第5章 八宅派の看法の2 (宅盤の作成)

3. 宅盤の作成法


生年により本命卦が判り、宅向により宅卦が決まれば宅盤を作成できます。
これは、「大遊年変爻法」と言う方法で、本命卦及び宅卦と、各方位の後天定位の
卦との変爻により宅盤を作成します。

爻とは易卦を構成する要素で、八卦はそれぞれ3つの爻の陰陽で成り立ってます。
いま、八卦を爻で表わすと下記のようになります。





このように、八卦は3つの爻の陰陽で構成されており、1つの爻の陰陽が変化すると
別の卦が生成されます。これを変爻といいます。
つまり、変爻とは爻の陰陽が、陰から陽へあるいは陽から陰へと変わることをいいます。

そして、本命卦または宅卦と後天洛書の八方位の卦との変爻により、宅盤を作成します。

1.宅卦と同じ方位を「伏位」で小吉とします。

2.下爻変の方位を「過害」で小凶とします。

3.中爻変の方位を「絶命」で最大凶とします。

4.上爻変の方位を「生気」で最上吉とします。

5.下・中爻変の方位を「天医」で上吉とします。

6.中・上爻変の方位を「五鬼」で大凶とします。

7.下・上爻変の方位を「六殺」で中凶とします。

8.全爻変の方位を「延年」で中吉とします。



< 例題 >


仮に、いま玄関の向きが南向きとした場合、坎宅となります。
坎卦は

上爻陰
中爻陽
下爻陰

で表わされます。

そして後天定位の易卦は、
北方は「坎」
北東方は「艮」
東方は「震」
南東方は「巽
南方は「離」
南西方は「坤」
西方は「兌」
北西方は「乾」
と決まってました。
八方位の卦

以上のことから、

a. 北方は「坎」で、宅卦と同じであり「伏位」となります。

宅卦「坎」 方位の卦「坎」

b.北東方は「艮」で、中・上爻が変爻となり「五鬼」となります。

宅卦「坎」 方位の卦「艮」

c.東方は「震」で、下・中変爻で「天医」となります。

宅卦「坎」 方位の卦「震」

d. 南東方は「巽」で、上変爻で「生気」となります。

宅卦「坎」 方位の卦「巽」

e.南方は「離」で、すべて爻が変爻となり「延年」となります。

宅卦「坎」 方位の卦「離」

f.南西方は「坤」で、中変爻で「絶命」となります。

宅卦「坎」 方位の卦「坤」

g.西方は「兌」で、下爻が変爻となり「禍害」となります。

宅卦「坎」 方位の卦「兌」

h.北西は「乾」で、下・上変爻で「六殺」となります。

宅卦「坎」 方位の卦「乾」



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