柾谷小路  その1

新潟駅から日本海に向かって東大通りを進み、信濃川の万代橋を渡ると、新潟市で最も大きな通りのひとつである柾谷小路にでます。
昔、柾屋四郎衛門という商人の住んでいた通りであることから、この名がついたということです。江戸時代、享保の頃の新潟の地図には、すでに「柾屋小路」の名が見られます。
柾谷小路には、古町通りや本町通が交差し、多くの商店、専門店がひしめきあっていたところで、かっては「街に行く。」という言葉は、そのままこの辺に来ることをさしていました。
いまでは、信濃川対岸の万代シティや郊外のショッピングセンターに商業地が分散したため、最盛期ほどの賑やかさはありませんが、新潟の顔の一つであることにかわりありません。
多くの人々が、ここにたくさんの思い出をもっています。

 

 
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昭和29年(1954年)1月 新潟市古町 大和デパート屋上より   Photo by Keiichirou Watanabe.

上の写真は、めずらしく晴天になった正月のある日の柾谷小路です。遠く越後の山々まで見渡せます。大陸的な風景で、現在の新潟からはとても想像できません。
手前の大きな建物は、新潟中郵便局で、現在もそのまま残っています。中央右の交差点は東堀で、堀の端がわずかに覗いています。
左上隅には、報時塔がみえます。
柾谷小路を走る車の数の少なさに驚かされます。1975年の同じ場所から撮影した写真と比べてみて下さい。
バスが3台写っていますが、右端のはボンネット型のようです。

 

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昭和29年(1954年)11月 新潟市 柾谷小路   Photo by Keiichirou Watanabe.

万代橋方向に向かって、車中から写した柾谷小路です。右の大きな建物が小林デパート、左奥が大和デパートです。
この頃の市役所は、昭和30年(1955年)の新潟大火で焼失する前で、先々代の建物です。
前を走るバスの背中を丸めたような姿は、私にも見覚えがあります。

 

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昭和30年(1955年)2月 新潟市 古町十字路   Photo by Keiichirou Watanabe.

古町十字路でお巡りさんが交通整理をしています。向こうが古町7番町で左端が大和デパートです。

 

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