THE SNEEZE
場所はロシア。出世が命のしがない公務員、チェルジャーコフの唯一の楽し
みといえば、劇を見ることだけでした。そんな彼がある日、妻と二人で、「髭
をはやした貴婦人」を見に劇場へ向かいます。それも特等席。そんなとき、彼
の尊敬すべき上司ブラシルホフ将軍が婦人とやってきました。彼は一生懸命、
出世をかけて自分を売り込みます。やがて劇も始まり、誰もが見入っている、
その時、突然、チェルジャーコフが、な、なんと、とてつもなく大きなくしゃ
みを将軍に命中させたからさあ大変!!
ひたすらあやまってその場はおさまるのですが、掃り道も、家へ着いてから
も左遷されるのではと、心配で心配でなりません。彼の言葉に耳も貸さず、彼
は将軍のいる事務所へと向かいます。
彼のことなどろくに覚えていない将軍は彼を適当にあしらうのですが、彼は
許してもらったものと大感激!でもそれも長くは続きません。家へ帰ると彼は
将軍にもてあそばれていたのでは、と疑い始めます。
思い込みが激しい彼はもうとまりません。彼は次の朝またもや事務所へ押し
かけるのてすが、しつこい彼に我慢しかねた将軍に追い返されてしまいます。
カ尽きて家へたどり着いた彼は、ソファに深く座って何をしたかというと・
・・・・・またもや大きなクシャミをしたのでした。
BLACK COMEDY
舞台はロンドンのサウス・ケンジントンにあるブリンズリーのアパート。あ
る日曜日の夜九時三十分。今日は、彼の作品を見た美術品収集家で大金持ちの
ゲオルグ・バンベルガーがやってくることになっていました。その事を知った
彼のフィアンセのキャロルの父親であるメルケット大佐も、それを自分の目で
確かめようとやってきます。
しかし、ブリンズリーの部屋はといえぱ、汚い、壊れかけの家具が少しと、
彼の作品しかありませんでした。そこで、今は旅行中の彼の親友、ハロルドの
部屋から彼のお気に入りの立派な家具や置物を、無断で拝借し、部屋の見栄え
をよくしようとします。
二人を迎える準備を終え、一息ついているところで、なんと、不運なことに
プリンズリーの住んでいるアパートのメイン・ヒューズがとんでしまい、ふた
りは明かりの代わりになるものを探すが見つかりません。ドタバタしていると
ころへ一本の電話がかかってきます。ブリンズリーが暗間の中をやっとのおも
いで受話器を取ると、なんとそれは、彼の前の恋人のクレアからの電話で、今
から会いに来るといいます。ブリンズリーは、今彼女に来られてはまずいので、
明日電話するからといって電話を切ってしまいます。
そうこうしているところへ暗間の大嫌いなこのアパートの住人、ファーニバ
ルさんが助けを求めてやってきます。
暗闇のままでバンペルガーさんに失礼があってはいけないので、彼はロンド
ン電カヘ修理を頼み、ハロルドの部屋へ蝋燭を拝借しにいきます。そこへメル
ケット大佐がやってきて、懐中電灯を探せ、と彼を攻め立てます。ハロルドの
部屋へ彼が行こうとしたとき、外で人の声がします。それは、旅行にいってい
はずのハロルドてした。ハロルドに黙って、彼の大事な家具調度品を拝借したブリンズリーは、あせりに、あせります。彼の大事な家具調度品の事がぱれたら、どうなることかわかりません。彼は、暗闇に乗じてコッソリ元に戻そうとします。が、暗闇の中で、しかも誰にも気づかれずに、それらを元に戻すことは、容易ではありません。
ブリンズリーが、苦労しているところヘ、さっき電話があったクレアが、やってきてしまいます。もうブリンズリーは大バニック!とりあえず、彼女を寝室へ隠します。
そこで、やっとロンドン電カからシュパンツィッグがやってきますが、一堂は彼のことをバンペルガーだとおもいこみ、丁重に扱い、彼もまた、まるで美術品収集家であるかのようにブリンズリーの作品について演説までしてしまいます。彼がバンベルガーでないことに気づいた一堂は怒って、彼をとっとと修理にやらせます。
そうこうしているうちに、クレアの存在がばれそうになりますが、ブリンズリーは、彼女のことを女中のバネットだといってごまかします。ひらきなおったクレアはバネットになりきって、プリンズリーについて、あることないことぶちまけてしまい、ブリンズリーが落胆し、クレアが勝ち誇っているときにハロルドが、パネットが実はクレアであることを見破り、ますます大パニック!ブリンズリー、クレア、メルケット親子が、言い争っているところヘ、自分の部屋へ戻っていたハロルドが、大切な家具調度品が盗まれていることに気づき、ブリンズリーの部屋へ飛び込んできます。その勢いを借りたメルケット親子とハロルドは、プリンズリーをやっつけようとします。
そこへやってきたのがバンペルガーその人だったのてすが、彼らはこんどはバンペルガーを、地下室へ修理にいったシュパンツィッグと間違います。ちょうどそこヘ、修理を終えたシュパンツィッグが戻ってきたので、シュパンツィッグが二人に??ブリンズリーはやっとバンペルガーの存在に気づくのですが、バンベルガーば、シュパンツィッグと入れ替えに、あやまって地下室へ転落してしまいます。
やっと修理が終わり、シュバンツィッグの手によって、電気がつけられるのですが、電気がつくときに、クレアと仲直りしたブリンズリーばいったいどうなるのか・・・・・・・