ぎいちの戯言 その70:歯科矯正治療における専門性


 読売新聞の医療ルネサンスという特集で、2016年10月18日から24日まで、歯科矯正の話題が取り上げられておりました。

 まとめますと、以下の内容です。

1)歯科矯正の専門医を受診しましょう。

2)非抜歯治療には限界がありますよ。

3)出っ歯(上顎前突症)の早期治療は無駄ですよ。(これに関しては、1ページ作りました。)→こちら

4)マウスピース矯正は最近の流行ですが、治すためには根性が必要です。

5)歯科矯正治療は長くかかるので、担当医選び慎重に。

 この特集を通して考えると、これらの文章の目的はおそらく、「シロウト矯正(専門教育や研修を受けていない歯科医によるひどい歯科矯正治療)があるので、引っかからないで下さい。」だと思います。

 確かに、専門的な研修を受けておらず、常識的な知識や技術がなくても歯科医師免許を持っていれば歯科矯正治療はできます。口蓋裂や顎変形症など健康保険適用の歯科矯正治療では、専門性が問われますので、シロウト矯正のレベルでは診療できません。

 (よって、確認方法のひとつとしては)

→「外科手術を併用した歯科矯正治療ができますか?」と、電話で尋ねて、「できません。」と答えられたら、歯科矯正専門で開業していない歯科医院である確率が高いです。

昔、朝日新聞で、「育成医療機関、更正医療機関であるかどうか、確認するように。」と、いうのがありましたが、これは、口蓋裂の歯科矯正治療ができるかどうか、つまり歯科矯正の専門性を確かめる、手だてだったのです。

 現在、日本歯科矯正学会では、学会認定医、専門医の制度があります。日本矯正歯科学会のホームページで確認できます。、(→こちらから

 


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