ムーラン スペシャル・エディション [DVD] ムーラン (製作年度: 1998年)
レビュー日:2010.8.1
更新日:
評価:★★★★
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解説(Yahoo映画より):
ディズニー・アニメの第36作目。2000年前から語り継がれてきた『木蘭辞』に登場するムーランの伝説をもとにアニメ化したアドベンチャー・ファンタジー。フン族の軍勢に苦しむ戦乱の中国。皇帝は各家から一人の兵士を出すように命じる。ムーランは、老いた父親に代わって軍に兵士として加わることを決意。髪を切り名前をビンと変え、勇猛な兵士に変装する。ムーランは過酷な訓練を経て、戦場で目をみはる大活躍を繰り広げる。


中華的ミュージカル

きっかけはYoutubeで見つけたジャッキー・チェンの歌う「男子漢(原題I'll make out a man of you)」のMVです(笑)。ディズニー映画なんて見たのいったい何年ぶりだろう、と思うほど久しぶりですが、いや面白かったよ。
音楽だけ聴いてるともう典型的なディズニーのミュージカルなんだけど、これがアジアちっくな絵柄としっくり合う。さすがジェリー・ゴールドスミスだなぁ。

特にオープニングの水墨画アニメーションがいい感じ。
雪山でのフン族襲来シーンはド迫力だし、ところどころで出てくるカンフーアクションがまたきっちりアニメ化してあるし。

話の展開はお約束……だけど不覚にもウルっときました。 登場人物のキャラ設定もなかなかよくできてます。ムーランのお父さんのキャラがいいんだ。「戦の話に女が口を出すことは許さん!」という昔気質の古強者だけど、娘に対する愛情の深さがひしひしと伝わってきます。手柄を立てて帰ってきた娘を暖かく迎え、ムーランが差し出した皇帝からの褒賞や戦利品を脇に投げ捨てて娘をひしと抱きしめるシーンは……ううっ、泣けるぞ。

ムーランの祖母のキャラが沖縄のおばぁそっくり(平良とみさんがやったら合いそう)なのは笑えた。それから、一族の守り神(だけど昔ドジふんで降格中)のドラゴン、ムーシューが重苦しい話を中和するコメディリリーフとして大活躍。相棒のコオロギ、クリキーとのやりとりは、なんだか「スター・ウォーズ」のC-3POとR2-D2を連想させるものがあります。

日本語吹き替え版と英語版両方見たけど、やっぱり英語版のほうがいいかも。「I'll make out a man of you」は日本語・英語・北京語・広東語で聞き比べたけど、これはやっぱり北京語バージョンが一番いいかなぁ。すいません個人的好み優先(笑)。
英語版だといかにもアメリカの新兵訓練って雰囲気になります。
聞き比べてみると、中国語って言葉の構造的に英語に近いですね。日本語が明らかに異質なのははっきりわかります。

そうそう、で、英語版の声はけっこうスゴイ人がやってます。
ムーシューの声はエディ・マーフィー、皇帝の声はパット・モリタ(「ベスト・キッド」のミヤギ老人)というのは知ってたけど、ムーランの一族のご先祖様の声はジョージ・タケイ(「スター・トレック」のスールー)がやってたのね。あーびっくりした(笑)。


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