禅 ZEN [DVD] 禅 ZEN (製作年度: 2008年)
レビュー日:2009.10.8
更新日:2009.10.17
評価:★★
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解説(Yahoo映画より):
曹洞宗を開き禅の教えを説いた鎌倉時代の僧、道元禅師の生涯を描く歴史ロマン。歌舞伎俳優の中村勘太郎が、道元の生きざまをりんとした姿で演じる。原作は大谷哲夫の「永平の風道元の生涯」、監督は『丘を越えて』の高橋伴明。ヒロインのおりんに内田有紀がふんするほか、藤原竜也や笹野高史、高橋惠子といった脇を固める俳優陣も豪華。生や死を深く考えさせられるのはもちろん、道元の魅力的な人柄や風光明美な自然をとらえた娯楽作品としても楽しめる。


役者はよかった。

13世紀はじめの曹洞宗開祖、道元禅師の物語。
永平寺に行ったこともあるし、水上勉の「土を喰う日々」読んでたおかげで、映画にも出てきた阿育王寺の老典座(笹野高史が好演)との問答なんて知ってたけど、なにせうちの宗旨は天敵関係(笑)の浄土真宗なんで、あんまり詳しいことは知らなかったのよね。
この映画はその道元の一生をきっちり描ききっていて、当時の時代背景などもしっかりわかって興味深い。
ただ映画としてのデキはというと……うーん。

役者はいいんですよ。中村勘太郎はもちろん、みんないい演技してるし。「ナビィの恋」で福之助やってた中村淳がすっかり禅僧になりきってたのは驚いたけど(不覚にもこの人の演技で泣かされそうになった)。
脚本もまあまあ……あんだけ難しい禅用語連発の場面をよくわかりやすくまとめたと思うよ。
なにがいけなかったかというと……監督だろうなぁ(爆)。
題材が題材だけに、映像化が難しい部分多かったのは確かだけど、安易にCGに頼っちゃダメでしょうが。特に道元が悟りを開く場面がねえ……あそこをいかに映像で見せるかが監督の腕の見せ所だろうに。
CGってのは作り手のセンスがモロに出るから恐ろしい。


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