インド放浪日記 第1週
デリー〜
ジャイプール


2月16日(日) 成田〜デリー


ついに日本を出発。飛行機の中で隣の人と友達になれて少しホットした。彼は3回目のインドだという。
まあ出発までいろいろあったけど、なんとかなった。しかし、いきなり洗礼を受けたぜ。スチュワーデス のお姉ちゃんが、いきなりコーラをこぼすし。それでも全然謝らないんだもんなあ。
隣の兄ちゃんのコップにはヒビがはいってる。どーなってるんだエアーインディア。この先どうなるのやら。
まあ、幸い自分はかなり楽観的なので大丈夫でしょう。

<機内食>
●ランチ和風前菜、鴨の胸肉和風味、フライヌードル、野菜のバター炒め、チョコレートババロア、チーズ、ティー
●おやつサンドイッチ2枚、チョコレートケーキ、コーヒー、チョコレート2枚

すごい。これでもかって感じ。ランチはカレーもあった。しかし、チョコレートケーキと時を同じくし て、何故チョコレートが出る?どーなってるんだエアーインディア。

空港着。初めてなので、とりあえず空港内でEXCHANGE。
$40が1014RSになる予定だったのに、915RSしかなかった。このヤロー!!
クレームつけたらかえって小額紙幣がないとのことで、1015RSにしてくれた・・・。いいのか悪いの か。インドに来たぞ・・・。普通、銀行がマケるか??

<晩飯>
●ランジットでカレー(じゃがいも、ピーマン、マッシュルーム)72RS  辛いが美味。





2月17日(月) デリー


ランジットをAM10:30に出発。とりあえずOLD DELHIへ。ううっ。ぐっちゃんぐっちゃんのドロドロ。
NEW DELHIでジャイプール行の列車を予約。それからメインバザールへ。
オモロイ。タノシイ。キタナイ。
もっとデリーにいたくなった。明日はもっとマメに回ろう。やっぱり服が気になったので、クルターとパジャマーを買う。
明日の受け取りが楽しみ。しかし、ちょっとイロイロ買いすぎた。これからは控えよう。 街で知りあったケリー君はいきなり200$のシタールを買ったが大丈夫かね。

HOTELはHONEY GUEST HOUSE。ドミは一杯で、そこいらのヤツと3人で1部屋をシェア。30RS。



「HONEY GUEST HOUSE」
ドミトリー以外は、だいたいこんな部屋に泊まってました。


街にでるとメインバザールでは、結婚式のパレードをやってた。ノリノリのインド人もいた。 サモサが美味い。
そーいえば今日は自分の誕生日でもあった。

<昼飯>
●マサラドーサ、リムカ、ナン 15RS
・チャイ 2RS
・クルター・パジャマー 180RS





2月18日(火) デリー〜ジャイプール


今日からいよいよ旅が始まる。
昨日停電が3回もあった。
なんかワクワクする。
朝、一緒に泊まったヤツをNEW DELHI駅で見送ってから、2時間位駅でボーッとしていた。
クタブ・ミナールへ行こうと思ったけど、急に面倒くさくなって、HONEYの屋上に登った。屋上にはなぜかショカ氏が寝そべっていて、情報交換。

チェックアウトしてから、チャイ屋でお茶を飲んでると、モンナさんが声をかけてきた。そのままチャンドニーチョウクヘ。バギーラットホテルはすげー高かったけど、明日のAM6:00にジャイプール行くと思うと、仕方ないか。
それからラールキラーへ。やっぱり戦争が先端技術の発展に大きく関係してるんだね。インドのおやじが 子供に自慢気に説明しているのをみると、インド人のプライドもわかるような気がした。


「そこいらで遊ぶ子供」
なにして遊んでいるのか聞こうとしたけど、恥ずかしがってなかなか口を聞いてくれなかった。風体が怪しすぎたかなあ。

<昼飯>
●ターリー、チャイ 10RS
●チャイ 3RS
・オートリクシャ 15RS
・ホテルバギーラットパレス 130RS
<晩飯>
●サモサ 3ヶ(皿は葉っぱでできている) リムカ 12.5RS
・ラールキラー 2RS





2月19日(水) ジャイプール


朝の5:00にホテルを出る。
しかし、早朝のOLD DELHIは恐い。犬に吠えられてビビル。そこらで人が寝ている。不安ながらも駅についた。
ところがプラットフォームが19もあるうえに、初めての駅なのでサッパリわからない。グルグル走り 回った後、ようやく列車を見つけた。しかし、予約席には誰かしらないオッサンが座っている・・・。

う〜。う〜。寒い。インドがこんなに寒いとは。
隣のヤツがこんなに寒いのに窓を開けやがって。たまら ずチャイを買う。右上には、緊急用の非常ブレーキがブラ下がっている。
その横には、それをムヤミに引 っ張ると1000RSの罰金か12カ月の禁固だと書いてある。よっぽどふざけて引くヤツがいるんだろうな。
列車は30分遅れでジャイプール着。

今日は心底疲れた。トラブル続発。
初めての街で、ホテルを探すが、全くドミに空きがない。さっきから様子をみていたリクシャ乗りのバム 君が声をかけてくる。
ズーッと断っていたけど、これだけ探しても空きがないので、まあ彼のホテルを見 に行ってもいいと思ったのが運のツキ。
市内をさんざん引きずり回されたあげく、60RSのホテルに泊まるハメになってしまった。
ホテルが決まったので、それからAIR MAILを出しに行って帰ってくると、バム君が待っている。
仕事が終わったので、美味い店を紹介してくれると言う。飯に弱いんだよね。

行ってみたら、宝石屋だった。
しつこい宝石屋の兄ちゃんを振り切りなんとか帰ってきたが、しばらくしてバム君がホテルを訪ねてきた。
話を聞くとどうやら駐車違反で捕まって300RS払わなくてはいけないのだが、金の持ち合わせがないので50RS貸してほしい、とのこと。

「そっ、そんなもん、知るかあああああっつ!!」

それからはケンケンガクガク。気づけばもうAM12:00ではないかい。
おいおい。俺は今日さあ、朝の4:00に起きたんだぞ。なんか話しているうちに悲しくなってきた。
結局、ホテルを紹介してもらったという理由を自分自身に言い聞かせ、20RSで手をうった。明日の朝返しに来るという。
根はいいヤツなんだ。でもさあ、裏切られるとツライよ。今日はトラブルが多くて落ちこんだ。ホント。

<昼飯>
●チャパティ、コーフタ 5RS
●チャイ 3RS
<晩飯>
●ホテル代込み チキンカレー 60RS


結局、彼は来なかった。




2月20日(木) ジャイプール


朝9:00にチェックアウト。昨日のことは忘れて今日は頑張ろう。
リクシャで、STWAGATAM TOURIST BANGALOWへ。50RSでも、こっちは室内にシャワーとトイレがある。
どこへ行ってもドミが満室なので、ここに2日間いることにする。そのうち誰かとシェアでもすればいいや。

早速、STATE BANK OF INDIAに両替しに行く。途中リクシャを拾う。15RSを13RSまで値切って、GO TO BANK。
彼はカペリというそうだ。昨日はエライ目にあったのでちょっと頑なになってしまう。
でも、彼はモノすごくいいヤツで、なんかホッとした。
1時間15RSで雇えと言う。別に計画もなかったのでOKした。彼の英語はとても分かりやすく、冗談ばっかり言ってて、ホントに楽しかった。
そのままアンベール城まで連れていってもらう。途中昨日の事を話すと彼はいろいろアドバイスしてくれた。
山を越えるときには、なんと、
リクシャの運転までさせてもらったのだ。

これは感激した。
一緒に昼飯を食べてハールマハルへ。ハールマハルは想像していたものとギャップが激しく、あんまり良くなかった。
宿に帰ってから、カペリの友達と3人で晩飯を食った。うーん。充実した1日。
駅でチケットを予約していると、日本人が声をかけてきた。やっぱりクルターとか着てると、よく現地の ことを知っていると思われるしい。
彼はホテルを探していたので、シェアすることとなった。



「ココロの友、カペリ」
カペリが途中ガソリンスタンドによった。
1リットルで、18.5RSだそうだ。日本で高くても120円位なのに、インドでは非常に高いことになる。1日50RS稼がないとやっていけないそうだ。
そこからガス代と親分へのリクシャ借り代、親への仕送りをひねり出す。真剣になるわけだよな。

<朝食>
●トマトサンドイッチ 8.25RS
・チャイ 2RS
・ホテル 2日分 100RS
<晩飯>
●ターリー 25RS
・列車予約 65RS





2月21日(金) ジャイプール


今日は別に予定がないので朝から街をプラプラする。
そうだ!映画に行こう!!
モティ・マハルという映画館まで歩いていく。12:00からの上映があったのでそれにする。



「映画館」
ジュヒー・チャーウラーには惚れたっ。
マサラムービーは最高だっ!!
この後、何事も起こらなければもっと最高だった・・・。


席は7RSと10RSがあった。
いろんなヤツが声をかけてくる。
いやー、しかし、すごい人気だ!インドでは、まだ映画がもっともポピュラーな娯楽の一つということがよくわかる。
いろんなヤツの話を聞いていると、なんと、今日の映画は上映初日だということ。それも、初日の1回目。
ラッキー!

だからというわけではないと思うけど、すごい人の数。軽く300人位は待っている。
まだ上映の2時間前だというのに200m位の列をつくっている。当然割り込みするヤツもすごくいて、ポリスが見張っている。そんでもって、こん棒で割り込んだヤツをバシバシ殴っている。コワイなあ。
俺の後ろに並んだMUSIC TEACHERのシンさんに一緒に席をとってもらった。
インドの映画館は思っていたより、ズッとキレイだった。イスもリクライニングする。さすが指定席。

しかし、すごい人なもんだから上映が始まっても人がガンガン入ってくる。うーん。ニューシネマパラダイスの世界だ。イイ感じだぜ。
しかし、両脇に座ったヤツが俺が日本人だとわかると、ズーッと解説してくれる。
嬉しいけど、イイデスわ。でも館内が大盛り上がり大会なんで、どっちにしてもウルサイのには変わりない。

映画名は「アダルム」、主演は「ヴィッキー」。ヒンディーだったけど、スジは簡単なので非常に分かりやすい。思わずサントラテープを買ってしまった。
映画を見終わると、シンさんが家に来いという。インドの家庭も覗いてみたかったのでついていくことにした。

シンさんの家では昼飯をご馳走になった。家族を紹介してもらう。彼の奥さんは25才位に見えたけど、こっそり聞いたら21才だった。彼も30才位かと思っていたら、26才とのこと。
彼も俺のことを未成年だと思っていたらしい。日本人はみんな童顔だと言う。そりゃ、インド人と比べたらそーだわな。彼は16才の時、シキタリにしたがって結婚したそうだ。
でも、今は3才と1才半の子供に囲まれて幸せそうだった。

そろそろお礼を言って帰ろうかと思っていたら、近くに住んでいる兄の家のスクーターでホテルまで送ってくれるという。まあ、そういってくれるのなら・・・。

ところが、こんなウマイ話はなかったのだ!
行ってみたら、店だった。
なんか、こんな シチュエーション前にもあったよな。彼の兄貴は細密画の店をやっているとのこと。「見るだけだから」と特大の念押しをして、いろいろ見せてもらった。
まあ、シンさんにいろいろ良くしてもらったしなあ。でも、帰ろうとするとエライ剣幕で怒りだす。
おいおい。ちょっと雲行きが怪しくなってきたゾ。マズイなあ。

シンに事情を説明してもらおうとするが、彼はさっきから黙りっぱなし。兄貴に逆らえない状態。こっちもダンダン頭にきたので、ケンカ口調になってくる。
てめー。約束がちがうじゃねーか。
部屋に鍵をかけられた。

部屋には3人。ドアには鍵。うーん。しかし、こちらには本当に買う気がないので、少し冷静になって改めて説明する。
しかし全然引かない。しまいにゃ、買うまで帰さないときた。これには完全にブチ切れた。もう脅迫だよ。

話にならないので立ち上がると、信じられないことを言う。
「オレは銃をもっている。」

気が動転していて、ハッキリは覚えてないけど、確かにそんなようなものが見えた。
ここまできたら仕方ない。ここで死んだら悔いが残る。諦めた。
最後に手持ちの金があまりないと言うと、チェックでもいいという。「お前も首からぶら下げてるんだろ」だと。コイツ初めてじゃねーな。

口惜しかったが、絵を買った。ド下手な絵を、20$で。
チクショー!!!!!!!!!

まあ、いい体験を買ったと思うしかないな。あと、シンの昼飯代だ。
ああ、今日は疲れて泣きそうだゼ。ジャイプールには良いことと、悪いことが沢山あった。
もうテッポウはみたくないよ。




2月22日(土) ジャイプール


今日も朝から忙しかった。またまた、トラブル発生。昨日駅で友達になった小川君と田中君で、俺の部屋に一緒に泊まったんだけど、夜勤のフロントが台帳に記入してなかったため、チェックインの手続きが終了していなかったものと誤解されてしまった。
なので、朝のフロントの人には俺が1名料金で3名を連れ込んだと勘違いされ、説明するのに苦労した。ああ、語学力がほしい。

結局なんとか解ってもらい、3人で200RSにしてもらうことができた。
そのかわり、延泊はできないとのこと。しかたがないので駅に戻るが、リタイアニングルームが空いていないので、リフレッシュメントルームで朝飯。
再び戻るとダブルが空いていたので、小川君と2人でとる。

今日は特にやることもないので、昼まで部屋にいる。それから、ハール・マハルに行く。一昨日は外から見ただけだったので、中の様子は知らないのだ。
初めて市バスで移動する。片道1RS50P。兄ちゃんは超豪快な運転でスッとばす。クラクション鳴りっぱなし。3回位、天井に頭をぶつけた。


「謎の車」
なんだ、なんだ?
どーしてこうなるんだろう。超かっこいいゼ。


<朝食>
●オムレツ、トースト、チャイ 13RS
<昼飯>
●ベジタブルターリー、リムカ 14RS
・市バス 3.5RS
・バナナ5本 4RS




でた。またトラブル発生。ここまでくると、気持ちいい位。
今日は2月22日だけど、今はAM1:07なので、もう23日だ。しかし、ここに今回のトラブルの原因があったのだ。

次の目的地に向かうため、列車のチケットを買った俺は、今日出発するはずのAM1:00ジャイプール発、AM7:30アグラ着の車両に乗るためホテルをAM12:00にチェックアウトした。
プラットフォームで予約席がとれているかどうかの最終確認をするためである。列車番号5。シートNo21。でも俺の名前はない。なんだか知らない人の名前が張り出されている。

ゲゲッ。なんだけめんどくさいことになりそうだと、頭の奥で感じる。落ちついて、駅員さんに訊ねるが、STATION MASTERの所へ行ってくれと言われる。仕方がないので、そこへ行くが、今度はBOOKING OFFICEへ行けと言われる。
もうあまり時間がないので、その旨を伝えると、もう直接列車に乗り込んで車掌に訊ねろというので、再びプラットフォームに戻り、列車に乗り込む。

すると、やっぱり知らないオヤジが俺の席で寝ているではないかい。
事情を説明し、そいつにもチケットを取り出してもらった。2人で照らし合わせると、列車番号もシートNoも一緒であった。
が、しかし、しかし、
俺のチケットの日付が違っているではないか!

そうだ。わかった。今日は2月22日。この列車は、PM11:30に当駅について、AM1:00に出発する。この駅で有効日付がかわるのだ。故に俺のチケットの日付は2月22日用。つまり、昨日のチケットであったわけ。

22日の夜に乗り込むのに、23日のチケットがいるとは思わなかった。

オヤジに謝ると、今から BOOKING OFFICEに行って説明すればなんとかなるかもしれないという。列車はあと10分位で出発するので、ダッシュで階段を登り、OFFICEに駆け込んで事情説明。
こういう時ってインドはなんとかなるもんだよなあ。そんなこと本でよんだよなあ。

結果はNo。甘い期待はもろくも崩れた。食い下がるがダメ。
オッチャンらは「そこの電話で日本の首相にTELして頼めば乗せてくれるかもよ。」とかジョークを言う。仕方なく笑う俺のホッペタもヒキツッテいる。
ああ、列車がでていく・・・。あまりにかわいそうだと思ってくれたのか、明日の一番列車を予約してくれるという。明日の朝5:00に来いとさ。今からたった4時間後だろ、と言われる。

はあ。バカだねえオレ・・・。
しかし、いい経験になったなあ。明日ちゃんとアグラに行けるのだろうか。うーん。
自信なくなってきた。

当然、宿なんか今から探している場合ではないので、
初野宿!!
駅からはなれると危ないので、近いところで寝るが、こんなに人が寝てるとは。100人位浮浪者がいるゾ。結構こっち見てるしなあ〜。恐いよ〜。
一応、ベンチに荷物を鍵でくくりつけ、うつらうつらしながら一晩過ごした。




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