1.会社の所在地     

       初期 東京都港区麻布飯倉片町15番地

       中期 東京都港区麻布市兵衛町2丁目74番地

       町名変更後 東京都港区六本木3-3-16

       後期 埼玉県北足立郡新座町6330番地

 

東京にも以前は多くのプラモデルメーカーがありました。私は子供の頃、たまたま日本ホビーに戦車の図面がもらえるということで申し込みをしたことがあります。そのときの住所は中期のものでした。もちろんその後埼玉に移転したことは知っていましたが、都会の真ん中にプラモデルメーカーがあったことが、大人になってからなぜか気にかかり、どんなところか見てみたくなりました。子供のころの記憶では、建物の正面にショーウィンドウがあり、戦車が飾ってあったように思います。しかし、現在では港区に麻布市兵衛町という住所は存在しません。したがって、どこにあったのかがわかりません。そこで、港区の図書館に行って、昭和40年以前の地図を調べてみました。すると、芝公園の港図書館に当時の詳細な地図があり、現在の位置が判明しました。あわせて、住所変遷の理由なども、ある程度類推できました。しかし、これはあくまでも類推であり、事実とは異なる可能性があることをおことわりしておきます。また、当時のことをご存知の方がいらっしゃいましたら、ぜひご連絡いただければ幸いです。

昭和30年代の後半は日本が高度経済成長時代真っ盛りの頃でした。昭和39年には東京オリンピックが開催され、東京には首都高速道路が建設されました。調査した地図では初期の住所港区麻布飯倉片町15番地には、15番ホビーという名称が載っています。何となくパチンコ屋かゲームセンターのような響きの名称なんですが、私は、これが日本ホビーの前身かと考えています。そして、その住所が現在のどのあたりか調べますと、ちょうど高速道路がある、通りと重なっているのです。初期から中期への住所変更は、おそらく、この昭和39年の東京オリンピックに伴う都市開発が関係しています。

さて、東京の開発によって、移転した(想像です。)場所は、ちょうど通りをはさんで向かい側の位置にあたります。そして、港区麻布市兵衛町2丁目74番地は、昭和42年7月1日、六本木地域に実施された住居表示実施による町名変更の際、港区六本木3-3-16に変更されました。これは、現在も存在する住所です。早速、その場所に出かけていき、その場の空気を感じとってきました。

      

 

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