7月30日(日)

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●6/1 早坂紗知Special Unit Vol.1 at新宿PIT INN
 早坂紗知(ss,as)、おおたか静流(vo)、黒田京子(p)、永田利樹(b)
 山口とも(prc)

 えーもー、何てったって主役は山口さんですね。この場合。
 席についてステージを見上げた瞬間からもう、「何なんだこれは!?」の衝撃。 まるでSFの世界のような壮大なセット。あっちこっちにチューブが垂れ下がってたりして、 一体この物体たちはどんな音を出すんだろう?

 1曲、パーカス抜きの演奏の後、山口氏登場。初めて見るともさんは、これは、ま、まるでダリ。 クルンとカールしたもみあげ。しかも頭には木の鳥、手に持った玩具のパラソルを盛んにパタパタ鳴らして 羽ばたきの音をさせながら、ステージに上がってきたのです。ただ者じゃないです。

 曲はBaby Monster 。のっけからオリジナルでこっちペースに引き込む作戦か?(笑) いや、山口さんの世界は曲が変わったからどーのこーのという問題じゃないかもしれません、が。 とにかく、この曲でメンバー各人と山口さんの最初の対決がセットされた訳ですね。
 こういう未知の要素に向かって、真っ先に果敢に(?)コミュニケーションを試みるのは黒田さん。 まさか最初の1曲目から声(叫び声)の応酬になるなんて!? 双方、かなり真剣勝負だったに違いないです。黒田・山口の相性、そうとう良いと見ましたが?
 さっちゃんと山口さん対決も、思わずぷっと噴き出す場面から息詰まる一瞬まで 多彩な展開。のっけからみんなテンション高い。

 おおたか静流さんをフィーチャーしたLight on Shadow は、 ちょっとケルト的な匂いのする曲でした。バイエルをモチーフにした曲 と言ってた気がするんですが、え?という感じで全然わからないほど、それはまさに おおたかさんの世界。

 1部最後は、永田さんの曲で冬の遊園地。場面場面に応じたパーカッションの素晴らしいこと。 情景描写のようなパーカス、フロントを煽りサポートするパーカス、 共演者と大騒ぎし歓喜のグルーブを作り出すパーカス、ここぞとばかり 自分の世界を叩き上げるパーカス...。
 ともさんは格好と装備こそ奇抜ですが、それはサービス精神と イマジネーションと音を追及する探求心の絶妙な組み合わせなのではないかと。 根っこのところは、恐ろしく繊細なそして確かな技術に裏付けられた、 相当まじなパーカッショニスト。1回見ただけですけどね(笑)、まあミミズはそのように感じたのです。

 1部・2部それぞれで山口さんの楽器紹介のコーナーがありました。これが抱腹絶倒もの。
「えー、一斗缶です、その上にホイールが乗ってます、目黒通りで拾いました。」 この調子で、どんどん見せてくれる。計量カップもフライパンも解体したクリーニング屋の廃材も、 ともさんにかかるとみーんな楽器になっちゃう。ガラス屋さんが適当に切ったガラス板、 庭木やさんが捨てやすいように裁断したクスノキが、絶妙な音階の木琴になる。 あのプラのゴミ箱のバスドラム。あれいーなー。いい音だったなー、持ち運びも便利そうだし。

 2部での楽器説明会のあと、黒田さん質問。「そのチューブは何に使うの?」「あ、これ? これは次の次の曲で使います。」すると黒田さん歌いながら「つ・ぎ・の・つ・ぎ・に、 使う・そう・です」と即興のテーマを作って、なんとはなしに演奏に移行。すかさず ともさんが可愛い音色で追随...これこれ!これをこの間、直さんにもやってほしかったな〜。 (5/14の話し。しつこい?(苦)) この曲は、早坂・黒田・山口の3人のみの演奏だったのですが、 もー3人が3人ともやりたいことやって、くんずほぐれつのそらもう楽しい演奏でした。

 5人揃って、上を向いて歩こう。ブンチャカブンチャカと村祭りみたいなお茶目なアレンジ。 そして最後に紗知さんオリジナルのYellow Monk。これがまた、次から次へと色んなことがおこる 長〜い演奏だった、はずなんだけど、なんの、あ〜あ終わっちゃったぁ...ものの、本当に 引き込まれる演奏でした。

 アンコールは、静流さんの美しい歌声のバラード、リリカルで涼やかでしっとりとした終幕。 賑やかに終わるやり方もありますが、こういう美しい余韻を残すようなしめ方も良いですね。

 しかしまあ、世の中には色んな人がいるもんだ。 このメンバーで、11/2にまたピットインでやります。チェックチェック!


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