グリーン・ホーネット [DVD] グリーン・ホーネット (製作年度: 2010年)
レビュー日:2012.1.18
更新日:
評価:★★★
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解説(Yahoo映画より):
昼は新聞社の青年社長だが、夜な夜な相棒と共に犯罪者と戦う正義の味方グリーン・ホーネットの活躍を描いたドラマシリーズのリメイク版。『エターナル・サンシャイン』のミシェル・ゴンドリーが初の3D作品に挑み、往年のヒーロー・アクションに新たな命を吹き込む。『スーパーバッド 童貞ウォーズ』のセス・ローゲンが主演を務めるほか、ブルース・リーが演じた相棒カトー役にジェイ・チョウ。キャメロン・ディアス、クリストフ・ヴァルツら豪華キャストの共演も必見。


カトー君大活躍の巻

アメコミ原作のヒーローもののひとつで、若干「バットマン」の2番せんじの気配のあるこの作品、若き日のブルース・リーが相棒のカトー役をやっていた、というくらいの知識しかないのですが、そこそこ面白かったです。

主人公のグリーン・ホーネットは新聞社の社長のひとり息子で、子どもの頃に母親をなくし、多忙な父親からはかまってもらえなかったため、すっかりグレてどーしょーもないドラ息子に。ところがある日父親が急死。父親が仕事にかまけてしっかり後継者教育をしておかなかったため、わけのわからないままそのドラ息子に全責任がのしかかってくる……

ま、確かに主人公のダメっぷりは今までのヒーローモノに比べると尋常じゃない。ヒーロー始めたきっかけだって、要はそれ、オモテ家業が自分ではどうにもならなくてベテラン編集長にすべて任せるしかないので、暇つぶし&憂さ晴らしに……といういまだかってない不純な動機(笑)だし、腕っぷしだって強いわけじゃないし頭だってそこそこ、容姿だってまぁ……悪くはないけど「お金持ち」というバックアップがなかったら女性にアピールできるところほとんどなし。

ただひとつ彼が幸運だったのは、父親が残してくれた美味いコーヒーをいれてくれる使用人「カトー」が、実は格闘技の達人でメカの天才だったということ……彼とコンビを組んだおかげで「グリーン・ホーネット」もいっちょまえのヒーロー面して悪人退治に乗り出すことができるようになったのでした。

ブルース・リーの出ていたTVシリーズは未見なのでどんな感じだったのかわかりませんが、これはこれで面白いのは、初めはほとんど金持ちの道楽に過ぎなかったヒーロー活動(?)が、やってるうちに父親の死の真相究明という要素も入って真剣なものになっていくこと、その中でショーもないヘタレドラ息子だった主人公がちょっとずつ変わっていくところ。

カトーを演じるジェイ・チョウもなかなか可愛げのあるキャラでよかったです。
主人公の父親がボスだった時代はあくまで雇い主と使用人の関係だったのが、その息子の代になるともう少し対等な関係になってくる。いざとなったら「クビだ」のひとことで関係を断ち切ることもできるのに、ささいなことがきっかけで屋敷中ぐっちゃぐちゃになるほどの大喧嘩を繰り広げるある意味「大人気ない」主人公に対し、カトーもどっか心許しちゃうんでしょうね、「完全無欠の男カトー」のはずが「え?」というほど情けない弱点をさらけだしてしまう……
あのあたりは笑えたし、なんか男同士の「ケンカするほど仲のいい」友情っていいなぁという気も(笑)。


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