佐賀 陶磁器・温泉・海の幸

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嬉野温泉

嬉野温泉 もと湯

嬉野温泉は武雄温泉と並んで佐賀を代表する温泉場だ。その嬉野でもと湯という名の共同浴場、おのずと期待は高まる。 350円という手ごろな入浴料もよい。だいたい800円だの1000円だの取るところに限って期待を裏切るのである。 ここは湯舟は広く天井も高くてなかなかよい。しかし塩素臭い湯は全くいただけない。消毒用の塩素って、大衆浴場ではこんなに入れなければならないのぉ?

もとゆ温泉

湯舟は広く天井も高くていいのだが‥


嬉野温泉湯豆腐

風呂に入れば腹も減る。嬉野にきたらやっぱり温泉湯豆腐かな! 宗庵よこ長の暖簾をくぐる。なんでも 嬉野の温泉の湯で豆腐を煮ると、その成分で豆腐が溶けだし、湯が白濁するのだとか。 ‥‥といっても全部溶けてしまう訳ではない。豆腐はちゃんと生きている! 木綿豆腐でないとこうはいかないらしい。 白濁した汁には味がつけてあり、この汁ごと豆腐をいただく。 この淡い味の汁が豆腐を引き立てる。つい一杯欲しくなり‥‥。 「名物にうまいものなし」はあたらない。 湯豆腐420円、いなり220円など、組み合わせて頼みやすい手頃な値段設定。 満足!

名物 温泉湯豆腐


シーボルトの足湯

さーて腹ごなしに温泉街をぶらぶら‥‥。 温泉街の中程、ちょっとした広場に妙な赤い屋根?  浅い岩風呂のようなところに注がれる湯? 「シーボルトの足湯」と書いてある。 そっかぁー、この縁に腰掛けて足だけつけるのか! そう気が付いた瞬間、もう靴下脱いどる。こんなときだけ何故か俊敏になる。ズボンの裾をまくって、チャポッ‥‥。 っあ〜、いい湯だぁ。足だけしか湯につかってないのに、全身にぬくもりが伝わる。 この幸せ感、ぜひお試しを! しかし何でシーボルトなの?

シーボルトの足湯

浅い岩風呂のよう


嬉野温泉 公衆浴場

シーボルトの足湯からちょっと裏に入ってみる。 いくつかの旅館‥‥、角を曲がると、おっ! 何だ? レトロなその概観の建物。公衆浴場と書かれている。駈け寄ってみると入り口には南京錠が。 一歩離れて観察してみると、しばらく使われていない様子。 うーん、残念!

かっこいいなぁー

でも入口には南京錠

しかし何でシーボルトなの? その答えがここにある。オランダの外科軍医少佐だったシーボルトは、嬉野に立ち寄ったことがあり、ここで湯につかっているのだ。当時はもっと小さな湯小屋であったようだ。シーボルトに同行した絵師の描いた当時の様子が、横の掲示板に載っていた。

掲示板にあった当時の湯小屋

掲示板を見ていると背後から呼びかける声。 振り返ると初老の男性、この公衆浴場の隣で食事処を営むご主人だという。 「この公衆浴場は3年ほど前から使われていませんよ。嬉野の湯は食べても体にいいんですよ。」 そう言うと私を板前「東屋」と書かれた店の中へ招き入れた。 ここの湯は体にいい、それを料理として利用したいというご主人の手による、温泉料理。 嬉野薬師湯の端豆腐、湯の端御茶豆腐。賞味してみたい。 今は交通事故のリハビリでしばらく店を閉めているが、回復したらまた始めるという。 この温泉パワーで早くよくなって再開してほしい。


ゆったり、露天風呂でひたります!

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