陰陽師 (製作年度: 2001年)
レビュー日:2009.10.31
更新日:2009.11.5
評価:★★★★
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解説(Yahoo映画より):
この世とあの世が曖昧に交差し、魔物たちが人と渾然と存在した平安時代。そんな暗黒の世を鎮め、ふたつの世界の調和を保つ能力をもつ“陰陽師”と呼ばれる男たちがいた。ある日、内裏では陰陽頭、道尊(真田)がある儀式を行い<都の守り人>の出現を予言する。そして、その守り人は帝の子を宿した藤原師輔の娘、任子のお腹の子を指しているかに思われた。やがて都のあちこちで魔物たちが蠢き始めたことを感じる晴明。そしてある夜、生まれたばかりの帝の子、敦平親王の身に異変が起き……。
これで萬斎さんにハマった(笑)
もともとは夢枕獏の原作のファンでした。で、これが映画化されるにあたって獏さんが野村萬斎をイメージ通りと評してると聞き、興味しんしんで見に行った覚えが……
で、萬斎さんの美しい立ち居振る舞いにノックアウトされたわけです(爆)。
ことにエンドロールの舞姿はもう夢のような美しさ。視線の動きや指先まで気合の入ったラインを描き、動きにつれて翻る衣の袖や裾までが格調高い。もうここだけでもいいから繰り返し見せて〜! と思ったら、ちゃんとDVDにはその映像だけ独立して収録されてました。やっぱりみんなこれが見たかったのね(笑)。
今回レビュー書くに当たって久しぶりにDVD見直してみたけど、伊藤英明がこんなにダイコンだったとは(爆)。後半は少しマシになってましたが、いやびっくりした。
それから藤原元方役の柄本明と帝役の岸部一徳がなかなかいい演技してます。
真田広之は迫力のある悪役でよかったです。宮廷でそこそこの地位にある道尊がなぜ反逆をくわだてるようになったのか、そのへんをもう少し掘り下げて描いて欲しかったですけどね。藤原家中心の世の中で便利な道具として使われている現状に嫌気がさしたとか、思いがけない力を手にするチャンスにめぐりあってそれをふるってみる誘惑に負けたとか……ちょっと動機がはっきりしなくてもやもやのまま終わってしまった感じが。
晴明と道尊の対決はワイヤーアクション満載。基本的にワイヤーアクションってなんか嘘っぽくて好きではないんですが、半分この世のものではない感じもする晴明さんがやる分にはなんか許せてしまうのが不思議。その嘘っぽさをちゃんと芸の力で補ってる気がします。
