新生Simmons Gamesの記念すべき第一作目。
コロンビアとは違う形で積み木を使ったゲーム。
ダイスと戦闘結果表を使わないシステムですが、相手の戦力が見えないので、計算されにくいようになっています。
戦闘を行うと勝敗に関係なくステップロスする為、部隊の運用面で苦労することが多く、戦略的な要素も多く含んでいるといえます。
自分のターンでは、3命令しか与えられないので、意外とサクサク進行し、2時間程度で終わるゲームとなっています。
積み木ゆえの気遣いが、ルールに明確に書かれている。
オーストリア軍の初手は、増援で登場するため、4ユニットが盤上に登場する。
4ユニットの中で2ユニットは、エリア1で停止する必要がある。
したがって、パターンは次の12種類。
エリア | 1 | 2 | 2/3 | 2/4 | 5 |
I | 4 | ||||
II | 3 | 1 | |||
III | 3 | 1 | |||
IV | 3 | 1 | |||
V | 3 | 1 | |||
VI | 2 | 2 | |||
VII | 2 | 1 | 1 | ||
VIII | 2 | 1 | 1 | ||
IX | 2 | 1 | 1 | ||
X | 2 | 1 | 1 | ||
XI | 2 | 1 | 1 | ||
XII | 2 | 1 | 1 |
エリア3とエリア4にはフランス軍の初期配置ユニットが存在するので、道路移動では進入できない。騎兵ならapproachに入ることが可能。
選択可能なパターンは、I, II, VI, VII, VIII, Xの6パターン。
残りは、retreatでステップロスしたり、除去の可能性があるので、危険。
(パターンIIのエリア2のユニットは、retreatを強制された場合、騎兵以外ではステップロスしてしまいます。)
パターンIでは、フランス軍の初手は1エリアのみの活性化。
パターンII, VI, VII, VIII, Xでは、エリア3とエリア4+1エリアの活性化。
エリア3とエリア4については、エリア2への対応が必要となるので、活性化エリアの数については、それほど意識する必要がないと思われます。
パターンIの場合の、フランス軍のエリア2保持の行動を考えてみます。
前線(エリア3, 4, 8, 9, 16)に騎兵が2個配置される確率が50%(1個なら91%)あります。
騎兵をエリア2へ移動させて、2/1のapproachに入ります。
2ターン目のオーストリア軍が、1/2のapproachに入ります。
2ターン目のフランス軍は、2個目の騎兵を2/1のapproachに入れます。
3ターン目のオーストリア軍のAssaultsでは、3ステップのエリート歩兵が2個必要になります。
3個しかないエリート歩兵を無駄に使えないので、2ターン目の1/2のapproachに砲兵をセットして、砲撃を行います。
砲撃でステップを失えば、3ステップのエリート歩兵1つと2ステップの歩兵1つで足ります。
(でもAssaultsすれば、3ステップのエリート歩兵が磨り減るのは確実。敵側が選択なので)
しかし、フランス軍も砲撃で1ステップロスして、Assaultsで2ステップロスなので、騎兵が崩壊してしまいます。
でも、この可能性が無視できないので、オーストリア軍がパターンIを選択する場合は、エリア1に、3ステップ歩兵・2ステップ歩兵・砲兵を入れる必要があると思われます。
(3ステップ歩兵×2、騎兵×2+砲兵でも可)
フランス軍は、オーストリア軍が上記の条件から外れている可能性があるので、パターンIの場合、2/1のapproachへ騎兵を入れるのは、愚策ではないと考えます。
(Consimでは、20&21への道をカバーするという意見が多くでましたが・・・)
砲撃されると1ステップロスしますが、上手にRetreatsすれば無傷で帰ってこれます。
フランス軍は早期に撤退を始めるべきです。
オーストリア軍は攻撃を躊躇していると、ランダムに初期配置されたフランス軍の騎兵が
殿(しんがり)を務める位置についてしまい、思い通りの攻撃が行えなくなってしまいます。
フランス軍は、撤退と防戦とのメリハリをつけ、状況判断が難しい状態にしましょう。
オーストリア軍は、砲兵を遊ばせないように、騎兵を上手に使って包囲戦に持ち込みましょう。
デザイン | Bowen Simmons |
出版元 | Simmons Games |
出版年 | 2005 |
1ターン | 1時間 |
スケール | 1/14000 |
テーマ | ナポレオン戦争 |