日記
2002.12/ 4




02.11/ 1
 とゆーわけで、2002年の最高傑作、tokyo.sora。
東京に住む6人の女の子の、平凡な生活を、淡々と捉えていく映画。
 動きが少ないし、静かだし、話としての起伏も、それほどない。
本上まなみ演じる、売れない女優の話なんて、本当になにも起きない。
部屋で食事をするか、オーディションを受けるか、ちり紙配りのバイトをしているか。
けれども、そういう繰り返しの生活こそが、生きるってことなんだな、と。
なんか、そういう、ごくごく普通のことに気がつかされた。
 公開前に微かに話題になった、井川遥のランパブ嬢姿は、それほどでもなかった。
個人的には、本上まなみのめがね姿の方が、いじらしくてかわいらしくてマニア向けでよかった。
マニアといえば、アンミラがちょこっと出てくるし、音楽が菅野よう子だし、狙い撃ちされた気分。
でも、狙い撃ちされてよかった。いい映画を観たあとは、気分もよくなる。
しかし、今年は邦画しか見てないな。今、気がついた。


02.11/ 2
 今日は、寄り道しないで、大人しく帰りました。
家に帰っても、なにをするわけでもなく、ただだらだらしていました。
 いや、やることはやったんですけど。
なかなかこう、上手にいかなくて、なんでぇ、って。
久しぶりにやると、ダメですね。やり方、忘れてる感じ。
相手に呆れられちゃって、でも、しょうがないじゃん。
思い出す日はくるのかしら。


02.11/ 3
 とゆーわけで、東京モーターショー。
商用車版は、華がなくてつまんなかったです。
つか、一昨年、経験して学んだはずなんですけど。
それにしたって、なさすぎだと思いました。
 悲しくなったボクは、明日のためのお話を書きました。
それは、普通のいやらしいお話で、やって終わり、というものでした。
でも、都会の安いコーヒー屋で打ち込んでいると、物悲しくなってきて。
やめちゃいました。
今日は、なにをやってももの憂げな日なのです。きっと。


02.11/ 4
 とゆーわけで、ハートフルコミュニケーション。
お手伝いとして参加したわりに、なにも手伝いませんでした。
同時開催のフリマに行って激安マフラーを買おうと思って買えなかったり。
またこれが、出店者が女子ばかりで恥ずかしい思いをしたのに無駄恥で悔しかったり。
同時開催のボードのバーゲンに行って、安いゴーグルを買ってきたり。
またこれが、安いくせに、めがねの上から装着できるすぐれものだったり。
同時開催のセーラームーンのお芝居のお客さんのコスプレを眺めたり。
またこれが、小さなお友達ばかりで、まだまだ人気あるんだなと思ったり。
なんか、こうして書くと、本当になにもしてないね。反省。
にしても、みなさん、お金、あるんですね。そりゃ狩られるよ。

-3000。盛岡オパールS、1着3着。JBCスプリント、2着3着。JBCクラシック、2着3着。


02.11/ 5
 朝、会社に行くと、倒産していた。
入り口の扉に、お詫びのような紙が張ってあった。
あまりにも突然のことに、頭の中がふわっと浮いた。
だって、昨日までは普通に仕事をしていたわけだし。
給料も出ていたし、そんな雰囲気、まったくなかったし。
だから、倒産ということが、現実だと受け止められない。
事情を教えてもらわなければ、納得もできない。
さりとて、その方法はわからない。
時間が経てば、社長が出てきて説明してくれるのかもしれないけれど。
今は、受け身でいるしかないのかな。
 なんか、そんな感じの今日この頃。
時間で解決するつもりなんだろうけどさ。
言葉と行動の違いがね。嫌だなと思った。


02.11/ 6
 仕事の帰りに市場に寄った。
北米産の、養殖の人間が安かった。
そういえば、輸入制限を解除したと新聞にあったっけ。
檻の中には、肌つやのいい、食べ頃の人間が詰まっている。
輸入ものにしては生きもいいし、おかずにはいいだろう。
とりあえず、脂ののってそうなのをふたり買った。
そして、その場で下ろしてもらった。
口を塞ぎ、胸を包丁で突き、血を抜きながら、腹をさばく。
内蔵を取り、皮膚を剥ぎ、腕と足と首を切り、胴を包んでもらう。
これなら安いね、とボクがつぶやく。
そうでしょう、と店主の声が弾む。
お金を払い、市場を立ち去る。
これでなにを作ろうか、ボクの頭は、それでいっぱいだった。


02.11/ 7
 本に載っていたらーめん屋さんに行ってみた。
なんて書くと近い場所みたいだが、案外と遠かった。
特急なら近いんだろうけれど、贅沢はいえない身分。てくてくと。
 食べてきたもの自体は、けっこうおいしかった。
ただし、40分近くも並ぶのならば、素直に七福神を選ぶ。
長時間、並ぶお店の評価は、どうしても厳しくなる。
並ぶことに、なにか、幻想みたいなものを抱くから。
これは、今まで食べたことのない、絶品中の絶品に違いないって。
だから並んでいるんだ。それだけの価値があるんだって。
現実問題として、食べてみると、なーんだ、で終わるんだけど。
一度でいいから、なーんだにならないお店に行ってみたい。


02.11/ 8
 三カ月以上、じっくりと味わい熟成させたので。
三人会をやろうかな、と、思っていたら。いたら。
大人の事情で、二人会になってしまいました。
事情が事情なので、仕方ないのですが、残念無念。
三人会は、また来月あたりにでも。
 二人会は、それはそれで楽しかったです。
つか、相変わらず一方的でしたが、楽になれました。
付き合ってくれてありがとう、と、ボクは言いたいです。


02.11/ 9
 実技系の試験なんですけど。
いわゆる、実務経験が必要なやつでして。
もし、実務経験がない場合、講習会に参加しないといけなくて。
で、その講習会にかかる費用が、20200円。試験は別に、8500円ほど。
どういう計算で、そういう価格に設定したのかわかりませんが。
渡された参考書などを見れば、独学で間に合う程度の内容。
ぼったくりもいいところで、しかも、選択肢がないのが辛いところで。
結局、申し込まざるをえなかったわけですが、それにしたって。
嫌な世界だこと。


02.11/10
 とゆーわけで、天神平に連れていってもらいました。
水上で高速道路を下りた時から、町は早くも雪景色。
天神平に着いてみれば、吹雪吹雪、新雪の世界でした。
 初屋外とゆーことで、それはもう、どたばたしました。
速いリフトに慣れなかったり、スキーヤーにびびってみたり。
特に、圧雪していない場所に迷い込むと、もー、最悪。
腰の辺りまでずぶずぶと沈み込み、抜け出すのに必死の状態。
身体を起こそうと手をつくと、吸い込まれていくのだからたまりません。
板を外したところで、圧雪地帯までたどりつくまで歩いていくのが一苦労。
自分だけかと振り返ると、似たような光景が、いたるところで見られました。
気分は、八甲田山。体力損失の7割は、絶対に、このせいです。
自然って怖い。
とゆー経験すべてが、初物でおもしろかったです。

-2500。レディパステルからファインモーションへの馬単と、馬複。3着1着。


02.11/11
 というわけで、狭山スキー場に連れていってもらいました。
まさか、2日連続になるなんて、あたしもびっくりって感じです。
 今日は、実質的には屋内スキー場。
ザウスみたいなものだと滑ってみたら、転ぶ転ぶ。ころころ転びました。
しかも、雪というか氷なので、これがまた、血みどろに痛くて。
スキーヤーとぶつかった時なんて、よくけがをしなかったなと思うほどでした。
つか、昨日は痛くなかったんだけどね。
 慣れてきて、問題点が見つかって、また一歩、成長した気になりました。
まーだまだですが、次に滑る時には、直したいです。かっこいい言われたい。


02.11/12
 太ももが痛いのは、筋肉痛ってやつらしいです。
昨日からこういう状態でしたが、今日はもっと効いています。
座ったり立ったりするのに苦労するってのは、ちょっと。
日頃が、いかに運動不足なのかと、反省しきりであります。
そういえば、体重も増えて大台に乗ってしまい、これも痛いんですよね。
だからといって、なにかしようとは思いませんが。てへへ。怠け者。


02.11/13
 とゆーわけで、第3回イケメン会。こと、同窓会。
4人、5人と増えてきた人数が、今回はなんと、10人も参加。
手を尽くしてくれた人たちには、ホント、感謝感謝でございます。
で、久々の人たちの仕種とか卑猥度とか、あまりにも変わらなくて素敵だった。
あまりの変わらなさっぷりに、戸惑うくらいに変わらない。
あたしも変わってないのかな。変わったのかな。ちょっと気になった。


02.11/14
 冬コミに受かりました!!
実際には、!!、ほどの喜びはなくて。
ほっとした、って方が大きいです。
最後のイベントに出られる、ってことで。
参加できるとできないでは、気持ちが違いますから。
ただ、贅沢をいえば、東館で終えたかったかな。
最後の最後で、西館というのは、ねぇ。
なんにしても、初心に戻って本を出したい、です。
肉が壊れるほどに、激しくいやらしいのを。


02.11/15
[競馬] 鎌倉記念 / 川崎競馬場
 足を開かせると、その間に顔を埋めた。
遠慮せずに指先で開くと、甘い果実の匂いとともに、蜜が溢れ出てきた。
ねっとりとした果汁は、太ももをつたい、シーツに色のない染みを作る。
「こんなに濡らして…いやらしいね」
 意地の悪い言葉に、両手で顔を覆い、いやいやをした。
中は、まるで汚れを知らないような、鮮やかすぎる桃色だった。
それが、洞穴から滴り落ちる甘露に濡れて、きらきらと輝いている。
使い込んだモノだけしか知らなければ、あまりにも神々しい光景だった。
「すごい…綺麗だよ」
「やめてっ!!」
 今、こうしていることのすべてが、彼女にとっては恥辱なのだろう。
だが、洞窟の入り口は、まるでもの欲しそうにひくひくと脈動している。
どちらを信用するかといえば、もちろん、彼女の身体だった。
 顔をより近づけて、舌を伸ばした。
縦長の狭い道を、職人のように丹念に嘗め上げていく。
ぬかるみはますますひどくなり、だから、わざと音を立てて吸い上げた。
「んっ…」
 彼女の声が、甘美な色を滲ませる。
見れば、枕元のシーツをぎゅうっと握っていた。
 その時、ボクは馬券を握っていた。
外れ続けたからではなく、なにか、悲しくて仕方がなかった。
どうしてこんなに悲しいんだろう。
理由なんてわからない。ただ、どうしようもないくらいに悲しかった。
だから、メーンレース前に、川崎競馬場をあとにした。
家に帰り、ぼんやりとしながら、マウスを動かす。
そういえば、と、帰り際に買った馬券の結果を確認した。
最終競走が当たっていた。
少しだけ、嬉しくなった。

+3990。



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