{解答}
(1)(10+90)÷2=50 よって平均点は50点
(2)2×10×90÷(10+90)=18 よって平均時速は時速18km
(3)(1.1×1.9)1/2≒1.446 よって2年間の平均上昇率は約44.6%
計算が簡単にできるように、2個の数の平均の問題を出したがn個の数の平均でもよい。
(1)は相加平均(算術平均)これが普通、平均と言われているために(2)、(3)のときも相加平均を使って平均時速50km,平均上昇率50%と誤ることがある。相加平均は単一量の平均に使われる。
(2)は調和平均 これは逆数の相加平均の逆数すなわち上の計算式は(1/10+1/90)÷2の逆数のことで速さの平均などに使われる。
もっとくわしく説明すると、(速さ)=(距離)÷(時間)、(時間)=(距離)÷(速さ)だから片道の距離を分りやすく1kmとすると往きにかかった時間は1/10時間、復路にかかった時間は1/90時間、よって往復にかかった時間は(1/10+1/90)時間、往復の距離は2kmだから往復にかかった平均の速さは2÷(1/10+1/90)これを書き換えたのが上記の計算式である。
(3)は相乗平均(幾何平均)これは人口、物価等の変動の率を問題にするものについて、変動率を平均するのに適している。
n個の相乗平均を示すと
今ある期間、量A0が変動率r1で量A1になり、
次の期間、量A1は変動率r2で量A2になり、
・・・第n期には量An-1は変動率rnで量Anになたとすると、
A1=r1A0
A2=r2A1
・・・・・・・・・・
An=rnAn-1
となる。よって
An=r1r2・・・rnA0
もし、n期間中の平均変動率をr0とすると
An=r0nA0
だから
r0={(r1r2・・・rn)のn乗根}
となり、相乗平均の計算には対数の知識が必要である。
一般に
(相加平均)≧(相乗平均)≧(調和平均)
の関係がある。
