

江差は800年もの歴史を持つ、北海道きっての古い街である。今でこそ北前船で栄えた頃の羽振りのよさはないが、当時をうかがい知る貴重な文化財として、廻船問屋 横山家は姿そのままに保存されている。建物は海に向かって長く伸びており、中には一番蔵から四番蔵まで4つの蔵が並んでいる。当時、廻船問屋は関西や京都との間に北前船を運行し、上方の物資と文化をこの北の地にもたらしたのだ。

廻船問屋だった横山家

一ヘ丁は横山家の屋号

かつて廻船問屋は海に面して建てられており、船が直接つけられるようになっていた。今では海岸線は後退し、目の前は道路になってしまっているが‥‥。 あれっ!? 海側の外壁に「一ヘ丁」の大きな文字が‥‥。ハネダシと呼ばれる二階部分に大きく書かれたこの屋号は、船から識別するためのもので、北前船はこの屋号を目印に船をつけたのそうだ。

かつては海に面していた

今、目の前は道路になってしまった

朝日温泉で御一緒した老夫婦の「江差に行ったら五勝手屋のようかんを買いなさい」という言葉を思い出し、五勝手屋本舗に立ち寄った。

あった、あった、円同型のようかんだ。なんでも下から押し出して、付属のタコ糸で回し切りながら食べるのだそうだ。試してみると、これがなかなか楽しめる。そんなに難しくはないので、不器用な人でもOK!

五勝手屋本舗のようかん


やっぱり海はきれいだー。


かつて北海道随一と言われた城下町、桜そして温泉

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