ライジング・ドラゴン [DVD] ライジング・ドラゴン (製作年度: 2012年)
レビュー日:2014.7.1
更新日:
評価:★★★★
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解説(Yahoo映画より):
香港を代表するアクション・スターのジャッキー・チェンがトレジャーハンターを演じるアドベンチャー。12体から成る清王朝時代の秘宝を捜し求めるトレジャーハンター軍団が、世界各国を巡るうちに陰謀に巻き込まれていく。全身にローラーブレードスーツを装着した壮絶なカー・チェイスをはじめ、ジャッキー・チェンが年齢を感じさせない超人的アクションを次々と披露。『7日間の恋人』のクォン・サンウや『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』のオリヴァー・プラットら、国際色豊かな共演陣の顔触れも魅力だ。[


ジャッキーあるある集大成

大傑作! とは言えないかもしれないけれど、「ジャッキーあるある集大成」みたいな映画。とても楽しかったです。

内容が「中国国外へ持ち出された美術品」というデリケートな部分に触れるため、ネットの評判は「毀誉褒貶相半ばする(若干好意的)」といった感じですが、その部分はあんまり深刻に考えちゃいけないと思う。最後のモノローグを広東語ではなく北京語でやっているように、ジャッキーも今では香港人である以上に中国人としての立ち位置を考えなきゃいけないわけだし、映画の市場としても中国全土は圧倒的ウェイトを占めるわけだし、日本にばかり甘い顔するわけにはいかないでしょ。ジャッキーなりに気を使ってるな、と思えるせりふもあるし、「車はやっぱり三菱なんだ〜(笑)」というところが義理堅い感じがして好きだ。

「これが最後の超大作アクション」ということに対しては、いやもう本当、これ以上無理しないでください、お願いですから、という気持ちです。NGシーンの痛そうな場面もさることながら、インタビューにあった「最近ケガの治りが遅くなった」というあの言葉、わたしも日々実感しておりますから。自分の年齢をいやがおうでも意識させられることって、白髪とかシワとかシミとかよりも(それも凹むけど)、傷がなかなか治らなくなる、傷痕がいつまでも残るっての、これかなり精神的にダメージでかい。
ジャッキーも「残りの人生を車椅子で過ごしたくない」と言ってるけど、わたしだってジャッキーが車椅子の鬼警部役で出てくる「ポリス・ストーリー」なんて見たくないもの(笑)。
これからはあまり身体に負担をかけない、小道具ネタを活用した職人芸的アクションを見せていただければ十分です。

でも、自分の過去作品を自分でネタにしちゃえるジャッキーって、やっぱりスゴイよな(笑)、と改めて実感。
そして今回の極私的ベスト・アクションは「ローラー爆走」でもなく「スカイダイビング格闘シーン」でもなく「秘密工場内スタジオでの三脚付きカメラを使ったアクション」でした。オチもベタだったけどここでいちばん笑った(爆)。


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