山陰温泉紀行島根編 −島根県東部をめぐる−
出雲湯村温泉
湯村温泉という名の温泉地は、私の知る限り3ヶ所ある。甲府の奥座敷山梨県の湯村温泉、『夢千代日記』の舞台となった兵庫県の湯村温泉、そしてここ出雲湯村温泉である。
湯之上館でひと風呂つかることにする。年季の入った木造の湯小屋の入口で、おばあちゃんが受付をしている。入浴券(向いの旅館で200円で買う)をおばあちゃんに渡し、さっそく‥‥。ところが男用の入口は何故か二つ? 迷っているとおばちゃんが「こっち」と。なんでも一般の人は岩風呂の上等湯、地元の人は別なのだそうだ。
入口のおばあちゃん
湯之上館の湯小屋の入口
肌になじむような滑らかな湯。湯は湯舟の底から湧き、縁からもったいない感じで溢れてる。溢れた湯は川に流しっぱなし。十分な源泉に脱帽! 飲泉口もありコップが置いてある。これぞ源泉の証し。循環湯じゃ飲めないもんね。湯上がりはしっとり、長く余韻が残るイイ湯だ!
飲泉口
渋い湯舟
受付のおばあちゃん曰く。「ここの湯はええよ。私は他へ行っても温泉にはつからよ。」 頑固な入れ込みようである。「ほとんど循環だからのぉ。」 ごもっともです。