Intelの焦り,我慢が続く
少なくとも、Intelの我慢は0.18μmプロセスのコア+ベースクロック133MHzを投入出来る’99年中期まで続く。#あくまでも”とりあえず”理由は後述 このPen3?(Coppermine)+チップセット(i810,i820)は、Celeron(Mendoxino)と同じコア上にL2キャッシュを実装出来、その上チップの面積も従来と同じ大きさぐらいで納めることが出来る。 パフォマンス用のPen3?がベースクロックを133MHzに上げれれば、ベーシック用のCeleronもベース100MHzに出来るし、KNI命令も与えることが出来る。 それまで、Celeronの方は、FSB=66.6となるそうだが、ベースクロックup,KNI命令の対応も、AMDの動き次第では前倒しにされる可能性が高い。確率から言えば、ベースクロックを上げる方が先かな?現実に出来ている訳だし。 とにかく、Celeron 366,400MHzも新年そうそうに発表された。 多分、Intelは対抗策を用意しておき、収益悪化を覚悟の上でAMDの動きの即応して来ると思う。逆にガンガン行けない所に今のIntelの苦悩と我慢が存在する。 それと、Slot1の問題点の回答が今回のCeleronのパッケージ形式に含まれる。 しかし、問題はその先で”Solot1,2の限界”と言うより、P6バスそのものの限界が見えて来ているそうだ。P6バス&プロトコルでは構造上、ベースクロックを上げずらいらしい。 結局、AMDのK7の性能次第では、P6バスを変更すると思われるIA−64アーキテクチャのMckinley(予定では2001年)まで苦戦をするのかも知れない。 |
AMDの賭
AMDは、K6-3(Sharptooth)とK7で勝負を掛ける。 K6-3(Sharptooth)自体は、K6-2を基本にL2キャッシュ=256KBをオンチップ化し、そのL2キャッシュをバックサイドバス接続にする。予想される性能も、Pen3(Katmai)より上と思われる。 K7にしても、完全なアウトオブオーダー,拡張された実行ユニット等も何か秘策が有りそうだし、心配なSlotA(EV6バス)のベースクロック200MHzも、P6バス133MHzと同じくらいの難易度らしい。 とにかく、AMDはAm486訴訟時の和解によりP6バスを使えなくなっている以上、Socket370の互換CPUも作れない。この将来への回答がK7だから、K7の性能=AMDの将来を決めるポイントで有ることは間違い無いと思う。 どちらのCPUも、その時期のIntelCPUを上回る性能が出そうだ。 一応、AMDではPen3 vs K6-3,Xeon vs K7と言っているが、実装トランジスタ数から考えると狙いはCeleron vs K6-3,Pen3?(Coppermine) vs K7の様な気がする。 来年の今頃には、何らかの流れが見えて来るだろう。 |
復活するかCyrix、付いて行けるかIDT、?のRise Technology
一時統合プロセッサ(MXi)しか出さないと言われたCyrixも、買収騒ぎから抜けだし、新しいCPUのアナウンスを行った。'98に出す予定だったFPUの強化,MMX命令ユニットを増強したCayenneコアの「Jedi」と、来年になるが新設計での「Jalapeno」が控えている。 共に”PR”表示をやめ実クロックの表示と、パイプラインを増やし動作クロックを上げて来る。 結局、Intel&AMDと同じ手法に切り替えるみたいだし、性能面でも真っ向から勝負するみたいで有る。それにP6バスのライセンスを持つNational Semiconductor社が親会社(て言うよりCyrix自体が事実上無い)だから、Socket370に移行すると考えた方が良いかもしれない? #’99.01.21にSocket370対応CPUのアナウンスを行ったそうだ。 ローエンド重視のIDTもCyrixと同じ手法を取る。 Cyrix,IDT共に共通することは、”パイプラインを増やす=クロックup重視”に変わったことで有る。 で、解らないのがRise Technologyの「mP3」。 他の3社に言えることは、Intel&AMDが争って開発速度を上げている上に、それなりのコストをすぐに出して来る以上、それに追従して行かないと難しいことで有る。 |
更に激化が予想されるGA、生き残るのは?
’98年に間に合わなかったチップが登場する。 ATIのRAGE 128と3DlabsのPERMEDIA3である。 RAGE 128は、0.25μmプロセスで作られていると言われ、128bitのビデオコアと128bitバスで接続されるメモリーで構成される。MPEG1/2のデコード支援機能を持ち、画質の良さにも期待が掛かる。ただし、出荷が延期されている様に、製造工程に問題を抱え、歩留まりが悪いらしい。 PERMEDIA3の方も128bitのビデオチップで、前作のPERMEDIA2に更なる3D機能を追加するみたいだ。こちらのチップは、どちらかと言えばOpenGLに特化している可能性も有り、ゲーム用途よりCGデザイン等の業務用に力を発揮するのかも知れない。 ’99年後半は、3DfxのVoodoo3,nVIDIAのRIVA TNT2が登場する。 とにかく、今のGAチップは、ちょっと前のCPU並のトランジスタ数とDACの内蔵化により発熱が増えたことも絡み、こちらもチップのプロセスが重要になってきている。 低価格化になった今の市場では、CPUより安価にしなければならないことも含め、設備費,歩留まりの悪化による採算性が合わず撤退する企業も出そうだ。 |
予想としては、CPU,GAだけしか出来なかった。 GAの方も各メーカーの発表した内容しか書けなかったし・・・ CPU面では、Intel vs AMDの争いの激化により、値段面でも、開発スピードも速くなって来ている。その上で、アーキテクチャの全面変更が待っている。チップセット(FSBを含む),メモリもがらりと変わるのは必須で有ると思う。 もし、PCの購入,自作機の製作を考えているのなら、従来の”将来を見越して・・・”の選択はもう無意味かもしれない。変更時期も微妙な所だろう。 くれぐれも、情報に目を光らせ、値段面でも、性能面でも納得が行った上で選択をしてほしい。 |