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ぎいちの戯言 その64:マウスピース矯正2
本日の朝刊に変なチラシが入ってました。。
厚生労働省のHPには、「◎原則として、医療機関、医業等に関する広告は禁止されています。」
と書かれています。あと、業界では、こういったチラシを下品だと考えている人が多いのです。
客寄せパンダ(あるいは、スーパーの安売り卵)としては、良いのでしょうけど、適用症例は限られます。インターネットで検索するのなら「インヴィザライン」で検索されれば費用も適応症も調べられます。
しかし、インヴィザラインだと某材料屋さんの登録商標でパテント料が発生するので、「マウスピース矯正」と名前を変えてやっているのでしょう。内容は変わりません。
上の写真の透明なソフトプラスティック製のマウスピース。材料代は知れてますが、作るための機械は10万円弱します。(精度の高いヤツだと100万円以上)
ほとんどは手間賃です。きれいな歯並びを技工室で作って、それに合わせたソフトプラスティック製のマウスピースを作るのが結構な時間がかかるのです。値段が高くなるのはそのためです。(最近では、人件費の安い中国に送って作ってるみたいですが。)
歯科矯正を専門でやっていて、作るための機械を持っている人なら誰でも作れます。でも、実際の治療に使用しないのは、適応症例の狭さ、治療の確実性、治療のレベル(質)に問題があるからです。簡単に治るなら私も使いますよ。
肩書きで治り方が違うわけではなくて、的確な診断をして、適切な装置を選択し、患者さんと協力して治療を勧めてゆくのが肝要だと思いますね。
適応症でないものに使ったり、患者さんが全く装置を使わなかったら、5年やっても歯並びはひとつも治りません。当たり前のことですよね。