奥津温泉
奥津温泉公衆浴場は、旭川の川原に造られた露天風呂である。橋のたもとにあり、目隠しは全くないので、橋からは丸見え。しかし三朝温泉の名物露天風呂に比べれば、ギャラリーは格段に少ない。入浴は自由である。
つかってみると湯はえらくぬるい。景色は‥‥。これなら名物の方がいいかなぁ? すぐ横には温泉の湯を利用した洗濯場がある。
あけっぴろげの露天風呂
洗濯場
奥津温泉公衆浴場のすぐ裏に(こっちが表か?)奥津荘はある。渋い外観のこの宿で、ひと風呂つからせてもらうことにする。
なんともレトロな宿、そして浴室だが、ほんとうに面白いのは湯船だ。湯船の底といえば、平らなのが普通だが、ここでは大きな石があったり、穴があったり‥‥。気を付けないと足をくじく。何故こんな造りなのか? それは湯が湧くところを風呂にしたからだという。だから石がごろごろ。そういえば湯船の底から、時折小さな泡がぷくぷく湧いていた。湯底から湯が湧き、溢れた湯は浴室の端から川へ流れ出す。ただそれだけなのに、ちょうどいい湯加減。ほんとうに素晴らしい!
不思議な湯船
レトロな奥津荘
真賀(まが)温泉
真賀温泉の共同浴場は、数軒の宿とともに斜面にへばりつくように建っている。さぞかし眺めがいいのかと思いきや、眺めがいいのは休憩所のみ。浴室はまったく眺望がきかない。浴室は男湯、女湯、幕湯に分かれており、男湯と女湯は150円、幕湯は250円である。幕湯は元湯のため値段が違うのだそうだ。(後で聞いたのだが、それぞれの湯船は底でつながっているそうだ。 ‥‥ってことは泉質はいっしょ?)
私は250円を支払い、幕湯に入ることにした。湯船は妙に深く130cm程もある。その底に差し込まれた竹筒から、ややぬるめの湯がポコポコと湧いている。湯船の中央は立っていなければならないので、端にある段に腰掛けて、じっくりつかるのが良いのだろう。
源泉の幕湯という名前の由来は、その昔、殿様が入浴したとき、家来に幕を張らせたからだという。由緒ある温泉なんです。
斜面に建つ真賀温泉共同浴場
幕湯
湯原温泉
「(湯原温泉の)砂湯はいい!」この道中で幾度となく耳にした言葉である。ついにその砂湯を訪れるチャンスが来た!
お〜、ここは別世界だ。開放的であけっぴろげの裸天国! ここへ来たら脱がずにはいられない。‥‥とはいえ、昼間はそれなりにギャラリーがいるので、夕食後に来てみることにした。
夜十時、薄暗い中、川原に目を凝らすと、何十人もの裸族がうごめいている。かなり賑わっているようだ。もちろん私もその一員に‥‥。仕事が終わったお父さんや、学生たちが次々やってくる。あけっぴろげで広い露天は大はやり。川向いのホテルの灯りが、湯面に映ってなんかいい感じ。でも女の子はちょっと入りづらいだろうなぁ。
湯船は3つ
露天番付ナンバーワンの砂湯
旅の最後を締めくくる湯は?