「ほめ方、叱り方のヒント」から心に残ったことば、など。

できなかったけどがんばった方ががんばらなくてもできた、よりも脳は活性化していた。 2014-11-08

いい子できる子より、がんばったことをほめるのつづき。
同じ問題をやったときでも、簡単にできてしまう人よりも
できなくてもあれこれ頑張ってなんとかしようとした人の方が脳は活性化していたそうなのですね。
がんばらなくてもできた、よりもできなかったけどがんばった方が。
そうしたらもともと「できる」(?)人はもっと難しい問題にチャレンジすればいいわけです。
ですがこれがなかなか難しい。
例えば学校で100点取れて大丈夫と思ってたら、
なかなかそれ以上に努力するのは努力がいりますよね。
それに、いい子。賢い子とほめられなれていると前出のようにいい子であろうとするために
難しい問題にチャレンジするのに二の足を踏むようになる。
逆にがんばった「行動」をほめられた子はトライすることをヨシとする回路ができた子は、
さらに上の問題にチャレンジするようになる。
それにはじめは結果に結びつかなくても努力をほめられた子って、
ちょっとやそっとの逆境にもめげずにじぶんを認められる人間になりそうな感じがします。
サントリーの鳥居サンや本田宗一郎さんが「やってみなはれ」や「失敗から学べ。
失敗を恐れるな」と若手にはっぱかけてたのも脳科学的に正しいってことなんですなあ。
これはスポーツの分野にも言えるそうです。
そう言えば運動会の時にうちの母親が弟に
「びりでも一生懸命走ったお兄ちゃんはえらい」って言ってたっけ。(苦笑)

トライする亀はウサギに勝つ。(かも)なんてこともあったりして。
できなかった子へのフォローも大事だけど、できた子にかけル言葉も大事。
ことばしだいで感じ方もちがう。ことば、大事です。
小学校の時には楽にできていた子が中学でわからなくなる原因にもつながりそうなはなしです。
いい子だねより、がんばったね、は脳科学的にもいいことなんだな。 2014-11-07

いい子だね、えらい子だね、と人格をほめるのではなく行動をほめる。
書きましたが、今日ラジオを聴いてたらそういう内容が出てきました。
脳科学を研究する篠原菊紀先生(諏訪東京理科大学教授)
実際に賢いね、いい子だねとほめられた子とがんばったね、と努力をほめられた子をくらべたところ、
いい子派はいい子であろうとするために次の課題をじぶんで選ぶ場合
同程度か簡単なのものを選ぶ傾向があった。
一方努力をほめられた子は90パーセント以上難しい課題に挑戦した。
しかもこれを続けた結果はいい子が簡単にもかかわらず成績が落ち気味なのに
難しい問題に挑戦した子達のほうがむしろ上がっている。
またいい子であろうとする子は自分より点数の低い子のテストを気にする。
できない子を見て自分がいい子であることを確認しないと
安心できないようになってくるというわけなんですね。
ほめて自信をもたせたり自尊心を育てるのは大事だけど、それだけじゃない。
ほめ方によっても変わってくる。
うーん。なるほどほめるのも難しいです。
結果だけではなく、努力をほめる。
がんばりが評価されたことでそれは脳のレベルでニューロンのつながりが強化される、と。
だから次にやる時もがんばれるようになる。さらにいいつながりができるってことなんですな。
いやいや、おもしろい。脳now!(だじゃれ脳ですいません)
しなかったことを叱るよりできたことをほめる

(ほめ方叱り方を読んでつれづれ思う)叱り方ね、怒り方じゃない。ココ大事!
まったく同じテストを評価するのでも、ここもここも間違えてるじゃないかというのと
ここができてる、すごいじゃんというのでは全く違いますよね。
できなかったところをできるようにするために叱るにしても、できたことまでシュンとして消えてしまう。
逆にできたことをほめられると、次はできなかったところも頑張ろうと思うのではないか。
「気持ちが変われば、行動が変わる。
行動が変われば、習慣が変わる。
習慣が変われば、性格が変わる。
性格が変われば、運命が変わる。
運命が変われば、人生が変わる」

ささいなことでもほめる。気にかけているのがわかるように伝える。
これはできない子、手のかかる子だけに言えることではないんです。
ひとりでどんどんできる優等生の子だから大丈夫、と思って他の子の方に時間をかけていると、
大丈夫と思っていた子が不満を口にできずにいたりします。
なんでわたしにはほめてくれなくて、あの子ばっかり、みたいに。
もちろん認めてないわけじゃなくてその子にはできて当たり前だからほめないだけなんだけど、
やっぱり口にしてほめないとわからないもんですよね。
しっかり伝えるしっかりほめる。
大事です。
「がんばれ」、よりも「がんばってるね」 2014-10-21

この言葉はテレビでもよく聞くけれど、
自分もよく「がんばれ」って言うしなかなか他の声かけことばも見つからなかったんですよね。
筆者の中井さんはがんばれ、と言われてうれしい時とそうでない時があると書いていてすごく納得でした。
気にかけているよ、きみのことをちゃんと見ているよ、という気持ちが伝わる時はうれしい。
こう言ってもらえるとがんばれもわるくないと思えました。でもそうじゃない時もある。
努力しているのになかなかその成果が出ていない時とか。
がんばっていないじゃないか、もっとがんばれ、という叱責に。
そしてやる気をなくしてしまう。
筆者はカナダ人の保護者の方から言われたそうです。
日本人は一生懸命がんばっている人に対してもがんばれがんばれと言いますが、
カナダ人はよくやっているぞ!すごいぞ!かっこいいぞ!と言うのです。
Good job!
ですね。
がんばってるね、は気休めのようにも聞こえるけど、そうじゃないんだよね。
なるほど今やっていることを認められると次への元気も出てくるし、
やる気を出して取り組めるものなんですよね。

いい子だね、えらい子だね、と人格をほめるのではなく行動をほめる。 2014-10-18

そして叱るときは何度言ったらわかるの?ダメな子だねぇ、と
人格を否定するのではなく人格を受け入れて行動を叱る。
これもまた、ほめると叱るが裏表になってます。

ほめる方から。
いい子えらい子も最初はうれしいけれど、
悪いところを隠していい子と評価されるように行動するようになると
プレッシャーでいつしか息苦しくなり疲れてしまう。
心理学者の河合速隼雄先生は近視眼的によい子を作ろうとする傾向の危険を指摘している。
人格ではなく行動自体を肯定的に評価してあげてほめる。
すると、「よかった。じぶんのしたことはよかったんだ」と自己への肯定感といきがい感を持てる。
そしてまわりのことを考えて行動できるようになる、というわけです。
「よい子」の場合はどう見られるか、ってなってしまうということなのかな。

そして叱る方です。
これもほめるの裏返しなんだけど、
ダメねと言われるとダメな自分がなにをやってもダメってなっちゃう。
自分が受け入れられていないと感じたら、
行動を直そうという気にはなかなかなれないです。
だから人格を否定するような言い方ではなく行動を叱りなさいということなんですね。
なにかやらかして叱る。内容はどちらも同じでも言い方ひとつでまったく違う。
受け止め方もどんな子かによってちがうからいちがいにはこうと言えないけど、
気をつけると違ってくるように思いました。

人と較べない。ほめる時も叱る時も。 2014-10-17

子どもを伸ばすほめ方叱り方 51のヒント (中井俊巳) という本にのっていました。
子育て本ですが、著者が長いこと教育の現場におられた方で、
教育論やおとなにもたくさんあてはまるところがあります。
比較してほめれば優越感を持つ。優越感はいずれ劣等感になる。
人と比べられると自分を好きになれない。自尊心と自信を育てよう。
こどもはほめられると自分からほめられるような自分になろうとするけど、
誰かと比べて得た優越感だと、それは他の誰かと比べられることで劣等感になる。
叱るにも、ほめるにも、比べないのはだいじなことですね。

51のうちふたつ書きましたが、残り49個はまたの機会に。
でも、ぜんぶつながってるんですよね。

教えること、のもくじ

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