この春

　（もうすぐ夏だが）

　この春、息子が　「保育所」　を　「卒園」　した。
　
　「保育園」ではなく、「保育所」なのだ。
　１歳のとき　「入所」して、５年間お世話になった　「保育所」

　「入所式」 したくせして 「出所式」 ではない。　なぜか、「卒園式」 なのだ。

　「所長！」 ではなく 「園長せんせぇ〜」 なのだ。

　と、そんなくだらないことは さておき、
　この「卒園」に際して、事件がおきた。（ちと、おおげさか・・）


ある日

　ある日、自宅に封書が届いていた。

　「お役所」 からであった。

　息子の通っていた「保育所」は、公立である。　お役所から書類が届くのだ。


　封筒を開けると、中から一枚の「願書」が出てきた。
　銀行に対する、「引き落とし停止願い」 であった。

　「今後、保育料を引落とさないでください。」
　という書類を、銀行に対して提出しなさい。　という指示であった。



願書

　「なになに」

　「？？？・・・・・・・」

　妻と二人して、その封筒から出てきた　複写用紙を眺める。

　
　もう一度、じっくり読んでみる。



　まちがいない、「銀行に対して」、これ以上引落とすのを止めてくれ。
　というお願いをしなさい。　ということが、書かれてあった。




　（つづく・・・）