貯蔵庫:小人の茶葉納品帳


……私は、ぼんやりとしたカウンターの奥に向かう店主の背をしばし見つめていた。

(奥には、いったい何があるんだろう……?)

不意に店主は振り返り、あたかも私の心を見透かしたかの様にこう言った。

「ご一緒に、ご覧になりますか?どうぞ、あなたのお気に入りの茶葉をお選びになってください……。」


……ためらいつつも、私は店主の後について、奇妙に空気の揺らめく貯蔵庫へと入っていった。

左右の壁に何列も掛けられた木製の棚、そこに並ぶ色とりどりの紅茶缶、草花の瓶、香辛料たち。

それらは時の移ろいとともにゆっくりと明滅し、色彩を変えてそこに在った。

呆然とその光景に見入っていた私の足元を、不意に小さな人影が走り抜けた。

「この店の茶葉の仕入れは、幻影の狭間を渡る小人にまかせてあるのです。」

店主は棚の一つから小さなノートを手に取って言った。

「……もっとも、人見知りが激しいので滅多に姿を現さず、この納品帳に書いて消えてしまうのですがね。」

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ここでは、最近の私のお茶についての生活・楽しみについてつれづれなるままに書いていきます。

いわば、素人のお茶奮戦記といったところです。

素人なりのお茶の楽しみ方を笑うもよし、万一何かのお役に立てれば、なおよし。

とりあえず、自分が楽しんで書けて、かつ読んでも楽しんで頂けたらいいな、と思っております。


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うさぎさんのいるカフェ−2006.01.09 (Mon)
たまにはこちらも更新してみる……ということで。
やっぱり昨年の話で鬼が怒りそう(?)なのですが、
クリスマス前に、鎌倉の歐林洞での遊佐未森さんのコンサートに行った際に、
(コンサートの方は電気ストーブ(http://www2s.biglobe.ne.jp/~motoji/Books...の方を参照)
ちょうど会場の歐林洞の近所に、ちょっと変わったカフェがある、ということで
足を伸ばしてきました。

その名も、うさぎカフェ(http://usagicafe.com/)...
うさぎ同伴可で、看板うさぎ(笑)までいる、カフェ&うさぎ雑貨屋さん、なのです。


場所は、鶴岡八幡宮の左手の坂をずっと上っていって、
右手に瀟洒な歐林洞が見えたら、頑張ってもうちょっと上ったところ。
私が行った時は、もうコンサートの開場も近い時間だったので、
他のお客さん&お客うさぎはいなかったのですが、
ちゃんと看板うさぎのクッキー君が迎えてくれました。
はながひくひく、なのです!(←静かに)

この日はずいぶん寒くて、坂道に身体が凍えていたので、
あたたまるメープルミルクティと、
ついでに「どうせ整理番号最後の方だから、開場時間に間に合わなくてもいいや」
とばかりに、腹ごしらえにホットケーキを注文。


ホットケーキは、珍しいいちごのシロップがついていて、
ふんわり甘いケーキに少し甘酸っぱい酸味が効いて、ほんのり美味しかったです。
そして、うさぎの焼印がケーキに押してあるのが、なんともかわいい*
(アップで写真撮っとけばよかった……)

そして、ミルクティは大き目のカップで出てきて、
ほのかにメープルの味わいのする、紅茶の味も甘みも優しい味でした。
冷え切った身体に、ふんわり甘いミルクティは何とも幸せでした。
お茶請けに「たべっこどうぶつ」がついていたりして、ちょっと懐かしかったです(笑)


そんなこんなで、今年はこちらもちょっとは更新できるといいなぁ……と思いつつ。
でも、春くらいまではあまりネタが生まれないかも……(^^;



♪あんしん あんしん−2005.05.29 (Sun)
いちごチャイ〜♪

……という訳で(意味不明)、今日は朝からいちごチャイなぞを作って飲んでました。
いちごチャイとは、先日下北沢に遊びに行った際に、途中で立ち寄ったかわいいカフェで
買い付けた、こんな感じの茶葉なのです。


袋を開けると、ふんわりと甘ずっぱいいちごの香り。
ミルクティ向けに抽出されやすいようにちぎって丸められた茶葉の間に、
いちごを思わせるピンクペッパーや、その他いろいろなスパイスが混じっていて、
見た目にもかわいかったり。


今回は、このいちごチャイを、ちゃんと鍋で煮出してみました。
まずはミルクパンに、半分の量のお水と茶葉を入れて、中火くらいでぐつぐつと煮ます。
沸騰したら火を止めて、ふたをして数分蒸らして。

……んで、おもむろに残り半分の量のミルクをどぱーと投入。


そしたらまた中火で煮出します。
普通は沸騰する直前で火を止めるのですが、今回は仙台に行った時に学んだ、
完全に沸騰させてしまって、脂肪分を飛ばすやりかたで淹れてます。
で、茶漉しでこしながらマグカップに入れて、できあがり。



脂肪分を飛ばしてるので、普通のロイヤルミルクティよりも、すこしさっぱり味。
口に含むと、ふんわりと甘酸っぱいいちごの香味に、しっかりとスパイシーな味が広がります。
なんだか、「チャイ」というとこのスパイシーさがないと物足りないのです(笑)。
そうして、鍋だしのミルクティが砂糖を大目にして、甘くした方が幸せです*


……いじょ、たまには紅茶店らしいことをやってみました。
やりでも降るかなぁ(笑)。



東北お茶飲み歩き紀行−2005.05.01 (Sun)
新婚旅行で東北に行ってきました*
ので、ここはひとつ紅茶店らしく飲んだお茶で記録をば。


宮沢賢治記念館のミュージアム・カフェで飲んだミルクティ。
ロイヤルミルクティ風でほんわりと甘くて幸せ。
プチケーキも美味しかった*


山猫軒(『注文の多い料理店』で出てくるお店にちなんでます)で
すいとんを食べた時についてきた緑茶の湯呑み。
「うしろねこ」姿がなんとも可愛い。


花巻の賢治グッズのお店『林風舎』で、グッズを素通りし(笑)
二階のカフェで飲んだお茶。
手前が『セバスチャンティー』(ストロベリーミルクティ)
奥が『アリーシャティ』(バニラミルクティ)
香りがふんわり甘くて幸せなのだけど、そのネーミングはどうよ(笑)

そして、盛岡の『The Bird Land Cafe』でアイスミルクティを飲んだのだけど、
おしゃべりに興じてて写真撮るの忘れましたー(;_;)
(tさん、本当に楽しいひとときをありがとうございました*)


続いて、仙台は『中国茶房 吉里吉里』(……なんて読むのだろ)の
ランチで食べた中華粥と緑茶。
麺の方も美味しかったー。今度はゆっくりと中国茶が飲みたいな。


定禅寺通りの『ガネッシュ』で飲んだ桜紅茶とラムミルクティ。
お茶うけに食べた紅茶チーズケーキが濃厚でんまい!


桜紅茶は、こんな風に淡いオレンジの水色のダージリンに
ふわりと桜の花びらが浮かべてあります。
専門のお茶屋さんだけあって、甘い香味の良いダージリン。


定禅寺通りの欅並木をながめながら、のんびりお茶。
以前仙台に来た時は、満席で入れなかったのでリベンジです(笑)。


こちらは同じく『ガネッシュ』の一番町店で食べた、
『インドのお昼ごはん』(食べたのはばんごはんだけど・笑)
カレーと、レモンシロップをかけて食べる紅茶ゼリー、んまい!


でもって、『インドのお昼ごはん』についてきた食後のダージリン。
微かにスモーキーさのある、しっかりとした風味のオータムナル、でした。


……こうしてみると、よくお茶飲んだ旅だったなぁ……。
お茶飲みに付き合わせた相方さんは、お疲れ様なのでした(笑)。





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Thanks to Az* for script