ウチナーグチ講座 グルメ編

 街の沖縄料理屋へ入ったり、沖縄に行って街角の大衆食堂へ入るとき、一番の問題は、やはりメニューの見慣れない単語。勇気をふるってお店の人に聞いてみるのも手ですが、その勇気のない人、忙しいお店の人の邪魔をしては悪いな、と思う心優しい人のため、このくらい知っておけばなんとかなる、という単語を集めてみました。

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    ゴーヤー 食材

    ゴーヤーチャンプルー  料理法

    ぜんざい   その他

八百屋の露店
(石垣島、あやぱにモールにて)  


ゴーヤー[食材]

ゴーヤー
苦瓜。沖縄ファンなら知らない人はないとは思うが、念のため。文字通り苦い瓜です。


ナーベラー
へちま。もちろん「たわし」になるほど固くなる前に取った若い実。食感は少しナスに似ています。

シブイ
冬瓜。シブくはありません。


タマナー
キャベツのこと。確かに「玉菜」だよなあ。


マーミナー
豆菜。なんのことかわかりますか? そう、モヤシです。


ウムクジ
芋葛。サツマイモからとったでんぷん。ジャガイモからとったものは、「片栗粉」になります。


ジーマミー
地豆。ピーナッツのことです。これに水を加えてすりつぶし、ウムクジを混ぜて固めた「ジーマミ豆腐」はおいしいですよ。


チンヌク
里芋のこと。


ターンム
田芋。里芋の仲間だが、沖縄では里芋よりおいしいとされている。これをゆでてつぶし、豚肉やシイタケなどを刻んで味噌とあえた「ドゥルワカシー」という料理もあります。


ミミガー
耳皮。豚の耳の部分。チラガー(面皮)なんてのもある。


ソーキ
豚のあばら骨の部分。リブロース。


ヒージャー
山羊のこと。かなり匂いがきついので、沖縄初心者にはあまりおすすめしません。あ、でも、お刺身は結構いけるよ。


イラブー
エラブウミヘビの燻製。イラブー汁はとても高級な料理だということですが、わたしはちょっと遠慮したい。


ゴーヤのキッシュ

ちょっとオシャレなゴーヤーのキッシュ。

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ゴーヤーチャンプルー[料理法]

チャンプルー
ゴーヤー、タマナー、パパイヤ(甘くなる前の未熟果)の刻んだものなどの、早い話が「野菜炒め」。ただしチャンプルーの場合、たいてい沖縄独特の固い「島豆腐」が入っている。


イリチー
炒め煮。材料を炒めた後、だし汁などを入れて煮る。


ンブシー
蒸し煮。材料を炒めた後、だし汁などを入れて煮る。イリチーと違うのは、こちらは汁気たっぷりに仕上がること。


ウサチー
あえもの。


マースニー
塩煮。魚を塩味で煮つけたもの。


ジューシー
雑炊。これにはクファジューシーとヤファラジューシーとあり、ヤファラのほうはまさしくわたしたちの知っている雑炊ですが、クファのほうは、どちらかといえば混ぜご飯といったほうが近いもの。沖縄には「チンヌクジューシー」というわらべ歌がありますが、これはどっちだったんだろう。ご存じの方、教えて下さい。


アンダギー
油揚げ。ただし、アブラゲのことではなく、文字通り油で揚げたもの。サーターアンダギー(沖縄版ドーナツ)とか、ウムクジアンダギーとかあります。


ヒラヤーチ
平焼。小麦粉を水で溶いて、ニラなどを混ぜて鉄板やフライパンの上で焼いたもの。オキナワン・クレープという人もいるけれど、わたしに言わせれば、極薄お好み焼だ。


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ぜんざい[その他]

ぜんざい
ヤマトの人間にとてもカルチャーショックを与えるシロモノ。甘く煮た押し麦、小豆、金時豆を冷たくして食べる。最近ではその上にかき氷までのっている。それって「氷あずき」じゃないの?


コーレーグース
オキナワン・タバスコ。沖縄産の小粒の島トウガラシを、泡盛に漬けたもの。よく卓上にこれの小さなガラス瓶がおいてある。辛さは店によってさまざまなので、はじめからあまりたくさん入れないように。


ヒハチ
ピイヤーシともいう、沖縄独特のスパイス。シナモンの香りのするコショウ、といった感じ。コーレーグースとともに、沖縄そばを食べる際には欠かせないアイテム。


チキアギ
付け揚げ。魚のすり身を油で揚げたもの。九州以北では「薩摩揚げ」となる。沖縄で言うところの「ウム(芋)」が九州以北では「サツマイモ」となるがごとし。


おかず
時々沖縄の食堂ではこの名前がメニューにのっている。こればかりは注文してみなければ何が出てくるかわかりません。たいていはなにかの煮付けだそうです。これを頼むと、問答無用でごはんと味噌汁もついてくることになっているそうです。


味噌汁
沖縄では、メニューに単独で登場する味噌汁は、まるでシチューのように具だくさんの上(だから塗り物のお椀ではなく、丼鉢に入ってくる)、これも問答無用でごはんがついてくる。だから、東京からやってきた何も知らない観光客が、「おかずと味噌汁とごはん」を注文して・・・というのは、いまや古典的な笑い話のネタになっています。


味噌汁

これが味噌汁だぁー。

[参考]
「おきなわの味」外間ゆき・松本嘉代子著 ニライ社
「沖縄いろいろ事典」ナイチャーズ篇 新潮社

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