ぐるり一周岩手の温泉
金田一温泉
久慈から国道395号で金田一温泉へやってきた。山あいの田園風景の中に十数軒の宿が点在する。まずはまちべ苑を訪れた。少し高台にあるためちょっと見晴しがよさそう! 湯はかすかに茶褐色、湯舟の縁にはうっすらと薄茶の固形沈着物が(福島の宮下温泉に似た感じ)。露天風呂もある。高台にあるためちょっといい感じ。しかし男湯と女湯の間にあるしめ縄のかかった大きな石、何だろう??
男湯と女湯の間の大石
まちべ苑の露天風呂
今日の宿は金田一温泉緑風荘。座敷童子(ざしきわらし)の出る宿として近年よく知られるようになった。座敷童子(ざしきわらし)とは旧家にすみついて家を守るとされる妖怪のことで、座敷わらしに会えれば男は出世し、女は玉の輿にのるといわれる縁起のいいものなのだ。緑風荘で座敷童子(ざしきわらし)が出ると言われているのは槐(えんじゅ)の間。それゆえこの部屋は3年後まで予約でビッシリ(他の部屋はがらがらなのだが‥‥)。今は予約をストップしているのだとか。今日はこの部屋の宿泊者に了解を得、部屋をのぞかしてもらった。所狭しと並べられた人形やおもちゃの数々。みな座敷わらしに出てきて来て欲しいのだ。今日の宿泊者、風水師だというT氏もおもちゃを供えたとか。この部屋ではラップ音がしたり、服を引っ張られたりするという。T氏も少なからず何かを感じたと‥‥。
緑風荘
槐の間 風呂の方はどうなのだろう? よくあだ討ちの湯とかの名前で、女湯から男湯が望める風呂がある。ここは内風呂はその造り。2階吹き抜けの浴室はその2階部分が女湯で男湯が1階。浴室内の階段で行き来できるが、一応行かないようにと書いてある。吹き抜けの浴室は開放感もあっていいのだが‥‥、湯の管理が全然なってない! 浴室に入ってすぐの小さめの湯舟は水の様。大きな円形の湯舟は、ちょっとぬる過ぎるだろうという温度。残るひとつの小さな湯舟はかろうじて適温。この宿、風呂はいただけません!
開放感のある浴室
2階が女湯、1階が男湯
円形の湯舟
さすがに出世や良縁をもたらす座敷童子の宿、廊下にはここを訪れた有名人の写真がずらりと貼られている。歴代総理大臣の何人かもここを訪れているのだとか。そのおかげで総理大臣まで上り詰めることができたのだろうか。
それにしても決してうまくはない食事、控えめなサービス、浴室は広くて開放感があるにもかかわらず、湯の管理はいまいち。座敷童子の宿、それだけに終わっているのが残念だ。