今春の25年度入試から来春26年度入試、傾向と対策。

約13000人。これは今年春の都立高校一般受験の不合格者数で過去最大です。
全体の募集人数は40109人→40234人と125人も増えている。
募集人数は増えているのに不合格者が最大って。
会場模擬テストの会社の分析を参考に、
まずこのあたりからまとめてみます。
キーワードは都立志向、推薦入試、少子化だが受験生の数は減っているのか。




25年度の受験者数44310人のうち合格者は31335人。実質倍率1.41倍。
過去最高を記録した前年度は1.42倍。
合格率は70.7%(前年度70.6%)ほんとに若干ですが、前年度より入りやすくなっているはず。
で、不合格者はというと12975人で、前年度の12338人よりも600人近く多くなっている。
合格率が上がっているのに不合格者が増えている。
しかも600人も。
つまりこれは、割合の問題です。
一般で受ける人数が増えた。
このことの大きな原因になっているのが都立の推薦入試枠の縮小。
推薦の募集枠が縮小された分が一般受験にまわった。
受ける全体の(もとにする)人数が増えれば
若干合格率が上がって合格する(一般受験の中で)人数が増えても
不合格の人数も増えるわけです。しかも非常に多く。




さらに都立一般の受験者が増えたことの理由として、棄権者の減少が考えられます。
応募したけれどテストを受けなかった生徒は2477人で応募者全体の5.3%で過去最低。
(前年度6.3%)棄権者が低かったというのはそれだけ都立第一志望の生徒が多かったということ。
都立高校無償化とともに、ゆとり教育からの脱却で都立でもいろんな形で
土曜日も授業をやる学校が増えてきたことも原因にあげられそうです。

もうひとつの不合格者が多かった原因として考えられるのが、いわゆる水増し合格が減ったこと。
合格者数から募集人数を引いた数は312人。
一般の受験者自体が今年より少なかった前年度が410人だったことを考えるとこの数字は大きい。
合格者が絞られた原因は都立人気とともに(合格したら行くから多く出さない)、
男女別定員制を緩和する(男子は男子、女子は女子で合格を出した後、別枠で成績順に合格を出す)学校が
42校から38校に減少したことが考えられます。
ほとんどの学校では男子より女子の方が基準が高い。それも10点とか20点とか。
だから水増し合格者は女子の方を多く出していたのですが、
それが減ったというのは女子の合格者が減少した、ということになります。
一昨年だったら受かっていた子が受からない。うーん、特に女子に厳しい入試だったんですよね。
そしてこの都立志向、推薦入試枠の縮小、基本的にはこの傾向、来春にもあてはまりそうですが、
その前に今春の周辺校の傾向へつづく


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