伊子溝(いねこう)
深八尺(2.4m)巾四間(7.2m)村の北方横曽根村より来たり西北端荒川に合す
其間五丁四間(553m)

今の緑川がそのまま南に下りて荒川と接したところと思われる
水性植物園(浮間公園内  むかしから子どもたちの恰好のあそび場)

他の川堀につけられた名とは趣きが違うので一考しても無駄なことではないでしょう。
「伊子」自体、漠然としていて何のことやらわからないので俗称、通称の面から。
 「伊子」「伊」自体には意味はなく、「子」は方位でいう北を意味しています。
 「亥 い」方位でいう北微西。「亥子 いね」
 干支(造立年から)『戌子』「 つちのえね ぼし いぬね 転訛して(いね)か」
実はここまで考えてきて『伊』が納得できずお手上げ、今回はパスしようとあきらめていたのですが先ずは下の写真をみてください。

  

   イ      イー      イ

「伊の三点」専門用語で板碑の上部にある宝珠をかたどった三つの梵字(地蔵種字)を総じて指す用語です。
 上の写真はまさしく「伊の三点」なのですが、五十音表記で「い」にあたる梵字(左の写真)からなにか観えてこないでしょうか。
 「横曽根」「飯塚」「浮間」そして、そうように「荒川」が私にはみえるのですが。
 「伊」は以上の意を含んだ吉祥の印で、「子」はそのまま北でいいでしょう。

 また、「荒川」にあたるところに「伊子溝」を線とみたて「種子」(しゅじ)の変化と考えてもいいでしょう。

「伊子」を「亥子」の書損じなどと古人を軽んじた意見を公開したことを陳謝し訂正したいとおもいます。


緑川と菖蒲川の合流点 右手おく三領水門 今の川口側の土手(大囲堤)には浮間に通すための圦樋(いりひ 水門)が設けられていた。


正眼寺(しょうげんじ)の六地蔵
     

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