personel:林栄一(a) 石渡明広(g) 川端民生(el.b,per) 是安則克(b) 藤井信雄(ds) 楠本卓司(ds) date:1990年10月22日 place:Studio KEY-STONE(A Studio),Tokyo Distributed by Sinseido.,LTD.
このCDが出るまで、林さんの本格的なソロ・アルバムというものは 無かったそうで、でも今では MAZURU・MONK'S MOOD や de-ga-show もあるし、今度は MONA LISA も発売される。こういう時、 遅く来たファンは得だなと思う。だって、前はライブに行かない限り 林さんの音を聞けなかったのでしょう?
私、管楽器では断然林さんが好きです。多分、ライブに行く回数も、山下洋輔の 程じゃないですけど、年10回くらいはあるのじゃないかな。ただ残念ながら MAZURU はないんですよね。これ書いてる現在(1997年)、林さんの主要な活動拠点は ホッパーズダックとデガショーなので。2ドラムに2ベースだもんなあ。 さぞ凄いことだろうと思うのですが。
このアルバムのインナースリーブでは、林さん、とっても格好良く写ってます けど、実物を見るとごく普通のおじさんです(^^;) 。その普通のおじさんの 作る曲がどうしてこんなにも美しく、その出す音がこんなにも素晴らしいのか! 林さんに限らず、ジャズメン全般にわたる疑問と驚異でもありますが。 (ああ、私おじさんって結構好きなのよ。そんなこた、どうでも良いか。)
過激な曲もひょうきんな曲もありますが、根本的に林さんの曲はロマンチック です。しかも聴衆をぐんぐん引き込む引力があります。バンドが自由に演奏 できる包容力みたいなものも感じます。確か林さんの Memories だったと思いますが、 デビッッド・マレイが気に入って、最近高瀬アキとやるときは必ず演奏するとか。 むべなるかな、です。
ところで マズル ですが。山下さんが解説でこのように書いてらっしゃいます。 「MAZURUとは林栄一の愛妻真鶴さんの名前からとったものだ。(中略)真鶴さんと林栄一との 愛情のひとこまは実は拙著『ピアニストに手を出すな(新潮社)』で書かせて もらったことがある。」(何で、解説書くとこう堅い文章になるのかな、山下さん。 いや、それはどうでも良かった。)
あーた‘愛情のひとこま’ってねえ。「−−手を出すな」に書いてあるあれは、 少々....ひどいんじゃない? 今の林さんがあーゆーのばらされるのはちょっと 可哀想だ。(まあ、手に入らないでしょうけど新潮文庫285頁あたりです。あーあ、 ばらしちゃった(笑))
夫婦揃ってのインタビューを読んだことがありますけど、正真正銘の仲良し夫婦です (^^) 。
(97年6月13日)
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