突発性箱根旅行顛末記


7月25日

 突然企画して突然友人を集め、突然旅行に出るというのは日常茶飯事の私……何かのストレス病ではなかろうか(笑)。とにかく、箱根にある会社の保養施設へ、友人を連れて行ってきました。
 突然の企画にふさわしく、突然のキャンセルやハプニングは相次ぎましたが、まあとりあえずスタートメンバー4人で最初に行ったのは仙石原にある「箱根武士の里博物館」。展示内容はまあ、そんなものでした。鎧に兜に刀、槍……なんで浮世絵が展示してあるのだろう? 特に……春画のコーナー。まあ、どぎつくはないんですけどね。「もののふ」と銘打ってるわりには――ああ、「英雄色を好む」という意味かな? まあ、日本は世界史上稀に見るほどにポップ・アートの歴史の古い国で、特にポスターの類の元祖「浮世絵」は言ってみればグラビア雑誌のポスターのはしり……う〜ん、やっぱり無理があるよ、この取り合わせ。
 まあ、ありきたりの小規模の歴史博物館ではありますが、おもしろいのは兜と刀を貸してくれること。昔、千葉県の歴史資料館で山本勘助の鎧(^^;なら着たことがあるのですが、そのときは全身鎧で包んだので(モデルに難があるにしろ)違和感もありませんでした。しかし、ここのは……あからさまにバッタものの兜。Tシャツにジーパン、そして友人のサングラス、刀……あからさまに変態でんがな(苦笑)。是非後のページにある写真を見てやってください。
 次に行ったのが「3D宇宙・恐竜ワールド」。本来は、ここをメインに行こうとしていたのです(3D、宇宙、恐竜とくれば、どれかしらツボにはまるメンバーでした)が……飛び出すだけ。あまり深いところまで科学を掘り下げていないし、考証が古い。「始祖鳥は今では鳥の先祖と考えられています」って言われても、ねえ。最近になって、「あれは鳥だ」「いや、羽毛の生えた恐竜の一変種で、鳥類の直接の先祖ではない」とかえって論争が盛んになってきているからねえ。おまけに、始祖鳥もプテラノドンもばっさばさ羽ばたいて飛んでいた。始祖鳥もプテラノドンも、いくら羽ばたいたって、仮に100年たとうが絶対飛べません。飛んだとしても、あれは凧やグライダーのように滑空したのみでしょう。
 そんなこんなで歩き回って汗をかいたので入ったのがホテル「マウントビュー箱根」。ホテルに泊まったわけじゃなくて、ここの温泉、900円で立ち寄りで入れるのです。露天風呂の濁り湯……私、はじめて濁り湯に入りました。「温泉のもとが入ってたら嫌だよね」なんて冗談を言っていましたが、正真正銘の温泉です。お湯につかったタオルに、いまだ硫黄の香りが残っています。



7月26日

 なんか宿に普通に泊まるなんて、久しぶり。12時に寝るのもはじめてなら、アルコール消費量がビール1リットル未満なんて、高校の時以来。おかげで朝5:30頃に目が覚めて……ちょっといい写真が撮れました。
 そして、ここ数年悲願だった「箱根生命の星・地球博物館」に行きました。なぜ悲願だったかといえば、それが理由。遅くまで飲んで騒ぐので、翌日には体力が消耗しきっているので(苦笑)。しかも、この博物館、箱根の入り口(入生田)にあるのです。行きに途中下車するにはあまりにも小田原に近く、そこから再び箱根登山鉄道に乗ると、それから1時間ほど立っているはめになるのでパス。そんなこんなで、一度は行ってみたいと思いつつも果たせぬ夢でした。
 行ってみると内容は……ビンゴ! 日本の自然博物館としては最高の水準にあるのではないでしょうか。従来博物館は「物を集める場所」でしかなく、その対象物についての説明能力がとぼしいな、と不満を抱いていました。ここは所蔵品のバラエティと迫力もさることながら、プレゼンテーションについても充分に満足できる造りになっています。小学生が自由研究でここを訪れても、単なる感想文に終始することはないのではないでしょうか。子ども向けのクイズなんかも、シアターでやってたし(でも、そのキャラクターに怯えて子供が泣いてたな)。まあ、しいて言えばエディアカラ頁岩化石やウミサソリなんかについてももうちょっと説明が欲しかったかな。この奇妙な生き物たちについて、最近話題が集まりつつあるようだから。恐竜やマンモス、マストドンなどの「大物」についても文句なし。玄関でチンタオサウルスが迎えてくれます。やっぱ、あの巨大さに対する憧れや感動がなきゃ、博物館の持つ魅力なんて半減するよね。
 帰ってきて夕飯を作る気がしなかったので、横須賀で夕食を食べることにしました。そしたら、花火大会やってました。おまけでその画像もつけます。



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