テストで必ず役に立つ鉄則集


@「これが答だ」と思ったところには定規で線を引く。

「本文から書き抜きなさい」「そのまま抜き出しなさい」という問題で多いのが句読点を忘れる、ひらがなを漢字で書いてしまうなどの間違いである。特に書き抜き部分が長い時などは本文を見て覚えたつもりで書いてしまうから自分でも気がつかないうちに間違えていたりする。答を書く欄があれば間違いに気づくが、そうでなければそのままである。あっていると思っていた問題が返ってきたら×だったということになる。
 線を引くというのはたいした手間ではない。字数が決まっている問題だったら数えながら引けばいいし、線を引きながら読むことでその部分はよりしっかりと頭に入るだろう。
「そのまま書き抜く」問題でなくてもだいたいこのへんだと思うところに引いておいて後は答の形にあうように並べ替えたりちょっとだけかえればいいし、「何文字以内」というような問題であればその中からけずれそうなところをけずってしまえばいいわけだ。
 また、一度見つけたところでもちょっとずつ見ながら書いているうちにどこにあるのかわからなくなってしまったり、他のことに気をとられて見失ってしまってまた始めから読み直して探すというのもよくあることだ。そうした場合も線を引いておけば一発である。

A指示語の問題はすぐ前を見る。

「これ」や「それ」がさしている言葉を本文中から抜き出す問題ではたいてい(というかほとんど)の場合、答はその文かひとつ前の文の中に入っている。はなれていたとしてもだいたい3行以内にあるとみていいだろう。特に二文字で抜き出しなさいというような場合、答はおそらく二字の熟語だから、近くにある二字の漢字をピックアップしてその中から問題の「これ」や「それ」と入れ替えて文の意味が通じるかどうかあてはめてみればそれが正解ということになるわけである。

B理由を聞かれたら「から」をつける。

 問題が「理由はなんですか」「なぜでしょう」というような時は答は必ず「・・・から」という形で書くこと。
「どういうことですか」というような場合は「・・・こと」という形で書くようにする。
 理由を書き抜く問題であれば、@Aの鉄則とも関連するが、すぐ近くの文の中から「から」(あるいは「ので」など)という言葉を探すとたいてい出ているはずだから、そこから上に線を引いてしまえばよい。
 また「どういう気持ちですか」というような問題であれば本文中から「気持ち」あるいは「思った」「感じ」などの言葉を探してみるべし。

C段落の関係を聞く問題が出たらつなぎ目に着目する。

 段落と段落とがどういう関係でつながっているか。特に都立入試では毎年必ず一問は出題されている問題であるが、これは後の段落がどんな言葉で始まっているかを見るだけで解けてしまうことがかなりある。
 例えば平成五年度の問題は次のようなものだった。

 三段落と四段落との関係を説明したものとして適切なのは、次のうちではどれか。
ア 第三段落で述べた内容に対して、第四段落ではそれとは反対の内容を示して話題の転換を図っている。
イ 第三段落で述べた内容について、第四段落ではそれとは異なる観点から対照的な内容を示している。
ウ 第三段落で述べた内容に基づいて、第四段落ではその具体例を挙げて論旨を理解しやすくしている。
エ 第三段落で述べた内容を受けて、第四段落ではその要点を整理して論の展開を図っている。

 さて、ここで後の段落(この場合は第四段落)のはじめをみてみると、
「このように・・・」となっていて、これはそれまでに書いた内容をまとめるときに使う言い方である。そこで答はエの「・・・要点を整理して・・・」が正解ということになる。
 他の年のものも、
「ところで・・・」→話題を転換する接続詞(「さて」なども同じ)で始まるので「・・・新たな問題点を提示して・・・」という選択肢が正解になっている。
 もし後半の段落が「しかし」(逆接の接続詞)で始まっていたら選択肢の中に「・・・逆の・・・」や「・・・反対の・・・」という言葉が入っているもの、「例えば」なら「具体例をあげている」といった選択肢が有力な正解候補とみてよいだろう。
 と、いうようにだいたいこの方法でできてしまう問題が多いが、ただし以下のような例外もある。

 平成六年度
 第三段と第四段との関係を説明したものとして適切なのは、次のうちではどれか。
ア 第三段で述べた内容に基づいて、第四段ではそれを順序よく整理してくわしく分析している。
イ 第三段で述べた内容を受けて、第四段ではそれを簡潔に要約して文章全体の結論を導き出している。
ウ 第三段で述べた内容について、第四段ではその具体例を列挙して論の内容を分かりやすく解説している。
エ 第三段で述べた内容を受けて、第四段ではそれに新たな事柄を付け加えてその後の論の展開を図っている。

 この問題の第四段落は「というわけで・・・」から始まっていて、これは「だから」(順接の接続詞)などと同じ使い方だから答はイかな(?)と思ったら正解はエなのである。実は段落の途中で「もっとも・・・」というのが出てきて新たな事柄を付け加えているわけで、こうした場合は始めの部分だけだとひっかかってしまうことになる。
 割合としては5年に一度ほどはこのような問題が出ているようなので後は本文をしっかり読んで判断していただきたい。
 ちなみにひとつ付け加えておくと、この問題のように同じ言葉を使っている選択肢があった場合(イとエの「受けて」)だいたい正解はその中に入っていることが多い。

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