バベットの晩餐会 HDニューマスター  [DVD] バベットの晩餐会 (製作年度: 1987年)
レビュー日:2014.6.10
更新日:
評価:★★★
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解説(Yahoo映画より):
フランスでTVの監督をしていたガブリエル・アクセルが10年ぶりにデンマークに戻って作り上げたヒューマン・ドラマ。19世紀後半のデンマークの小さな漁村。プロテスタント牧師の父を持った姉妹の下へ、パリ・コミューン(パリ市民による自治政権)により父と息子を亡くした女性バベットが移り住んでくる。月日は流れやがて、知人にもらったクジにより一万フランを得たバベットは、その金を使い村人たちのために晩餐会を開く……。


グルメの力

見始めてから「あ、これ北欧映画だったのか」と気付いた。
舞台はデンマークのユトランドにある小さな漁村。そこで牧師だった父親の教えを守り敬虔な生活を送っている年老いた姉妹。

ふたりも若いころは美人姉妹として近隣の男性の憧れの的となり、姉はスウェーデン軍の士官に、妹はパリから来たオペラ歌手に熱烈な思いを寄せられるが、姉妹がそれに答えることはなく、二人の男性はあえなく振られる……

月日は流れ姉妹のもとに、パリの革命のあおりを受けて落ちのびてきたバベットという女性が転がり込んでくる(実は妹に振られたオペラ歌手の紹介)。姉妹と一緒に暮らし、穏やかな生活の中でパリとのつながりは知人が送ってくれる宝くじだけ、となったバベットだが、ある日その宝くじが大当たり。バベットは今までかくまってくれた恩返しに、と、そのお金を使って姉妹をはじめとする村人たちに晩餐を振舞うことにする……

前半は宗教色の強い淡々とした日常が描かれ、正直あんまり入り込めない感じなのですが、晩餐会の準備が始まったあたりから俄然面白くなってきます。はじめは食事などという地上の快楽に心奪われまい、と警戒心いっぱいで晩餐の席につく村人たちが、美味しい料理にだんだん懐柔されていくプロセスが楽しい。

昨今のグルメ番組には興味が持てないけどこういうの見ると、やっぱり美味しい料理は癒しなのかな〜と思ったりして(笑)。


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