志張温泉

志張温泉はアスピーテラインを下って、国道341号沿いにある。2軒の宿があるが、熊沢川沿いにある志張温泉元湯を目指す。案内にしたがって川沿いに1kmほど車を進めると、静かな環境の中に志張温泉元湯がポツリと建っている。熊沢川の渓流と、それを包む緑以外は何もない。今夜はこの静かな宿で体を休めることにする。

宿泊客があまりいなかったので、誰に気を使うこともなく、のんびりと過ごすことができた。人でごった返す人気旅館では、到底できない贅沢でもある。

ひとりで湯につかる。木造りの浴室、湯舟にはこれ以上の透明はないと思える程きれいな湯が満ちている。湯加減もちょうどいい。45.2℃の源泉をそのまま利用しているのだという。泉温が高くないので、露天風呂は外気温の上がる期間に限られる。しかし露天風呂がなくても、この内風呂だけで十分満足である。窓の外には青々とした木々が‥‥。一服の絵のようでもある。だが露天風呂がオープンすると、この窓の外を人が行き来するようになる。んー勿体ないなぁー。

湯舟にはきれいな湯

オープン前の露天風呂

夕食には山菜やきりたんぽの鍋などが並ぶ。こういう料理には日本酒を合わせたくなる。冷酒は無いとのことだったので、昨日西根町で買った酒をやることにした。それにしても山菜や鍋は、どうしてこうも日本酒と合うのだろう。するする喉を滑り落ちていく‥‥。どれも程よいいい味付けだ。クイクイッ!

夕食膳


澄川温泉・赤川温泉

『平成9年5月10日及び11日、八幡平西麓の澄川温泉背後の斜面で発生した地すべりにより澄川温泉の全9棟は全壊し、さらに土石流が下流の赤川温泉の全7棟を飲み込んだ。幸い死傷者は無かったが‥‥。』

痛々しく痛めつけられた川。この川沿いに赤川温泉、そして澄川温泉へと続いていた道路は、現在はゲートが閉じられ、近づくことすら許されない。「澄川・赤川を元気に」という林野庁の看板に、せつなさが込み上げる。いつの日か、澄川温泉と赤川温泉が復興することを願ってやまない。

痛めつけられた川

閉じられたゲート


岩盤やる?

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