推薦入試、私立と都立はこんなにちがう。
推薦入試・またはA推薦
(私立高校編)


例えばある私立高校の今年の入学者の内訳をみてみると、
百数十名の入学者のうち、90人ほどが推薦入試。出願者が同数だったので、つまり推薦の基準を通ってあらかじめ中学校から書類がいっている生徒は、テストなし、作文と面接だけで全員合格しています。
現在、私立高校の推薦の割合は、定員の50%程度と決まっていて、この90数名が半分程度(半分ちょっと)ということになるわけですが、では後の半分程度がどうなっているのかを見てみましょう。
この学校は中学校があるのでそこから上がってくる生徒がおよそ20人。
残りが一般受験としてふつうにテストを受ける受験生ということです。
さて、そのうちで、
第一志望・第二志望(併願)の人たちは当日テストは受けるけれどかなりの点数がプラスされることになっていて、やはり全員が合格しています。
「フリー」が3人と二次募集の「追加」が10数名いますが、この場合も推薦の基準には満たなかったけれどテストを受けるときに考慮してくれる、ということが多いのです。
と、いうことは、ただ願書を出しただけのなんの推薦の約束もかわしていない本当の意味での「一般受験」生がいたら、合格の枠は限りなく狭いということになります。
絶対受かるだろうと甘く見て偏差値10も下の学校を全くのフリーで受験した子が落ちてしまう、という例はいくらでもあります。推薦がとれていないで私立を受けるのは、まわりのみんながヒマラヤ登山の装備をしているのにひとりだけ半ズボンで水筒さげているみたいなものなのです。

一方都立の「推薦」は

来年度の推薦枠をみてみると、旧十学区では
国立が定員の10%。三鷹、調布北、神代、調布南、狛江、府中、府中西、府中東、永山が20%。
私立では一般受験が狭き門。それに対して都立の方は「推薦」が狭き門だということがとおわかりでしょう。
例えば府中高校に入りたい人は推薦に落ちても一般入試でその学校をまた受けられるわけだから、ほぼ全員が推薦の願書を出すし、また調布北が志望だけれどちょっと本番のテストに自信がない、という人なども推薦で府中に、と願書を出したりして毎年都立の推薦入試は倍率3、4倍になるのも珍しくありません。
推薦で都立の志望校に入れればそれにこしたことはないけれど、逆に推薦で落ちてがっかりしてその後の私立のテストや都立一般入試まであとをひいてしまうのではなんにもなりません。こんなことを言ってはなんですが「都立の推薦」はあくまでも「ダメもと」あるいは一般入試の予行演習ぐらいのつもりでいて、受かったら喜べばいい、ぐらいのつもりで臨んだ方がよろしいかとおもいます。

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