sweet jazz & bossa  0 1

 

  「Brasilian Sound」 Les Masques (19??)

Cortexなど激レアなレコードを再発してレコード・ファンからは拍手喝采、一部マニアからは涙をさそってるDARE-DAREから再発されたフランス発のボッサ・アルバム。コンピに収録されているA-2「Il Fauttenir」など洗練されたヴォーカル&コーラスが満載。とっても涼しげで、同じスタイルであるセルジオメンデスに比べると人工的なのは「異邦人があこがれるブラジリアン・ミュージック」だからなのか?。どこか昔、浜口庫之助が作ったボッサ・アルバムに空気が似ている。

「The Sound of Feeling」 Spleen (19??)

メディテーショナルなコーラス・ジャズアルバム。高揚と瞑想。幻想の森に迷い込んだような旋律。ガイドはGary DavidとAndrece姉妹のスキャット。徹夜あけでうっすらと明るくなり始める朝方に聴くとハマりそう。アシッド・スキャット全開のB-4「Mixolydian Mode」やdarlin. of discothequeなスキャットとクールなヴァイヴのA-2「HEX」が個人的なベスト。

  「Devil May Care」 Bob Dorough (1956)

ジャズ・ボーカリストのBob Doroughによる軽快なスキャット・ボーカルアルバム。ちょっと鼻にかかったような声にトランペットがからむA-1「Old Devil Moon」(間奏のヴァイヴもグルーヴィー)を筆頭にスタンダードのジャズ・ボーカルというよりはかなりフェイクの入ったポップなもの。これも彼の「虫声っぽい」ユニークでファニーな声によるところが大きい。そんな彼の魅力がタップリの早口唱法が楽しめるB-6「Johnny One Note」などが聴きどころ。

「Refuge」 Heaven & Earth(1972)

美人2人組によるアシッド・フォーキーなデュオアルバム。全体的にはフォーク色が強いが、サイケ・ロック的メロディーとコーラス・ワークで聴かせるA-1「Jenny」や、オーケストレーションをバックに歌うボーカルがどこか幻想的なA-3「To a Flame」などもあるが、ここはB-4「A Light is Shining」B-5「Feel the Spirit」のドライヴ感あふれるアシッド・フォークが最高。美しいがゆえの狂気のようなメロディー。

  「Dizzy Gillespie & The Double Six of Paris」 Dizzy Gillespie & The Double Six of Paris(1963)

A-1「OW」のいきなりキャッチーなスキャットブレークではじまる、スキャット・グルーヴの名盤。ジャジーなメロディーに呼答するようにスキャットが追いかける。スリリングでカラフルなコーラスの世界。アメリカ産のジャズとはひと味ちがう優雅で洒落の効いた音楽。

Jon Lucien 『Mind's Eye』(1974)

今日の収穫の1枚。探していた1枚が再発で登場。ナイス・グルーヴ。ジャケットの写真どおりかなり「暑い」部類のボーカルなのにバックトラックはかなりクール。ブラジリアンとソウルのいいとこ取りな内容。はじけるリズムがドライヴィンでドラマチックな展開をするアフロなA-5「Listen Love」やB-1「The Pleasure of Your Garden」のかろやかなメロディー。ホーン・セクションとコーラス隊がグルーヴィにからむB-3「The Ghetto Song」など多彩な魅力のアルバム。

  「Trio Mocot.o」 Trio Mocot.o(1973)

ブラジリアン・ビート!。のっけからカッティング・ギターとハモンドがカラむA-1「Desapareca Va. Desapareca」ユニークなホィッスルとリズム・ボーカルが楽しいA-3「Vem Ca. Meu. Vem Ca.」B-3「Palomares」では涼しげなボッサ・ビートを、続くB-4「Swinga Sambaby」ではエレピとリズムセクションが軽快にグルーヴを奏でる、聴きどころ満載のアルバム。

「here and now」 The Third Wave(1970)

フィリピンの美人姉妹5人が織りなすソフト・ロック風味のジャズ・コーラス・アルバム。
A-4「Got to get you into my life」のピアノ・テンポや、ジャジーな曲調にかわいいらしいボーカル・スキャットのB-1「Chloe」、B-2「Once there was a time」の美しいコーラス・ワークなど13〜19才で構成される彼女達のロリータ的だけどチルドレンと言うよりは正当でしっかりとしたヴォーカルが楽しめるアルバム。オリジナルはMPSでかなりのレア盤のようです。再発。

  「Candeias」 Candeias (1975)

洗練されたクールなボサ・ノバ A-1「Sambaiana」でスタート。フルートの涼しげなメロディーに答えるようにAgustinのギターがかろやかに響くA-2「Casas de Invierno」。ピアノ・タッチが緩やかなグルーヴを生みだすB-2「Paolinho」など、サンセット・ビーチよりエアコンの効いたクラブが似合うクール・ブラジリアン・ミュージック。

「Give Him The OOH-LA-LA」 Blossom Dearie (1957)

キュートでスウィートな歌声、そのくせちょっぴりセクシー。永遠のロリータ・ヴォイスの持ち主Blossom Dearie。正統なジャズ・ヴォーカルというよりは流行歌をかろやかに歌うキャバレー・ヴォーカル・スタイル。酒場でささやくように、時にスウィングしながらスタンダートからスクリーン・プレイまで自在に歌い上げる。B-3「Plus je t.embrasse」は彼女の歌声にはちょっと鼻にかかったようなフランス語によるナンバーが似合う。とってもカワイイ。ところで彼女の名前「Blossom Dearie(可憐満開?)」って本名なんだって。ちょっと出来過ぎなお話。