大深温泉

蒸ノ湯(ふけのゆ)を後にして、さあ次の湯へ! アスピーテラインを横切って‥‥と、はい到着。 おい、目と鼻の先やんけー!

アスピーテラインを挟んですぐ向いには蒸ノ湯、すぐ先には後生掛温泉と、ビッグネームに囲まれた超穴場スポット! つい見落としがちだが、ここにもいい湯がある。大深温泉は日帰り入浴と自炊のみの温泉だ。素朴な造りの湯小屋がひとつだけある。

素朴な湯小屋

湯小屋のてっぺんに換気用の出っ張りがある造りは、北東北に多くみられる特徴だ。これがなかなかどうして効率良く換気する優れものなのだ。浴室はヒノキ造りである。「コンクリや新建材はすぐダメなっちゃってね、木が一番なんだ!」御主人は言う。

湯の華が混じりかすかに白く濁ってみえる湯は、蒸ノ湯にも決して引けはとらない。床につけられたわずかな傾斜は、溢れた湯を壁際の排水路へさっと導く。余計なものは一切ないが、シンプルでできのいい風呂だ。

ヒノキ造りの浴室

湯小屋の裏にはオンドル式の湯治小屋がある。「ちょっと入って座ってみ!」おばちゃんに勧められるまま寝転んでみる。おー、あったけー。熱いくらいだ。「場所によって温度が違うんだ。そっちが熱いよ!」

地熱の高い地面の上にゴザを敷いて、壁と屋根つけたって感じだ。わずか数ミリ下は正真正銘の地面。真ん中の通路は地面むき出しで、あちこちイオウで黄色くなっている。もちろん小屋の中はかなりのイオウ臭で満ちている。

オンドル小屋

イオウで黄色くなった通路


馬で来て、足駄で帰る‥‥?

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