しまなみ海道

しまなみ海道へのNAVI板(今治側)

『しまなみ海道』

伊丹→明石海峡大橋−撫養街道→阿波池田−R192,11,196→今治
今治→しまなみ海道→尾道−R2,岡山牛窓線→牛窓
牛窓−ブル−ライン,R2,姫路BP→加古川→伊丹

走行日:5月30,31日 使用車両:TRANSALP400V

来島海峡大橋

来島海峡、大島側の桟橋にて
 
 久々のツーリングにでかけました。

 アフリカから帰って、日帰りではうろうろしていたけれども泊まりは初めてです。行き先は、この5月に開通したばかりの西瀬戸自動車道こと『しまなみ海道』です。天気予報を睨みながら連日の快晴を確認しての出発です。今回の愛車はターマック中心とあって迷うことなくトランザルプをチョイス。数年前の室戸岬行以来のトラでの四国です。四国は山がハードなので、どうしても林道ランに目がいきBAJAの出番が多いです。でも、今回は限られた時間で走りきらなければいけません。こんな時トラの疲れを感じさせない大柄な走りはありがたいものです。
 ここは、来島大橋を渡った大島側です。前日に今治側の糸山公園などは散策していましたから、今朝は早立ちして、抜けるような快晴の中を走りました。しかし、交通量が少ないです。桟橋に止まっているフェリーからは多くの人や車が吐き出されているというのに・・・ しまなみ海道の他の橋や道にも言えますが、あまり産業的なつながりは見込めそうな感じはしないです。広島←→松山の物流ルートに乗っていないような感じがします。
 これまた久々の走行写真です。10数年前瀬戸中央自動車道(瀬戸大橋)が開通したときにも喜び勇んで走りに行き、南備讃瀬戸大橋上で弟のセローを走りながら撮影した憶えがあります。その後も、やまなみハイウェイや北海道のオロロンライン、オーストラリアなどでも走行写真は数多く撮りましたが、長大架橋での走行写真が好きですね。自然と人工物との対比というか、人間のすごさと自然の大きさとのバランスというか、次に生まれ変わるとしたら、架橋技術者になりたいものです。昔の大手ゼネコンのコマーシャルにありましたよね、「地図に残る仕事」っていうの、いまだに憧れています。

来島海峡大橋走行中

第3来島海峡大橋を走行中


多々羅大橋

多々羅大橋を生口島側のSAより望む

 しまなみ海道は、(新)尾道大橋・因島大橋・多々羅大橋・大三島橋・伯方大島大橋・栗島海峡大橋をによってつながる、尾道から今治へのルートを指します。全面一気に開通した瀬戸大橋や明石大橋に較べると、今回開通したのは来島海峡大橋と多々羅大橋というしまなみ海道は、少し面白みにかけるような気がしています。また、走るにしても生口島と大島については西瀬戸自動車道が通じていなくて、一般国道であるR317を走らなくてはいけません。また、尾道側はまだしも今治側についてはアプローチ道路についても整備が不十分で新居浜に向けてのR317は大渋滞していました。自動車専用道路を観光バスが駆け抜けるのではなくて、生活道路を観光バスも一緒に走るというのが、この道の面白さでもあり訳の分からないところでもあるのでしょう。
 8つある橋の内で、最も美しいのは『多々羅大橋』です。斜張橋はおおむね好きな私ですが、ここのは美しい、取付道路からカーブして渡り、再びカーブするのでその全景が余すとことなく目のあたりにできます。それに較べて、他の橋は凡庸です。瀬戸大橋の景色のすばらしさや連続性、明石大橋の雄大さには全くもっておよびません。設計の古い橋が多いからなのか、質実剛健で遊びの要素を感じないのもピンとこない一因かもしれません。
 それと、売りである歩行者や自転車が渡れると言うところですが、この手の長大架橋の場合、橋の下に船舶を通すために相当な高さを余儀なくされます。ですから、自動車などはずいぶんと前から高度を稼ぐように道を付けていますが、自転車歩行車道は、取付道路との接続の関係からか、結構急勾配を余儀なくされており、あれを自力で漕いで登るのは大変だと思います。また、大島や伯方島・大三島・生口島を走るリエゾンの区間も思いの外長くて、全線を走破しようというひとは、余程のもの好きか、生粋のサイクリストぐらいしかいないのではないでしょうか。大部分の人は、糸山公園でレンタサイクルを借りて、来島海峡往復といった楽しみ方をしているのではないでしょうか。生活の足として期待するにしても、雨の日や強風を考えると海路になるだろうし、市街地から離れたところをアクセスしている自動車道よりも、昔から栄えた港と市街地をダイレクトに結ぶフェリーが優位なのでしょう。がらがらの道路とは対照的な満員のフェリーでした。
多々羅大橋走行中

世界一の斜張橋『多々羅大橋』 文句なく美しい!

向島フェリー

尾道水道は渡し船で渡ります。

 実は今回は厳密な意味で言うと、『しまなみ海道』を全線走破してはいないのです。向島と尾道との間は、渡し船を使ったからです。でも、尾道水道を渡るにはやっぱり「渡し船」ですよね。大林作品にも何度も登場する渡し船、さびしんぼうの一シーンが余りにも有名ですが、本当によくこの景色に似合っています。人間が100円、バイクが10円と庶民的な値段が良いじゃないですか。また橋だと市街地よりはるか東に着いてしまうけれど、渡し船は尾道の駅前桟橋にドーンと横付けするのだもの、この便利さにはかないませんね。ソフトクリームを舐めるわけではないけれども、ツーリングの合間の素敵な航海でした。
 帰りに寄り道した「牛窓ホテル」のテラスからの牛窓の風景です。なんかとってもいいですよね。どこか、外国のような雰囲気さえ漂います。私たちはバイクでツーリングしていても、このようなリゾートホテルにちょくちょく寄り道します。宿泊することはまれですが、食事をしたり、時にはお茶をするためだけに立ち寄ったりします。そんな中でもここはトップクラスの優雅な時間を与えてくれるホテルなのでお気に入りです。青い海と白いパラソル、日本のエーゲ海と豪語するだけのことはあります。また、空調をさほど必要としないこの季節は、海からの風がダイニングを吹き抜けて心地よい限りです。鳴門にあるルネッサンスリゾート鳴門も同様ですね。ここらへんの海は藍色に輝いて、そして空気も乾いているから、ある意味日本離れした景色を見せてくれます。良いところです。大好きです。老後住むなら、このあたり(西播東備)地域にしようと考えています。牛窓のようなところがあるし、日本で一番晴天率が高いらしいし、うどんも美味しいし、ソースカツ丼もある。これで、コンセプトのしっかりした老人ホームがあれば転職をかんがえるのになあ・・・??? 

牛窓ホテルから

牛窓ホテルのテラスから
アフリカ帰りによった「南フランス」と書いてもわかるまい???


 慌ただしく駆け抜けた『しまなみ海道』でしたが、行く前からの予想通り素晴らしい「海道」でした。本当に日本人は、海と島との取り合わせが好きですよね。私ももちろん大好きです。明石大橋は雄大で美しいけれども、島影が望めない分だけ瀬戸大橋の方がいいなぁと思うほどです。しかし、土木技術の進歩はすごいです。他の技術の進歩もすごいのだけれど、形に残ってしまう仕事だから、その結果が誰にでもわかる形で見えてしまう。それが、どこかしら、感動を呼ぶのではないかと思います。
 今回、アフリカ紀行の形式で、ツーリングの様子をまとめてみました。次回からもおもしろおかしく書いていこうと思います。


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