ハード・ブラッド [DVD] ハード・ブラッド (製作年度: 1992年)
レビュー日:2010.7.19
更新日:
評価:★★
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解説(Yahoo映画より):
ハリウッドに進出したジェット・リーことリー・リンチェイ主演。ロスに住むかつての恩師を尋ねたことから凶悪な格闘家と闘うはめになるバトル・アクション。恩師に再会するために香港から渡米してきた青年ウォン。彼は、何者かが恩師を襲い重症を負わせたことを知る。彼は調査を開始、マーシャルアーツ・スクールの主催者ジョニーが犯人だと突き止める。だが、ジョニーの真の目的は、全米の格闘技界を自ら支配することにあった。


太陽のあるところ中国人あり

20代ジェット・リーの作品……だそうですが。
髪型といい背広の似合わなさといい、まるで高校生(笑)。
作品そのものは、とにかくストーリーがグダグダすぎて困りました。登場人物の相互関係や話の展開がよくわからないところだらけ。少しはつじつま合わせようという努力しろよ〜。わたしでももうちょっとマシな脚本書けるぞ。

ま、もちろん、ジェット・リーのアクションはすばらしいですが。華麗なんだけど(そして例のごとく無駄にかっこよくポーズ決めてる部分も多いけどw)、実戦に応用できそうな動きもけっこうあって、思わず真剣に見ちゃいました。
あ、いや、別に誰かにケンカ売ろうってんじゃなくて、あくまでいざというときの護身用(爆)。

実は、エンディングの歌「潮起潮落」をジャッキーが歌ってるという情報があったので借りたんだけど、劇中とエンディングで流れたのは全然別の歌……
あれ? もしかしたらと思って音声を広東語から北京語に切り替えたらこっちはジャッキーの歌でした。まぁ香港映画ではよくある話だな(笑)。

それにしても、今時シロートの監督だってこんな雑な映画の作り方しないでしょう。スタッフの手や撮影機材が映り込んじゃってるのにはびっくり。ここまで豪快にやっちゃってくれては笑うしかありませんが。

後は、英語全然ダメなのにアメリカで薬屋やってるジェットの師匠とか、最初にジェットにちょっかいかけてくるメキシコ人のチンピラグループとか、多少英語はできるものの香港から出てきたばかりで右も左もわからず途方にくれるジェットが、やっと同じ中国人に出会ったと安堵もつかの間、全然言葉が通じなくて困る北京語しか話せないタクシー運転手とか、中国人の警官とか、アメリカ社会の中で生活している移民たちが描かれてたところがちょっとだけ面白かった。

「太陽のあるところ中国人あり」というのは劇中でジェットの師匠が語るセリフですが、中国人のしたたかさとバイタリティがそのまま出てるような気がします。


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