遅ればせながら春

樹海ラインも山頂に近づくと残雪が多くなる。さすがにこの一帯は豪雪地帯なのだろう。木々も根元からねじ曲げられている。しかしそれでも静かに空に向かって木々は伸びようとする。穏やかで真直ぐな力強さに、後頭部をガーンと叩かれた気がした。

えっ! つくしにふきのとう? もう6月も半ばだというのに、ここは遅ればせながら春! 雪の融けた地面いっぱいに、短い春に乗り遅れまいと、つくしが伸びをしている。八幡平の春は遅いんですねぇー。

ふきのとう

つくしの伸び


藤七温泉

樹海ラインもいよいよ終わりに近づき、もう少しでアスピーテラインに合流するというその少し手前、山肌に霧‥‥、いやっあれは湯気だっ! 地面から立ち上る湯気、窓を開けると‥‥、おおっ、イオウの香り! ここが藤七温泉だ。

地面から立ち上る湯気

彩雲荘は藤七温泉にふたつある宿のひとつである。ここでひと風呂。

女性専用の露天風呂の方が眺めがよいというが、男性用もなかなかどうして。目の前では黄色くなった地面のそこここから蒸気が上がっている。そしてその向うには、まだ当分消えそうにない残雪が‥‥。木造の四角い湯舟には、やや白濁した硫黄泉。湯の華がいっぱいだ。あぁこれだよなぁ〜、といういい香り。満足!

まだ当分消えそうにない残雪

四角い湯舟

さあ、いよいよ峠を越えて秋田側へ入ります! この続きは 八幡平の湯 秋田編 でどうぞ!


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