現在Palmの開発者用ページからダウンロード出来るSDKはprc-tools2.0用のものです。MacMiNT付属のprc-toolsは0.5.0ベースなのでSDK3.5に対応させるには少々手を加える必要があります。Windoze用のSDKにはprc-tools0.5.0でSDK3.5に対応させるためのドキュメントが付属するのですが、何故かUNIX用SDKにはそのドキュメントが存在しないのでこれを書いてみました。まず開発者用ページからUNIX用のSDK3.5をダウンロードします。
これをデスクトップにおいたら(どこにおいてもいいですが)、MacMiNTで
cd /desktop
tar zxvf sdk35.tar.gz
などとやると「Palm OS 3.5 Support」というフォルダができます。MacMiNTで他のSDKがおいてあるディレクトリ(デフォルトの状態なら、/usr/palm/m68k-palmos-coff/include/の中にあるはず)に「PalmOS35」というフォルダを作成し、「Palm OS 3.5 Support」の中の「Incs」フォルダを開き、すべての書類だけ(フォルダはいじらない)を「PalmOS35」の中に入れます。また、「Core」の中のすべての書類とフォルダも「PalmOS35」の中に入れます。「Dynamic」の中の書類は先程「PalmOS35」の中にいれた「System」フォルダの中に入れます。「Libraries」フォルダも「PalmOS35」の中に移します。
このSDKをつかうにはさらにPalmOS35にリンクを置き換える必要があります。MacMiNTを起動し、
cd /usr/palm/m68k-palmos-coff/include/
rm PalmOS
ln -s PalmOS35 PalmOS
とすればSDK3.5を使うことができます。(と思います。あまり複雑なPalmwareはつくっていないので完全に動作するかどうかはわかりませんが、少なくとも「肥満度」は問題なくコンパイルできました)
同じ要領でSony SDKも使用可能です。SDKをダウンロードして解凍してできたフォルダを開けていくと「Incs」というフォルダがありますが、この中の「SonyCLIE.h」を先ほどの「PalmOS35」の中にいれ、「System」の中のファイルを「PalmOS35」の中の「System」の中に入れます。「Libraries」の中のファイルは「PalmOS35」に入れます。これで「SonyCLIE.h」をインクルードすればSony SDKを使用できます。もちろん以上の方法は公式に認められているものではありませんので、使用は自己責任でお願いします。
注意点として、MacOS上でファイルを展開してもかまわないのですが、その場合は改行コードをUNIXのもの(LF)に置き換えるのを忘れないようにして下さい。私はこれでしばらくはまっていました。