転医症例9

 自宅の近所の一般歯科医の所で、治療したそうです。

☆治療前

(治療前のレントゲン写真)

  上顎の側切歯が内側にはいっていたもの(口蓋側転位)をブラケットをつけて並べただけらしいです。でも、上に挙げたような状態になってきました。上顎右側第一小臼歯が斜めに飛び出してきたわけです。前医に相談したら、「もう治った。これで終わり!」と、取り合ってくれません。困った患者さんとご両親は他の一般歯科医を経由して、当院に来院されたわけです。

  上顎右側第一小臼歯は、歯科矯正的に言うと「上顎右側第一小臼歯の近心傾斜を伴った低位唇側転位」となります。反対側(左側)の犬歯が萌出しておりますから、当然上顎右側犬歯の埋伏(骨の中にもぐってはえてこられない状態)も疑いますので、レントゲン写真を撮ってみますと、、、

案の定です。(左が初診時のレントゲン写真です。)拡大したものを下に挙げておきます。

1:中切歯、2:側切歯、3:犬歯、4:第一小臼歯、5:第二小臼歯、6:第一大臼歯

第一小臼歯は90度近くねじれ、犬歯は側切歯の歯根のほうに行ってます。

こういった冥福犬歯は放っておくと(年齢が進むと)、治療が難しくなりますので、早めに治したほうが良いと思います。最悪の場合は、前歯の歯根を吸収したりしますので。

☆治療後

(治療後のレントゲン写真)

 ブラケットを付けて、非抜歯で並べました。治療期間は2年0ヶ月。時間がかかったのは、第一小臼歯を降ろしながら、犬歯を牽引したから。

治療終了後のレントゲン写真で、歯根がパラレル(平行)になってます。めでたし、めでたし。

 

 

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