echo・ノートの端書き


ここでは、作品の追記や解説、そして言い訳なんかを。
あくまで本当にオーナー個人の「端書き」でしかないので、興味のある方だけどうぞ



○響くもの
 表題の「echo」とは、今回は別にzabadakの代わりに遊佐未森さんの曲をモチーフにした訳ではなく、「届いて響くもの」といった感覚で使っています。
 この物語は、そのうちのかすかに響く想いに向けて、ついでに自分への自嘲も少し含めつつ書いた物語です。……だから文調が暗いのか(爆)。
 コンサートや芝居を見た後のアンケートって、どうしても書けないんだよなぁ……。

 今まで大学でzabadakをモチーフにした物語を書いてきたのは友人にzabadakを広めるという野望もあってのことだったのですが、それならば単に音楽から得た感想を直に言えばいいはずで……と考えると、あるいはそれらの作品達も、zabadakの音楽が私に届いてそれが響いて生まれた、言葉にできない想いのかけらなのかもしれません。
 そしてそれが読んでくれた人に届いて、予期したあるいは予期せぬ響きを生むかもしれないと考えると、それら物語達はどちらかというと幸せなかけらなのかもしれません。

 この物語が、読んでくれたあなたに届いて、何か響くものを生んでくれれば嬉しいのですが。


○かけら男
 大学のサークルでの先輩、Visiterさんに頂いたメールより無断抜粋。

「想いのかけら」に「言えなかった言葉のかけら」っていう道具をもし俺が使うと「喋るのが面倒くさいから自分のかけらを他人にぶつけてコミュニケーションを図る(砕けると内容が再生されるらしい)男」の話とかしか思い付かない。うーむ。
 ……先生、面白すぎます(笑)
 喋る代わりに「おりゃぁぁっ!」と自分のかけらを相手に投げつけまくる男(笑)
 ♪かけら男は〜 かけら男は〜 かけら男は かけら男の行方は? (P-MODEL調に)


○「機械」
 ちょっと解説をしておくと、この物語の世界では機械は古代の遺物とされています。
 詳しく言うと、はるかな昔に使われていたらしいが、その使い方の記録はほとんど残っておらず一部の研究でしか明らかになっていない物、それが「機械」です。
 動かない「機械」は結構多く発見され、骨董品として珍重されたりしていますが、たまに長い時間を経てなお稼動する「機械」も見つかります。この物語の「オルガン」はその一例です。

 文中でいちいちかぎカッコがうるさい個所や、やたらとまどろっこしい表現が出てくるのは、そんな物語の世界の背景のためです。


○〆切
 この物語は5月頃からつらつらと構想しだし、6月初め頃から書き始めました。
 で、今までは大学のサークルで月刊の部誌に載せるために書いてきたのですが、今回の作品ではそれまでとは違う点を試すという意味もありました。

 曰く、「社会人環境で、外部的な〆切なしで作品を書くとどうなるか?」

 結論。
  1.1日に5〜10行しか進まない。
  2.そのせいでむちゃくちゃテンポの遅い、読みづらい文章になる

 ……だめじゃん(爆)。結局これしきの量で2ヶ月もかかってるし。
さて、次に新しい作品が仕上がるのは何時の日か……。


○最後に
 この拙い物語を読んでくれてありがとう。

 この言葉で伝えきれない感謝の想いが、月の光となってあなたに届くことを祈っています。

1998.08.10 motoji





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