日記
2007. 9/ 2




070801(水)
 自転車で、西へ西へと2時間。
気がつけば、横田基地の手前ぐらいの地点へ。
途中、ハードオフにてメモリを購入。128MBで525円。
今時、DIMMなぞ捨て値だと思っていたら、んなことなかった。
というか、誰が使うんだ? 1MBが10円ってのは、高値すぎる気が。
 帰路も2時間、母自転車を漕いで漕いで、なんとか帰宅。
弟にあげたパソコンに、買ってきたメモリを挿入するも、青画面。
OSがインストールできない、ってのが、どうにも異常なわけで。
こうなると、マザーボードなのかしらん。もう、寿命なのかしらん。
もうちょっと、試してはみたくなるけれど。


070802(木)
 家でだらだらしながら、計画をだらだらと練った。
短期集中の予定が、いつものごとく、贅肉だらけの予定になっていく。
もうちょっと、なんとかならんのかと、いつも思うんだけど。
なんともならない辺りに、自分の限界を感じてしまう。
というか、予算もないのに、こんなにしちゃって大丈夫なの?
日数は少ないけれど、そこらも含めて、なんとか、しないと。


070803(金)
 自転車で、東へ東へ1.5時間。
久しぶりに新宿へとやって来た。人が多いね。
いつものごとく、あれこれうろうろして、お目当てを購入。
100円ほど安いだけだけど、安くて悪いことはないし。
ついでに、小田急の株主券を確認しておく。最安値が560円。
小田原で、何時間も潰す自信があるなら、即買いなんだろうけれど。
とりあえず、そこまで安いとは思っていなかったので、候補にはなった。
 にしてもだ。
ここまで自転車でうろうろしたからには、痩せてもらわないと。
これで絞れてこなかったら、ホント、切なくなるね。


070804(土)
 結婚する、のか、した、のか。
どちらにしても、なんともいえない衝撃に襲われて。
いやいや別に、恋していたわけでもないんだけれども。
しばらく会ってないし、連絡だってとってないし。
なのに、なんなの、と。この触感はなんなの、と。
 自分のことなのに、未だ未だ、わからないことばかり。
だから、ボクは、自分を知る旅に出ないといけないと悟った。
自分を見つめ、自分と語り、自分に大勝利する旅に。
出発するのは、あさってなんだけどね。


070805(日)
 内容が一方的だから、仕方ないのかもしれないけど。
流動が片方にしかないというのは、なかなかに辛いな、と。
いつまで我慢できることやら。というか、もう、限界に近いんだけど。
相手に信を置き続けられるかどうか。試験みたいなモノなの?
 そんな心理状況で、荷物なんぞをまとめてみるけど。
なんというか、えらく少ないのよね。旅の荷物って、こんなに軽かったっけ?
というか、今までが重たかっただけなんだけど。袋に余裕があるのが、気持ち悪い。
なにか。なにか、大切なモノを忘れているような気がしてならない。
最悪、お金があればなんとかなるけれど、お金はないからなぁ。
大丈夫なのかしらん。とてもとても不安なまま、眠ってしまうことにする。
どうなることやら。


070806(月)
 朝。黒磯の駅に到着すると、乗り継ぎ組が、階段を駆け上がっていく。
目的地が、仙台なのか盛岡なのか、それよりも、はるかに北なのか。
隣に座っていた母娘は、仙台まで行くらしい。大丈夫なのかしらん。
 一方のボクは、灼熱地獄の中を、最初の目的地まで徒歩移動。
まだまだ全然、午前中だというのに、日差しは、これっぽっちも容赦がない。
それでなくとも寝不足で、この時点でバテバテ。先が思いやられてしまう。
 R4BPをくぐり、30分ほど歩いて、ようやくと到着したのが、ホテルアライ。
今回の旅の最初の温泉は、栃木県の温泉。いやはや。遠かった、遠かった。
 ホテルとは別に、日帰り用の施設があり、けっこう綺麗な雰囲気。
内湯も露天も、そこそこに広く、お客さんもほとんどいないので、独占気分。
なんだけど、お湯が熱い。41度設定らしいけれど、体感的には45度くらいある。
そのお湯は、色、味、匂いはないものの、ほのかにつるつるする感じ。
いきなり強烈なものを喰らうよりは、これぐらいがちょうどいいと思った。
 火照った身体を日光にさらして、黒磯駅まで戻る。
冷房の効いた待合室が、とてもとても気持ちがいい。汗が引いていく。
というか、旅の初日の序盤で、こんなに汗をかくとは。夏の温泉旅は厳しい。
 朝、来た道を引き返し、宇都宮にて乗り換えた。
いかにも北関東の女子高生、というふたり組の会話が、みょーにおもしろい。
まるで柳原可奈子のものまねみたい。いやいや、こちらが本物なんだけど。
 古河に到着したのは、お昼休みが半分、終わったくらいの時間。
東北線の沿線ということで、ここも栃木っぽい気がするけれど、実は、茨城県。
全都道府県の温泉制覇まで、残り3つ。そのうちのひとつが、茨城県の温泉だった。
今回の旅の目的のひとつは、本土分はすべて入湯してしまう、というもの。
わざわざ常磐線沿線までいかずとも、目的を達せられるのは、実にありがたい。
 目標の温泉、あさひ温泉までは、地図上で計算したよりも遠くて、約20分。
経営母体が、いろいろと手を出している会社らしく、幼稚園の隣にあるのには驚いた。
こじんまりとした建物はとても綺麗で、最近、できたかのような印象を受けた。
ここも、内湯と露天の二本立て。ただ、露天の方は壁に囲まれていて、室外風呂、といった感じ。
面白かったのは、内湯と露天で、外の方が、お湯の温度が熱かったこと。
経験上、外の方がぬるいことが多かったので、これはけっこう、意外だった。
ちょっと濁った薄茶色のお湯は、塩味。そのせいか、出たあとも、汗が引かなかった。
 あさひ温泉からの帰り道は、近道っぽいのを発見できたおかげで15分。
すぐに来た、それほど混雑していない電車に乗り、都心方面へと突っ込んでいく。
大宮からは、ピカチュー帽子をかぶった、ちびっ子と奥様方が、わらわらと乗ってくる。
どうも、ポケモンスタンプラリーらしい。首から下げている、ピカチューの切符入れ、ボクも欲しい。
 終点の上野で山手線に乗り変え、東京駅では地下ホームへと移動する。
これから総武線で、本州最後の未入湯県、千葉県へ向かわなくてはならない。
横須賀線直通の快速は、案の定の混雑で、当然のように座れない。計算済みだから、諦めもつくけれど。
 にしても、こんな時間帯に、大きな荷物をぶら下げて、18きっぷで首都圏の温泉を巡るとは。
なんというか、ものすごく違和感を感じる。新鮮さもないし、珍しさもないし。
 とはいえ、外房線の大網から南側は初乗車区間。どんなものかと興味津々。
車窓としては、山と谷と田畑。海が見えるのかな、と思った時には、御宿に到着してしまった。
ホームには、千葉方面の電車を待っているらしい、女子というか、ギャルっぽい子がわんさかといた。
どうも、海水浴客らしい。今どき、電車で泳ぎに来る女子がいるとは。それは新鮮だった。
 温泉までの7分間。歩いているのは、これでもかというほどに、若さを見せつける人ばかり。
ボクみたいなおっさんが迷い込むには、ちょいっとばかり、心苦しい季節だったのかもしれない。
たどり着いたクアハウスでも、先客の女子たちが、受付のおっちゃんと談笑していた。
ボクの番になると、急に冷たくなるおっちゃん。わかるけど。わかるけどさ。世知辛い世の中だ。
 黒磯、古河とは違い、こちらの施設は、けっこうくたびれちゃっていた。
浴室もそれほど広くなく、この季節の、土日の夕方なぞは、戦場になりそうな予感がする。
お湯は茶色。ゴムのような、油のような匂いがしたのは、気のせいなのか、実際にするのか。
楽しみにしていた、トロみこそ感じられなかったものの、お肌はきっちりと、つるりんとする。
寝湯の温度が低かったので、ここで、時間までだらだらとして過ごした。いいお湯だった。
 ただ、全体的に、あまりにも非衛生的なので、神経質な人には、とても厳しいとは思った。
海水浴客の落とした砂、ほこりは当たり前で、寝湯の枕には、苔が生えていたのには苦笑い。
清掃なんて、したことないんじゃないかとさえ思う。それくらい、えんがちょな温泉でもあった。
 帰りの外房線も、やっぱり若い女子ばかり。
若さにやられたわけではないけれど、ぐったりとしてしまい、気がついたら千葉に到着。
ここからは、黄色い電車で西船橋まで出て、橙色の電車で一駅、船橋法典へと向かう。
その、橙色の電車のホームが大混雑で、もうちょっと、本数を増やしたら、と、言いたくなる。
 船橋法典に、競馬以外の用事で降りることになるとは、思ってもいなかった。
そして、駅前に安い食べ物屋さんがないとも思ってもいなかった。ので、温泉へ。
帰宅する人たちに紛れ込んで、線路沿いに徒歩5分。坂を下る途中に、法典の湯が見えてきた。
時間が時間なので、それほど人が多くないはず、と予想していたら、あっさりと外れる。
平日の20時すぎでこれなのだから、土日なぞは、大変なことになっていそうな気がする。
 内湯外湯、いろいろとあるけれど、温泉を利用しているのは、露天にあるふたつ。
広い湯船は循環濾過しているらしく、薄い茶色に塩味。これでも十分、温泉っぽく感じる。
人気を避けるように隠してあるのが源泉風呂で、こちらは濁った白茶色。味は、塩と鉄が混じっていた。
どちらもそれほど熱くなく、今日みたいな体調でも、十分に浸かることができた。
それにしても、お客さん達は、それほど源泉をありがたがらないらしい。あまり人が来なかった。
 塩のせいか、少々、肌がべたついたまま駅に戻り、電車を待つ。
待つ間に、遅くなった夕食をどうするか、真剣に考える。とてもとても考える。
考えているうちに、東京行の電車がやって来てしまった。もちろん、乗ってしまう。
終点まで行ってしまうのも手だけれども、なにもない可能性の方が高いので、途中下車。
新浦安にあるダイエーに立ち寄り、半額シールの貼ってあるモノを、あれこれ買いこんだ。
 舞浜から、やたらとテンションの高いねずみ客に囲まれながら、東京に到着。
これから乗る電車が発車するホームに上がり、そこでようやく、夕食。23時過ぎだけど。
食べ終わる頃にやってきたのが、ムーンライトながら91。今までと違い、東京駅発着となっている。
運転時間なども変更されていて、今日、関東の温泉巡りをしたのも、その影響を受けてのこと。
1450円を別払いするぐらいなら、18きっぷを1日分を使った方が、有効だと考えたわけで。
そのおかげで、沖縄以外の46都道府県の温泉に入湯できたのだから、よしとするべきかも。
ただ、疲労は激しくて、明日以降の日程をこなすことができるのかどうか不安にもなる。
電車できちんと眠れればよいのだけれども。


大宮 0612
(525M)
宇都宮 0728
*0737
(1531M)
黒磯 0828
*1054
(1544M)
宇都宮 1145
*1148
(594M)
古河 1228
1334
(622M)
上野 1436
1438
(1423G)
東京 1446
1455
(1369F/快速)
千葉 1536
*1552
(279M)
御宿 1726
1837
(1224M)
千葉 1952
*1956
(1971B)
西船橋 2019
2026
(2062E)
船橋法典 2029
2146
(2017E)
新浦安 2159
2224
(2106Y)
東京 2245

700、黒磯ホテルアライ。
600、古河あさひ温泉。
900、御坊クアライフ。割引。
650、船橋法典法典の湯。
415、新浦安ダイエー。


070807(火)
 早朝の名古屋に降り立つ。寝不足と疲労でふらふらしている。
案の定というべきか、夜行列車の中では、ゆっくりと眠れなかった。
意外に多かった家族連れは、特に子供どもは、どうだったんだろう。
眠りはするだろうけれど、疲労はものすごそうな気もするけれど。
 名古屋からは、ひたすらに南下していく。
世界の亀山行に乗り、亀山からは伊勢市行で松坂へ。
この先の接続の関係で、ここで途中下車。ちょっと観光していくことに。
 松阪といえば牛肉だけど、朝っぱらから食べさせてくれる店はなさそう。
それ以前に、そんなお金を持ってきているはずもないので、名所だけ見てみた。
 まずは、松阪城下の御城番屋敷。夕方以降なら、きっと綺麗だろうな、という感じ。
屋敷の塀が、石垣ではなく、生垣だったのが、この地方の常識なのかしらん。
そのまま突き抜けて、松阪神社、本居神社へご挨拶。朝の階段はきつかった。
それで時間終了。あっさりと松阪観光は終わってしまった。50分では、こんなものかと。
 やってきた列車で多気まで移動して、次の列車を待つ。
この多気は、本当に本当になにもない駅で、時間を潰すことが難しい。
同じように、次の列車を待つ人が、10人ぐらいいるけれど、皆、所在なさげだった。
それだけに、乗るべき列車が入線してきた時は、本当に嬉しかった。
 多気を0939に出発して、終点の新宮に到着するのは1338。約4時間の移動。
1月の乗車時とは違い、今回は真昼間。多少は景色を見ておこうと、あまり眠らなかった。
そうして眺めていると、けっこう、絶景の中を走っていたことを知る。
紀伊長島までは山の中。渓谷が素晴らしく、緑もとても鮮やかで、寝不足の目にまぶしい。
尾鷲あたりから海も見え始め、時々、海水浴客が降りていくのが、これまた新鮮。
千葉はともかく、この、運転本数の少ない路線で、海水浴ってリスクが大きい気がするけれど。
熊野市では、40分ほど停車。少し町をうろついたけれど、なんとなく、宇和島っぽかった。
 終点の新宮に到着したのは、定時。
列車は終点なものの、ボクの移動は、まだ終わらない。いい加減に疲れてくる。
しかも、次の電車の発車まで、50分ほど待たないといけないのだから、参ってしまう。
待合室でぼけーっとしているのもナニだったので、駅の近くにあるオークワを探索。
普通のよくあるスーパーマーケットだけれども、どういうわけか、気持ちが落ち着く。
チェーン店のようなものに対して、異常な愛情があるような気がしてならない。
 新宮からは、JR西日本の電車に乗って、紀伊勝浦まで移動する。
いわゆる観光地のはずだけど、駅はとてもこじんまりとしていて、意外な感じがした。
けど、そこから伸びている、観光客向けの商店街は、町の規模を考えると長かった。
駅から徒歩5分で桟橋に到着。今日、最初の温泉地までは、ここから無料の送迎船を利用する。
それほど大きくない船が、波を受け、ぐらぐらと揺れる。長時間は厳しいと、停船中に悟った。
動き出してしまえば、潮風が気持ちよくて、すぐに、危険な状態から逃れることができた。
 5分もしないで、あっさりとやってきたのが、ホテル浦島。
ちょっと年季の入った外見で、中身はものすごく広い。客のほとんどが、ツアー利用っぽい。
そういう意味では、昔ながらの温泉ホテルで、温泉に関しては、あまり期待はしていなかった。
ここは自遊人の無料パスを使うので、そういう言い方は、失礼といえば失礼なんだけれども。
 このホテル浦島には、館内に6つの浴室があり、それぞれに特徴があるらしい。
日帰りの手続きの際に手渡された地図を見つつ、床にある誘導線を参考に、すべてに入ることにした。
 最初に入ったのは、このホテルの売りらしい、忘帰洞。名前のとおり、すごすぎて、帰るのを忘れる温泉。らしい。
入ってみて、実際にすげー、と思った。ここは、海岸線ぎりぎりに、くり貫かれた洞窟が浴室になっている。
半端ない露天風呂っぷりで、両手を腰に当て、無意味に立ち上がりたくなるすごさがある。
海辺の露天風呂自体はけっこうあると思うけど、そこに洞窟、というのがくっついて、すごさ倍増。
ちびっ子からおじいちゃんまで、みんながみんな、それぞれに、そのすごさを味わっていた。
お湯の方は、白っぽい硫黄泉。特徴なんてないだろうと想像していたので、これまた驚いた。
 ふたつめは、やたらと長いエスカレーターを4つも乗り継いで到着できる、山上露天風呂。
忘帰洞から10分ぐらいかかってしまった。宿泊客には、直通のエレベータがあるらしい。いいなぁ。
こちらは、まさに山の上から、紀伊勝浦の町を眺めることができる露天風呂。
ただ、今日みたいに天気のよすぎる日には不向きだった。遮蔽物が、あまりにもなさすぎる。
あっという間にゆでだこになってしまったので、そそくさと退散することにした。
 そして三つ目。山上露天風呂と対極線にある、なぎさ元湯。
チェックインで混乱しているロビーを横切り、レストランの真横を抜け、ようやくと到着。
先のふたつと同じく露天風呂ではあるけれど、それほど景観としては、よろしくはない。
特徴としては、樽風呂が、ででんと数個、置いてある点。そして、お湯がやたらと熱い。
とても長湯ができる状態ではなく、ここもあっさりと引き上げる。もったいないかしらん。
 次が四つ目、磯の湯。ここは、完全な内湯。中くらいのホテルの内湯、って感じの造り。
熱めのお湯が無色で、ぬるめのお湯が白色、というのがおもしろかったし、ぬるいのは入りやすくてよかった。
 磯の湯の、すぐ近くにあるのが玄武洞という、五つ目の浴槽。
忘帰洞と比べると、こちらは、完全な洞窟風呂。洞窟の先に海が見える、という感じ。
雰囲気としてはいいけれど、海と接している面が少ないので、展望度は、ちょっとさみしい。
ただ、これだけでも、十分に売りになると思う。それくらいのお風呂ではあった。
 最後、六つ目のお風呂は、フロント近くにある、滝の湯。
内湯と露天という、よくある普通のホテルっぽい内容で、造りもまた、普通のホテルっぽい。
というか、たぶん、この浴室は、このホテルができた時点からあったんだと思う。
ホテル浦島の歴史そのものなんじゃないかと、勝手に想像さえしてみた。
 すべてのお風呂に入り、結局やっぱり忘帰洞が素敵だったので、そこで長湯をした。
にしても、すべてがすべて離れているというのは、日帰りの荷物持ちには、けっこう辛い。
いちいち、脱いだり着たりするのも面倒なので、浴衣の宿泊客が、とにかく羨ましかった。
とはいえ、無料パスでも、すべてのお湯に入れてくれるのだから、そこには感謝しないと。
忘帰洞なんて、日帰り不可、にしてもおかしくないくらいなのだから。
 嫌というほどに、硫黄臭を身体に染み込ませ、ホテル浦島をあとにする。
電車まで時間はたっぷりとありすぎたので、勝浦の町を、うろうろと探索することに。
港側は、やはり観光地というか、観光客向けの顔。線路を挟んで、R42側は、生活感があった。
ここにもあったオークワに立ち寄ると、買出しに来ていた若い子たちが、そこそこにいた。
今夜はみんなでナイトフィーヴァーするのだろう。微妙にいいなぁ、と思う自分がいた。
 日も暮れて、暗くなった頃に、今日、ふたつ目の温泉へと向かう。
電車でたった一駅、湯川の駅で下車。そこから、R42を勝浦方面へと、山道を登っていく。
今日、一番の懸念材料だったのがここで、暗い中を歩くのに、歩道がなかったらどうしようと不安だった。
が、観光地だからなのか、きちんと歩道が整備されていて、普通に歩ける状態だったのは助かった。
所々に街灯があるものの、それがない区間で車が来ないと、一瞬で、周囲は真っ暗に。
すると、空の星が、それはそれは綺麗に見えるので、けっこう、歩いていても楽しかった。
というか、運転していた人たちにしてみれば、さぞかし気味の悪い存在だっただろう。
 山道というには緩い勾配を登ること10分。きよもん湯の白い看板が見えた。
最近できたような綺麗な建物で、脱衣所も浴室も、すべてがなんとなく気持ちいい。
湯船もまた、ちょうどいい大きさで、これぞ掛け流し、といわんばかりにお湯が溢れていた。
少し独特の匂いがしたものの、味と色はなし。お肌のつるつる感は、多少、ある感じ。
なんというか、お湯を含めて、全体的に居心地のいい、気持ちのいい施設だと思った。
ここの評価が高いのも、自分なりに納得ができた。
敢えて言うなら、もう少し換気がよければ最高なのだけれども。湿気にのぼせそうになった。
 暗い暗い下り坂を湯川の駅に戻り、夕ご飯のために、紀伊佐野という駅まで移動する。
15分も歩けば到着するだろうと予想していた、スーパーオークワへは、徒歩3分で到着してしまった。
電車の中から感じた距離と、実際の距離が、あまりにも違いすぎてびっくりした。
 ここで購入したのは、もちろん、半額品ばかり。
ぶっかけミニうどんが100円。ドレッシング付きサラダが90円。田舎ちらし寿司が100円。
そして、紀伊勝浦の名物でもある、地元で揚げたマグロの刺身が200円。合計、490円。
これだけ贅沢な夕食を、オークワの外にあったベンチでいただく。とても美味しい。
でも、うどんは余計だったかもしれない。かなり満腹になってしまった。
 温泉にも浸かり、夕食も終え、あとはもう、宿に行くしかない。
今夜は、紀伊佐野から一駅隣の、宇久井という駅にあるネットカフェが宿になる。
次の電車を待つのも退屈だったので、オークワから歩いてみることにした。
先ほどの歩いたR42だけれども、こちらは、途中から歩道がなくなるという、最悪な状態だった。
しかも、海沿いをくねくねと走るので、見通しは最悪。街灯もないから、認識してもらえるかどうかも怪しい。
白いタオルをぶらぶらさせるのが、せめてもの、精一杯の自己主張で、けっこうひやひやした。
幸いにも事故ることもなく、15分ほどで、宇久井の駅に到着してしまった。
宿になるネットカフェには、さらに10分で到着。早い、早すぎるよ。ナイトパックはまだだよ。
 どうしようかと考えて、宇久井港の方に歩いていく。
が、なにもない。なにもない上に、パトカーまでやって来て、変に追い詰められる。
ネットカフェまで戻ると、ナイトパック開始時間。我慢できず、すぐに入店した。
敵がいないから仕方がないのかもしれないけれど、店員さんが、けっこう横柄なのが気になった。
完璧な接客を望むつもりはないけれど、せめて、普通にできないものかしらん。
場所柄か、お客さん自体は少なくて、静かだったのがせめてもの救い。
パソコン付きのリクライニング席で、今夜はぐっすりと眠ることにする。
にしても、硫黄臭いなぁ。案外と、ホテル浦島は強烈だったのね。


東京 *2326
(9391M/MLながら91)
名古屋 0519
*0541
(1303M)
亀山 0700
*0703
(915D)
松阪 0746
0836
(919D)
多気 0848
*0939
(329C)
新宮 1338
*1424
(2336M)
紀伊勝浦 1447
1935
(2346M)
湯川 1938
2059
(2343M)
紀伊佐野 2116

500、湯川きよもん湯。
656、紀伊佐野オークワ。


070808(水)
 0600。宇久井駅にて、始発電車を待つ。
こんな時間だというのに、暑い。今日も灼熱地獄かしらん。
1時間ほどのぐだぐだののち、ようやく、始発がやってきた。
なんとものんびりした朝一番。需要が薄いのだろう。
 海と岩、入り組んだ景色を流しつつ、白浜に到着。
今回は、きっちりと観光するために、自転車を借りることにする。
下調べでは、急坂があるのでバスがいい、という話だった。
けれども、路線バス会社のサイトに、路線図と時刻表が載ってないのは致命的。
帰りの電車が固定されている以上、発車と到着時刻が調べられないと、とても使えたものではない。
 駅横で受け取ったレンタサイクルは、車体が青。JR西日本の色ってことか?
九州で借りた時は赤。もっとも、あちらは電動アシスト付き。こちらは、ギアなし。
白浜の駅を出て、その差をいきなり痛感させられる。なるほど、いきなり坂、だわ。
3段でいいので、ギアさえあれば、正直、どおってことのない坂。ギアがないと、少し、きつい。
ただ、気持ちが折れるほどの急坂ということもなく、普通に峠を越えることができた。
というか、塚原温泉までの道のりに比べたら、平坦と同じようなもの。あちらが酷いんだけど。
 海岸沿いをぐるりと走り、海水浴場付近になると、水着の若い女子供どもが増えてきた。
遠慮なく肢体をさらしてくださりやがるので、とてもとても楽しい。とてもとても幸せ。
これだけで、白浜っていい場所だと思った。冬場だったら、さぞかし寒い景色だっただろう。
 入ってみたかった露天風呂、崎の湯は、観光時期だというのに、定休日をしっかりと守っていた。
もしかしたらやっているかなぁ、って、甘い期待を抱いていたのに。さすが公営だけのことはある。
その崎の湯から、猛烈な登り坂。塚原ほどではないにせよ、これがなかなか厳しい勾配だった。
勾配だけでなく、日差しもきつい。三段壁に到着した時には、シャツが汗でびっちょべちょ。
明らかに酸素も足りなくて、木陰のベンチで休憩しないと、動けないくらいに辛かった。
ちなみに、駅から三段壁まで45分。北側を遠回りしなければ、もう少し、短縮できるはず。
 この三段壁は、いわゆる東尋坊みたいな、土曜サスペンス劇場のオープニングみたいな場所。
たぶん、自殺しちゃう人もいるんだろうなぁ、と、そんなことを思う。そういう場所っぽいし。
ただ、東尋坊のように、重力に魂を惹かれることはなかった。そこまでの引力はないらしい。
 三段壁から、少し戻った場所にあるのが千畳敷。
三段壁のごつごつした感じとは違い、波で洗われ、削られた岩肌が、とても綺麗な場所。
観光客がえらく多いけれど、なんか、それほど嫌な感じはしない。むしろ微笑ましい気分。
人々が、ありんこのように、岩を登ったり降りたりこけたりする様を眺めて、ひとり満足。
 今までが登り坂だったので、快適に坂を下り飛ばし、あっという間に温泉に到着。
トンネルと海岸通りに挟まれているのが、牟婁の湯。公衆浴場、という趣の建物だった。
中も、まさにそんな感じで、常連客と番頭さんが、テレビを見ながら雑談している。
海水浴の時間ということもあり、他にはお客さんはいない。独占できるのは、得した気分になれる。
 ここにはふたつの温泉が引かれていて、それぞれ、湯船が分かれているのがいい。
入って右側が、透明無臭で塩味。肌が少しつるつるするので、こちらに入りたいが、いかんせん、熱い。
左側の方がぬるめで、お湯が固い感じがする。肌がきゅっとする。温度の関係で、浸かれるのは、左側のみ。
温度が逆であれば素敵なんだけどね。世の中、なかなか上手にはいかないらしい。
 お風呂を上がると、激しい疲労感に襲われる。けっこう限界まできているようだ。
それでも、ここに止まっているわけにもいかず、白浜での最終目的地、とれとれ市場まで、がんばって走る。
牟婁の湯から15分。それでなくても暑いのに、温泉で身体が火照っているので、汗がどうやっても止まらない。
とれとれ市場直前の坂を、どうにかこうにか登りきり、見えてきたのは、でっかい集客施設。
 常用車もバスも、ドライブイン代わりに使っているようで、駐車場も中も、人でいっぱいだった。
おみやげを探しつつ、けっこう試食ができるので、あれこれ、特に梅干ばかりをむさぼらせていただいた。
海産物には、特にめぼしいモノはなく、梅干も、あまりの品種の多さに、決め手を欠いてしまう状況。
結局、つまらないモノを買うだけで、試食だけはきっちりさせていただいて、駅へと戻ることにした。
 ボクの乗る、電車の発車時間までの1時間。白浜駅の待合室で、ぐったりとする。
きちんと冷房が効いているのが救いで、これでけっこう回復することができた。とても助かった。
なにせ、次に行く温泉が、駅から遠い。推定するに30分ほどの徒歩移動。けっこう、気合が必要になる。
 予定の電車に乗り、朝来た道を逆戻り。椿、という、艶やかな名前の駅で下車した。
駅前から伸びる停車場線は、明白な山の中の下り坂。それだけでもげんなりとしてしまう。
いっしょに降りた女子高生たちは、自転車で、気持ちよさそうに下っていきやがりやがる。ちくしょう。
山間の、田畑と人家の間の道を、とんぼといっしょに下って下って、ようやくとR42に合流。
そこからは、今度は登り坂で、登って登って登って、橋を渡った先を右に折れ、しばらくだらだらと歩く。
そうして駅から30分。ようやくと到着することができたのが、椿温泉の富貴、という旅館。
 玄関をくぐり、受付で人を呼ぶと、お兄さんが登場。とても丁寧に対応してくれた。
日帰り客でも、きちんとしてくれる旅館は素敵だと思う。来てよかった、と、思ってさえしまう。
見晴らしのいい、ガラス張りの内湯には、大き目の湯船がふたつに、小さ目のがひとつ。
大き目の方は、無色透明のお湯で、それほど、温泉らしさを感じることができなかった。
が、小さい方。このお湯が、とても素晴らしい。徒歩30分の価値はあったと納得できるお湯だった。
なんとなく黄色っぽいお湯は、まず、ぬるい。飲んでみると、硫黄っぽい味がする。
そして、お肌が、とてもぬるぬるしてくる。しばらく我慢していると、小さい気泡まで付いてくる。
これはもう、文句なしにいい温泉。冬場には寒いかもしれないけれど、今日みたいな日には、最高の温泉。
持ち時間が1時間しかなかったことが、本当に悔やまれる。当たりの温泉に限って、時間が短いんだよなぁ。
 満足できる温泉に浸かれたからか、それとも、あとは移動に次ぐ移動だけだからなのか。
微妙に元気を取り戻し、椿まで、けっこう力強く歩いていけた。暑いのは、相変わらずだったけれども。
 椿からは、ひたすらに電車に乗り続け、大阪まで突っ走っていく。
こまごまと乗り換えがあるのが、ちょっと、うっとうしい部分はあったものの、贅沢はいえない。
懸念していた和歌山乗り換えでも、きちんと席を確保することができて、ほとんどの区間を寝て過ごせた。
あっという間に和歌山県の旅が終了。これでもう、和歌山県に思い残すことはない。はず。
 大阪は弁天町に到着したのが、2000ちょっと前。
これから、時間的にきつきつな、大阪観光をしないといけない。
そのために、ここで地下鉄に乗り換えなのに、地下鉄の入口がどこにも見当たらない。
与えられている時間は5分。焦って焦って、ようやく発見。地下鉄なのに、JRよりも高い所を走っているとは。
幸い、予定していた電車には乗れたものの、予想外の攻撃に、けっこう、参ってしまった。
 下車したのは、大阪港。
ICOCAですーっと改札を抜けるつもりが、清算してください、の文字。
270円ぐらい残っていると思っていたら、110円しかなかったらしい。記憶っていい加減。
当分、ICOCAを使うこともないので、清算機で差額を支払おうとしたら、入金しろ、とのこと。
受付で聞いたら、差額支払いはできないらしい。ので、実費で230円を支払った。切符を買えばよかったのね。
 この駅で降りたのは、天保山という、デートスポットに来てみたかったから。
大き目のファッションモールと観覧車。雰囲気は悪くないけれど、いかんせん、人がいない。
睦みあう人々を見て、怒りの炎を燃やすという、ボクの目的は達成することができなかった。
でも、逆に、これくらいの人しかいないのであれば、いいデートスポットなのかもしれない。
 天保山からは、市営の無料渡り舟で、対岸へと渡る。
いかにも職員さんという感じの無愛想さが、今の時代となっては、妙に新鮮だった。
激しく揺れる船も、それを当然としている地元の人たちも、すごいなぁ、と感心してしまった。
船から見える夜景は、けっこう綺麗で、デートにも使えそう。ボクは使えないけども。
 対岸に渡ると、USJへの誘導案内が、ちらちらとある。
そういう使い方をする人も、けっこういるのだろう。ボクもそれに従って歩く。
でも、目的地はUSJではなくて、桜島線の桜島駅。ここからは、またJRで移動となる。
次のUSJ駅で、USJ帰りの人がわんさかと乗ってきた。が、どうも、テンションが低い。
ねずみ組は、付け耳をしたまま電車に乗ってくるぐらいなのに、そういう人がいない。
夢と魔法の国に対して、火と爆発の国なので、仕方のない部分もあるのだろうけれど。
 USJ組とは、安治川口の駅でお別れ。
ここから徒歩20分。大阪では最初で最後となる温泉へと向かう。
正直、くたくただったので、もういいじゃん、とも思ったが、そこは悲しい性。
どうにかこうにか、一休へと到着。時間も時間だからか、それほど混雑はしていなかった。
 最近、ありがちなこじゃれた感じの建物で、なんともいい雰囲気。
時間的に涼しくなった屋外の空気を求めて、ずっと露天風呂ばかり入っていた。
お湯は黄色っぽく見えたけれど、透明かもしれない。光の反射で、よくわからない。
案外とつるつるするし、温度別に湯船があるのもいいんだけど、どうしても、ひとつ、わからない。
循環して塩素入れておいて、源泉掛け流し、って言うのは、詐欺っぽく思えるんだけど。
ごくごく普通に、過ごしやすい施設だし、お湯も悪くないのに、それだけがひっかかった。
送迎バスの発車案内まで館内放送している施設はここぐらいだし、ちょっと考えた方がよいかと。
 その送迎バスで西九条まで送ってもらい、いつものごとく、なんばへ向かう。
最初は梅田を予定していたけれど、どうも、なんばさんに呼ばれてしまう自分がいる。
遅い遅い夕食は、とてもとても美味しそうに見えた、松屋の牛丼で。
そして、今夜の寝床は、アプレシオ。ナイトパック5時間で1100円は、けっこう安い。
しかも、割引券があったので、それを使ったら200円引きの900円。3桁とはびっくり。
とはいえ、実際に眠れる時間はほとんどない。明日は明日で、また、早起き。
旅行は大変だ。


宇久井 0709
(2324M)
白浜 0909
1330
(2333M)
椿 1339
1539
(2334M)
紀伊田辺 1603
*1629
(2366M)
御坊 1717
*1728
(380M)
和歌山 1832
*1835
(4576H/紀州路快速)
弁天町 1950
1955
(地下鉄中央線/\230)
大阪港 2000
*2030
(天保山渡し舟/\0)
桜島 2035
*2046
(742)
安治川口 2052
一休 *2300
(送迎バス/\0)
西九条 2315
2318
(1738)
天王寺 2347
2349
(1917K)
JR難波 2355

1900、宇久井ほっとBBステーション。N7h+入
500、白浜駅レンタサイクル。
300、白浜駅ロッカー。
300、白浜むろの湯。
315、白浜とれとれ市場。キーホルダ。
1050、白浜とれとれ市場。はまぐり煮。
500、椿富貴。割引。
230、大阪港駅。精算。
700、安治川口一休。
470、なんは松屋。


070809(木)
 福知山まで夢の中だったのは、あまりに寝不足だったから。
計画を練っていた時点で、無理あるだろうとは思っていたけれど。
実際にやってみると、なにがなんだか、さっぱりわかりゃしない。
ただ、今日の予定も、この旅のひとつの目的でもあるので、無理しないわけにはいかない。
 お城を横目に到着した福知山駅。
山陰本線に乗り換える人が、どたばたと、次の電車へと移動していく。
ボクは改札を抜け、高架工事真っ最中っぽい、北近畿タンゴ鉄道乗り場へ。
JRの高架工事も、最近、終わったみたいで、それならいっしょにやりゃいいのに、と思った。
天橋立までの切符を買おうと、窓口を眺めていると、1日フリー切符の広告が。
そのお値段、500円。天橋立まで700円以上もするのに、なんという値段設定。
よくよく見てみると、18きっぷ利用者が対象とのこと。まさにボクのことだった。
今日、この鉄道で1300円ほど消える予定だっただけに、800円も安くなるのは嬉しい。
というか、500円で乗ってしまってごめんなさい、という気持ちにも、ちょっとだけなった。
 福知山から天橋立に行くには、まず、宮津、という駅まで乗車する。
ただのローカル線だと思っていたら、高架とトンネルで猛進していく、高規格な路線だった。
乗った列車が快速だったこともあり、あっという間に、宮津に到着。
ここで乗り換えて、たったの一駅。風光明媚らしい、天橋立にやってきた。
今日も今日とて炎天下。暑さに早くも参りながら、リフト乗り場へと移動。
正直、往復で700円はどうかと思うけれど、駅から近い展望台はここしかない。悔しい。
 展望台から見る天橋立は、まさに、ポスターのそれだった。
よくよく見ると、左右の水の色が違う。現場に来て、初めて知った。
眺める系の苦手なボクでも、けっこう、じっくりと見てしまう。
この旅の宿題のひとつ、天橋立の展望台は、そんな感じだった。
ただ、この展望台。変な音楽を垂れ流しているのはいただけない。
 リフトで山を下り、今度は、平面としての天橋立を体感する。
智恩寺でお参りを済ませ、いざ、侵入しようとすると、橋を渡れない。
これが回転橋だと知ったのは、海水浴客が大挙して待っていたから。
もし誰もいなかったら、今の時間は立ち入り禁止なのかと、納得して帰っただろう。
 数隻の船を通してから、橋がゆっくりと回転して、通行可能状態に。
水着姿の女子供どもといっしょに渡ると、右手が海水浴場になっていた。
若い女子どもの姿に、ぐわっと魂が引かれてしまったが、捕まりそうなのでやめておく。
むさっくるしい男というのは、こういう時に、とてつもなく不利だよなぁ。
 結局、島の中心部を歩いてみるけれど、これがけっこういい道だった。
水辺に囲まれ、緑に囲まれ、ボクみたいな野郎でも、気持ちよさを覚える。
時間の関係で、磯清水で引き返すことになったけれど、もう少し、いたかったかも。
べたべたな観光地ではあるけれど、けっこう、いい所だと思った。
 天橋立から西舞鶴へ。もちろん、北近畿タンゴ鉄道に乗っていく。
これがなぜか特急用の車両で、恐ろしく快適な時間を過ごすことができた。
車窓もなかなかによくて、あっという間の50分だった。
 終点の西舞鶴では、JRに乗り換えて、お隣の真倉へと向かった。
派手なホテルが数件あるだけの、たぶん、舞鶴では、その方面で有名な駅なんだと思う。
目の前を走るR27を、西舞鶴方面へと、てくてくとぼとぼ、くそ暑い中を20分ほど歩く。
登場するのが、いかにも最近の日帰り温泉施設っぽい、光の湯。いやはや、遠かった。
 お湯の使い方は、この手の施設にありがちな、露天だけ温泉使用、というもの。
温泉の少ない地域だけに、ぐだぐだなモノを覚悟していたけれど、なかなかどうして。
無色無味無臭ながら、そこそこにつるつる感はあり、温泉であることを実感できた。
今回の旅は、どこに行っても、きちんと、温泉、を味わうことができて、とても幸せだ。
 着替える時に、ロッカーの鍵が開かなくなる事故があり、30分の足止め。
こちらの失敗だったけれど、店員さんの応対も素晴らしく、いい気分で去ることができた。
それでもまだ時間があり、真倉ではなく、西舞鶴まで歩いてみることにした。
R27は交通量が多いけれど、市街地だからなのか、歩道が完備されているので問題なし。
ただ、北近畿タンゴ鉄道を越える陸橋が、歩行者通行禁止なのには、ほとほと参った。
迂回路の指示もなく、運任せに左側へ流れてみると、踏み切りがあって、難所を越えられた。
 真倉よりも近そうなのに、10分ほど余計にかかり、30分で到着。
待合室に立ち寄ると、えらく混沌とした、殺伐とした雰囲気だったのに驚く。
長時間いるわけではないから、それでもいいんだけど、なんだったんだろう。
 西舞鶴から東舞鶴までは、たったの一駅。でも、けっこう距離があった。
次にお世話になる小浜線は、一両編成。しかも、そこそこに混雑している。
幸いにも、海側の窓際に座ることができた。変な幸運でもあるのかしらん。
 天橋立と同じく、この小浜線に乗るのが、この旅の目的のひとつ。
日本海側の京都府なんて、こういう機会でもないと、来ることがないので。
勝手に、車窓には海ばかりと考えていたけれど、そんなこともなかった。
むしろ、平野を走っている時の印象が強い。それがまた、のんびりしていてよい。
なにより、日本海側独特の、ほの暗さがなかったのが、意外というか、不思議だった。
真夏の太陽が、がんがん照らしているからなのか、そう思いたかったのかは、わからないけれど。
 終点の敦賀が近づいてくると、学生さんの乗車が増えてきた。
それを避けるように、三方という駅で降りる。真倉と同じ、R27沿いの駅。
地図上よりは、少しだけ複雑な道のりを、約5分ほどで、きららの湯に到着。
千と千尋の、あの建物を参考にしたそうだけど、ただのこじゃれた温泉施設、という感じ。
ここのお湯は、微かににごっているように見えたけれど、実際には、どうなんだろ。
小さい赤い湯の華が浮いているのが温泉っぽいし、しょっぱいのがまた、温泉っぽい。
温度もぬるめで入りやすかったけれど、ここもまた、源泉の定義が、ボクとは違っていた。
 三方駅に戻ると、女子高生がうじゃうじゃと、電車を待っている。
夏休みもなにもあったもんじゃないのね。楽しそうだったのが救いだけど。
やってきた敦賀行は2両編成。適当な席を確保して、あっという間に敦賀に到着。
新快速ホームまで遠いのは、なんとかならんのかと、本気で思う。
じいちゃんばあちゃん、息も絶え絶えだったんだけれども。このままなのかしらん。
 とても快適な新快速も、今日は、近江塩津まで。
ここで、がらがらの近江今津行に乗り換えるのはいいとして、階段が長い長い。
同じホーム、向かい側の電車に、っていうのはできないのか、やらないのか。
しかも、20分後に乗り換えだし、またまた階段を下って上ってだし。
利用者数が少ないから、こういう形態なんだとは思うけど、利便性の向上を、ぜひ。
 乗り換えた京都行で、暮れていく琵琶湖の景色を楽しむ。
今まで、こうして琵琶湖を眺める機会を作れなかったので、湖西線を選んで正解。
ただ、いろいろな意味で見てみたかった雄琴が、よくわからなかったのは残念だった。
 一応の終着地としていた京都に到着後、どうしようかと考える。
投宿するには、まだまだまだまだ早すぎる時間。そこで、夜景を見に行くことにした。
目指したのは、奈良。なら燈花会なる、ろうそくのライトアップイベントをやっているらしい。
 そんなわけで、通勤客で混雑している快速で、さっくりと奈良へ移動。
明らかに、イベントから帰ってきました、という人たちが、改札を抜けてくる。
今から行く人もいなくはないみたいだけど、小数の模様。平日だしねぇ。
 不安だった情報不足も、駅に小冊子が置いてあり、これにて解決。
とりあえずは、奈良公園というか、東大寺の方に向かって行けばいいらしい。
で、地図を頼りに歩いてみると、その道すがらでも、ろうそくのライトアップをしていた。
光の淡さと背景の暗さと町の雰囲気が、綺麗にまとまっていて、想像以上にエロくて素敵。
これでオチない女子はいないだろうと思うくらいに、なんともいえない綺麗空間が作られていた。
 圧巻だったのは、東大寺横の公園で、ろうそくで作った花壇の美しいこと。
草原に腰を下ろして、しばらくぼんやり、その明かりを眺めてしまった。すごかった。
これは来てよかったと思えた。でも、来るのなら、やっぱり、その。そおゆうことだ。
 夜でも元気な鹿と戯れながら駅に戻り、やって来た区間快速に乗ってしまった。
今夜の寝床をどこにするのか、あれこれ悩んだけれど、結局、なんばにすることにした。
終点まで乗り潰し、寝る前にどこかで夕食をと、昨日と同じことをして、うろうろ。
最終選択は、どういうわけか、天下一品。これを食べるのも、ずいぶんと久方ぶり。
けれども、どうも合わなかった。寝不足気味で疲労気味で、こってりが合うわけがない。
なんともいえないモタれ感を内臓に残したまま、アプレシオにて就寝。


JR難波 *0516
(1704K)
新今宮 0520
0526
(1318)
大阪 0544
*0555
(2525M)
福知山 0818
*0840
(809D/快速/北近畿タンゴ鉄道宮福線)
宮津 0915
0922
(223D)
天橋立 0927
1110
(664D/北近畿タンゴ鉄道宮福線)
西舞鶴 1148
1158
(366M)
真倉 1202
西舞鶴 1422
(339M)
東舞鶴 1432
*1434
(941M)
三方 1603
1700
(943M)
敦賀 1736
*1755
(8519M/新快速)
近江塩津 1811
*1815
(4846M)
近江今津 1835
*1842
(1841M)
京都 1944
*1951
(3609M/快速)
奈良 2043
2231
(489K/区間快速)
JR難波 2312

900、なんばアプレシオ。N5割引。
500、福知山駅。KTRフリー切符。
700、天橋立ビューランド。割引。
700、西舞鶴光の湯。
600、三方きららの湯。
740、なんば天下一品。


070810(金)
 目が覚めて、時間を計算して、やっちまった、と後悔する。
8時間パックだったのに、どういうわけか、9時間だと思っていた。らしい。
慌ててもどうにもならず、ごくごく普通に準備をして、延長料金を支払う。痛い。
 本日の予定は、京都観光後に吹田で人と会い、大津で寝る。というもの。
朝っぱらから営業している金券屋さんを覗くと、大阪京都の昼間回数券が売っていた。
利用できるのは10時からとはいえ、330円は、十分に安い。100円以上も安い。
ネットカフェで無駄金を使ってしまった以上は、こういうところで節約をしないと。
さらに、地下鉄分を節約しようと、大阪駅まで歩いてみることにした。
 さっくりと到着したと書きたいが、実際には、1時間ほどかかった。
普通に御堂筋を歩けばいいのに、道に迷って堺筋に出てしまったのも痛い。
けれども、こんなに距離があるとは。歩いてみてよかった、と、負け惜しみを言っておく。
 大阪駅に到着したのが1020。安い切符は、問題なく使える時間。
そして、電車も混雑する時間。こういう時は、迷わずに補助席を使わせてもらう。
新大阪、高槻。そして京都なのだから、新快速は速い速い。なんともありがたい。
 そうして京都に到着してみると、人人人。観光客で大混雑。
とりあえずは、荷物をロッカーにぶち込み、地下鉄とバスの一日乗車券を購入。
なので、さっそくバス乗り場に上がると、恐ろしいほどの大行列っぷり。
今日の京都は、たぶん、どこに行ってもこんな感じなのだろうと、げんなりした。
 切符を買った際に貰った地図から、とりあえず、地下鉄で四条に出るのが吉と判断。
そこから、たまたまやって来たバスに乗り、祇園へと向かう。が、ここがまた大渋滞。
それほど遠くないのに、ずいぶんと時間がかかってしまった。けど、涼しかったのでよしとする。
 祇園は、夜になればエロそうだけど、昼間は随分と健全で、ときめきが少なかった。
昔、ここで人が売り買いされていたと思うと、多少は、どきどきもするんだけれども。
祇園からは、またバス。外があまりにも暑いので、極力、徒歩移動はやめることを決意する。
どちらにしても、バス運賃が220円。6本は乗らないと元が取れない。がんばらないと。
 こじんまりとした熊野神社でお参りを済ませ、ついでに乗り換え。
どこかしらには行ってみようと選んだのが、曼殊院。というなにか。お寺?
切符といっしょに付いてくる地図に、ここの拝観料の優待券が付録していた、というのがその理由。
一乗寺清水町でバスを捨て、そこから徒歩で15分。細い道をうねうねと歩いて、ようやくと到着した。
ふんぞり返っている、さぞかし偉そうな坊さんに、優待券を差し出すと、50円の割引、とのこと。
たったの50円かよ、と、突っ込みたかったけれど、小心者のボクは、大人しく450円を支払うことしかできない。
枯山水は、そこそこに綺麗、でもなかった。450円は、捨てたと同義。これもまた勉強か。
でも、縁側で涼む、赤子連れの家族の姿は美しいと思った。日本の景色、って感じ。
 バス停に戻り、乗ったり降りたりを繰り返し、北野天満宮でお参り。
梅干を作っているらしく、その甘酸っぱい香りが、とてもとてもよかった。
試食させてくれたのなら、もっともっとよかったけれど。まだできてなかったっぽいけども。
 最終目的地は、嵐山。子供の頃の一人旅以来、だったはず。
その頃を思い出し、懐かしみ、記憶と現在の違いが、さほどないことに感動する。
嫌になるほどの人もいなかったし、これぐらいの観光地が、ボクには心地いい。
おみやげ屋さんで、さんざんっぱら試食を済ませ、ついでに買い物もしておく。
 ここから有栖川に向かうバスが、なかなかに狭い道を通っていく。
嵐山から、あっという間に有栖川に到着。でも下車したのは、次の生田川。
目の前がユニクロで、この旅としては初となる、ユニクロ詣でを済ませておく。
Tシャツが安くなってきているけれど、まだまだ足りない。もっともっと下げてほしい。
 ここで下車した理由は、もちろん、温泉に浸かるため。
天山の湯、という温泉で、この旅ではお馴染みの、こじゃれた感じの日帰り施設。
もちろん、温泉を利用しているのは露天部分だけなので、露天以外に興味はなし。
ただ、この露天区画。狭いのに、あれこれごちゃごちゃ作っているので、息苦しい。
息苦しいけれど、ごろりと横になれる空間が多いことは、かなり評価したい。
 温泉自体は、にごった茶色。赤っぽい湯の華が浮いていて、味は、えぐい感じ。
実は、千本丸太町での乗り換えの際に、大転倒して、両膝を派手にすりむいていた。
その傷に染みる染みる。こういう展開は、広島の時にもあったような気がする。
1000円は高いと思うけれど、敵のいない観光地区だけに、文句もないのだろう。
 生田川から、バスで京都駅に戻ろうとするけれど、大渋滞で進まない。
こういう状況になって、よけいにはっきりしたけれど、京都って、最悪。
交通道徳というか、法律すら守っていないので、危なっかしくて仕方がない。
せめて、信号ぐらいは遵守してもらわないことには、走れたものではないのに。
自分は乗客という立場だから気楽だけど、運転はしたくない土地だと思った。
 ようやくと到着した京都駅から吹田までは、もちろん、JR。
ただ、ボクの大好きな新快速が使いづらい区間でもあり、普通電車に乗っていく。
待ち合わせに遅れること30分。吹田駅の裏で見た、関東ナンバーのティーダの新鮮なこと。
久しぶりに会った人は、元気がありそうでなさそうで、いろいろとありそうな雰囲気だった。
大津方面にドライブしてくれるという提案を、ありがたく受け取る。
京都よりは、多少、まともな大阪の運転だけど、せっかちな人が多すぎる。
ちょっとしたことで、パンパン鳴らされるのはたまらない。関西は走れないなぁ。
 吹田ICから名神に乗ると、下り車線が大渋滞中。お盆の帰省なのだろうか。
一直線に続く、ヘッドライトテールライトが綺麗で、ちょっとうっとりしてしまった。
大津ICで降り、琵琶湖のほとりにある、アーカスという商業ビルで、夕ご飯。食べ放題。
男ふたりだというのに、窓際のカウンター席に案内するお姉ちゃんには、ちょっと驚く。
そおゆう風に見えたのかしらん。結局、カウンター席がテーブル席になっただけだけど。
久しぶりにお腹一杯まで食べ、人と会話をし、一人旅の鬱憤のようなものが消し去った。
 ここから、今夜の宿として考えていたネットカフェまで、けっこう近い。
そこまで送ってもらい、しかも、いっしょに入店してくる。ちょっとマンガを読みたいらしい。
快活クラブは初めて使うネットカフェ。入会金が、今時、350円もするのはぼったくりすぎ。
お盆で特別料金になっているのにも、けっこう参った。貧乏旅行者には、いじめに近い。
静かなのがせめてもの救い。勧められたマンガを読み、人を見送り、それから眠る。
にしても、ひとり旅の最中に人と会うと、気持ちが折れるわね。


大阪 1030
(3440M/新快速)
京都 1058
京都-烏丸線-四条烏丸-46-祇園-203-熊野神社-204-銀閣寺路道-5-一乗寺清水町
一乗寺清水町-北18-北大路BT-204-北野白梅町-203-北野天満宮前
北の天満宮前-203-千本今出川-6-千本丸太町-93-嵐山天龍寺町
嵐山-62-生田口-72-京都駅前
*1903
(231C)
吹田 1937

2050、なんばアプレシオ。N8延長割引。
330、なんば甲南チケット。切符。
300、京都駅ロッカー。
1200、京都駅案内所。フリー切符。
450、京都曼殊院。割引。
2100、嵐山みやげ屋。漬物。
1050、嵐山みやげ屋。湯葉。
1000、有栖川天山の湯。
430、京都駅切符。吹田まで。


070811(土)
 琵琶湖は大きい。とにかく大きい。
そりゃ、ろくろっ首もびっくりしちゃうだろうなぁ、と思う。
真近に眺めて、つくづく、そう感じる。海と間違える人を笑えない。
早朝の琵琶湖なんて、ボクの人生では、これが最初で最後だろう。
 旅の最終日。開始駅となるのは、膳所。ぜぜ、って読めないよなぁ。
早朝は駅員さんがいないらしく、はんこを貰わずに改札を抜けた。
あっという間の6日間。もうちょっと、うろうろしたいというのが本音。
でも、うろうろしたい場所は、北の大地。ここからは、けっこう遠い。
 草津で、18きっぷの判子を貰い、草津線へと乗り換える。
待避線に、あずさ色の183が泊まっている。お客さんは、女子ばかり。
なんだろ。TDLから帰ってきたのか、USJに行くのか。甲子園なのか。
ちょっとぼけっとしていたら、いつの間にか、発車して、いなくなっていた。
 草津線を乗り潰し、柘植からは小さい気動車2両で亀山まで。
18きっぷを使っているっぽい人は多いけれど、どこに行くのか見当がつかない。
亀山で、名古屋行の乗り換えが多くなかったところをみると、お伊勢さんかしらん。
 名古屋にほど近いと思われる、永和が今日、最初の途中下車駅。
田畑の広がるのどかな駅で、そこから伸びる県道を、怪しまれながら歩いていく。
観光客がうろうろするような町ではないし、むさくるしいしで、住人の視線が痛い。
どうにかこうにか、15分ほどで温泉に到着。なるほど、噂に聞く怪しさだった。
 温泉の入口というか、正面には、とても立派なご本尊が見守っているし。
だいたい、みそぎ温泉、という名前からしてナニだし、信者専用って書いてあるし。
幸い、信者でない場合は、200円のお賽銭でお湯を借りられるので、素直に支払う。
ご本尊の脇をすり抜けると、急造っぽい、ほったて小屋のような脱衣所と浴室があった。
脱衣所も浴室も狭くて、3人以上の場合、それなりに協力しあわないと厳しそう。
今朝の先客はひとりだけだったので、その点は、とてもとても楽だったけれど。
 狭い浴室には、浴槽が3つ。源泉そのままらしい熱いのと、多少、加水しているのと、溜めているもの。
一応、ひとつひとつ浴びてみたけれど、溜めているの以外は、熱の関係で無理だった。
お湯は、おそらく、うっすらとした茶色。他に特徴らしい特徴はなかった。
けれども、このお湯こそがみそぎの湯なわけで、きっと心身ともに清められたことだろう。
 神々しい太陽の光にやられながら、永和の駅に戻り、名古屋までは、あっという間。
おみやげの赤福とみそを買い、ホーム端っこのきしめん屋さんで、朝食をいただく。
コンコースは、まるで万博開催中のような混雑っぷりだったけれど、ここはそうでもない。
じっくりと味わって、きしめんといなりを喰らい、予定よりも1本早い、新快速で豊橋へ。
 豊橋では、もちろん、いなり寿司。これを食べないと始まらない。
ホームのベンチに腰をおろして、甘いいなりを、これまたじっくりと楽しむ。
18きっぷの乗り継ぎ客は多いけれど、殺伐とした雰囲気がどこにもないので食べやすい。
 豊橋からは、東海道線を、適当に乗り継いでいく。
時刻表を持ってきていないので、どう乗り継ぐとよいのか、さっぱりわからない。
こういう時は、とりあえず終点まで行き、次に来た電車に乗り換えて行くしかない。
今日は、袋井で花火大会があるらしく、浴衣の女子などを眺めながら、だらだらと移動。
そうこうしているうちに、ようやくと、焼津に到着することができた。
 ここで立ち寄ったのは、元湯なかむら館。
一戸建ての立ち並ぶ住宅街を真っ直ぐに10分。迷いようのない道だった。
開始が1400との情報だったけれど、その前から開いていたらしく、受付をしてくれた。
みそぎの湯、ほどではないけれど、そんなに広いわけではなく、5人いたら不幸せな感じ。
こちらも幸い先客が3人。いったい、何時ごろから入っていたんだろう。
 内湯がひとつだけの、直球勝負な浴室で、薄い黄色のえぐい味のお湯だった。
黒湯と聞いていたので、けっこう意外だった。そしてもちろん、熱い部類に入る。
炎天下の中を10分ほど歩き、それでこのお湯に浸かれ、というのは、なかなか厳しい。
いっしょにいた人たちも、浸かっている時間よりも、出ている時間の方が長い。
それで、あっさりと退散したものの、したらしたで、今度は汗が全然、引いてくれない。
冬場には最高のお湯かもしれない。しれないけれど、夏場には、けっこう、大変なお湯だった。
 激しい消耗戦を終え、ぐったりしたまま富士まで移動する。
18きっぷ使いが増えているのがわかる。名古屋を昼過ぎぐらいに出てきた組かしらん。
彼ら彼女らとは富士でお別れをして、ここからは、身延線でサイドチェンジをする。
この路線は初体験なので、何とか車窓をと思っていたけれど、あっさりと眠ってしまった。
目が覚めた時には、富士川と併走している場面で、次は、下部温泉近辺だった。
下部温泉は、いつかはいってみたい温泉地。けれども今日は、無理。
肉体的に限界で、立ち寄る予定だった、国母のトータス温泉も回避した。
 甲府まで出てしまえば、あとは、いつもの帰り道。
夕食に、立ち食いそば屋さんで、いなりセットを食す。
これで3食、いなり寿司。だからなんだ、って感じなんだけど。
そして、中央線を乗り継いで、無事に帰宅。お疲れ様でありました。


膳所 0541
(900K)
草津 0553
*0614
(5322M)
柘植 0705
0710
(222D)
亀山 0735
*0738
(4318M)
永和 0834
0952
(4324M)
名古屋 1015
1043
(5318F/新快速)
豊橋 1130
*1146
(3924M)
浜松 1219
*1224
(1528M)
掛川 1249
1259
(778M)
焼津 1331
1431
(784M)
興津 1503
1513
(442M)
富士 1530
*1617
(3633G)
甲府 1853
1929
(354M)
大月 2025
*2049
(2160M)
西国分寺 2152

2150、大津快活クラブ。N6+入。
200、永和みそぎの湯。
3100、名古屋駅キオスク。みやげ。
490、名古屋駅きしめん屋。いなり付。
480、豊橋駅弁当屋。いなり。
400、焼津元湯なかむら館。
530、焼津駅キオスク。うなぎパイ。
440、甲府駅そば。いなりセット。


070812(日)
 身体が半端なく重たい。眠い。
無理した反動が、めちゃくちゃ出てきている。
ただ、右足の裏の水を出せたので、歩行は楽になった。
全身が元に戻るのは、いつになることやら。


070813(月)
 めちゃくちゃ暑い。
暑くて暑くて暑くて死にそう。
旅行中は、案外、冷房に困らなかったし。
快適だったんだなぁ、と、今ごろになって思った。
 それにしても、何で勝手に追い詰められるんだろ。
高校の頃からそうだけど、どうにもこうにも治らない。
ここを越えないと、これから先、ものすごく辛いのに。
これしきのことで。


070814(火)
 久しぶりに、車の空気を入れ替えた。
本当は、運転した方がいいのだけれども。
あまり乗らないと、バッテリーが上がりそうだし。
とはいえ、燃料は138円。あまり気軽に運転はできない。
それでなくてもこの陽気。冷房なしだと厳しいし。
なにかきっかけがほしいなぁ。


070815(水)
 北関東では40度を越えたとかなんとか。
ボクも自転車でお買い物に出かけたけれど、厳しかった。
ちょこっと走るだけで、頭痛が痛くなるような感覚に。
というか、思考能力が、がくんと落ちているのが実感できる。
うっかりしていたら、事故ってしまいそう。こりゃやばい。
早く涼しくなってほしいなぁ。





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