採点に関して、本来の総合評価は☆☆☆☆ですが、☆☆☆に減点しました。その理由は、ダイヤの定時性にあります。「サンダーバード」には「ニュー雷鳥」時代も含め、1997年までに6回利用してますが、うち4回ダイヤの乱れがありました。下記参照
1993年8月 「ニュー雷鳥101号」 京都−福井 |
考古学のレポート作成のため、一乗寺朝倉氏遺跡の見学に行ったのですが、 武生駅信号所火災のため運休?になりました。仕方ないので、他の「スーパー雷鳥」に乗りましたが、 これも1時間30分遅れの運行で、京都−敦賀間で遅れは1時間45分に延びました。 |
1993年8月 「ニュー雷鳥100号」 福井−京都 |
遺跡見学を終えた帰り、やっと681系に乗れたのですが、 今度は台風による強風のため、湖西線内で徐行運転を強いられ、京都到着が25分遅れに… |
1995年9月 「サンダーバード」 和倉温泉−京都 |
和倉温泉に行った帰り、何故か通過するはずの今庄駅で停車し、5分遅れに… 急病人が出たわけでもないし、何故停まったか不明…信号系統の故障か? |
1996年11月30日 「サンダーバード」 金沢−京都 |
立山黒部アルペンルート+金沢観光の帰り、金沢16:21発に乗るため、10分前にホームに上がると、 15:47発の白鳥が停まっていました。24分遅れで発車していきましたが… スピード・停車駅の違いからサンダーバードが白鳥に邪魔されて遅れるのは必至…12分遅れでした。 |
正直言って、数分の遅れにケチをつけるのはみみっちい。しかし、これらの遅れのため、本来接続するはずの列車に間に合わなかったのは事実だ。ちょっとの遅れが目的地への到着を大幅に遅らすことになる。
また、最後の白鳥に邪魔されたケースは、白鳥が正規の所要時間で運転できていなかったために、必要以上にサンダーバードが遅れる結果になったようだ。白鳥が、少しでも遅れを回復するべく運転していたならば、サンダーバードの遅れはなかったはずだ。それが出来ないのなら、敦賀で白鳥を待避させることも必要だったのでは…
余談ながら、最後のケースでは、乗客の一人が運転席に乱入し、運転士に暴行をふるうという事件があり、列車の遅れに影響した。敦賀を過ぎたあたりで、とある乗客(1号車の乗客ではない)が運転席に入り、運転士と口論をして出ていった。堅田を過ぎると、その乗客がまた戻ってきて運転士に暴力をふるい、列車は緊急制動する羽目になった。私は、急いで4号車に常駐している車掌を呼びに行った。車掌が乗客なだめてその場をおさめた。このとき別の車掌(こちらは女性車掌だった)が、「8分遅れで運転しております。」と、放送していた。山科を通過して東山トンネル内で再び、あの乗客が戻ってきて、運転席に乱入し、再び緊急停止。1号車の前の方に座っていた乗客数人が止めに入り、私は、1号車の壁際12番C席に座っていたので、今度は非常用インタホンを押した。受話器を取ったが、通話状態にならなかった…だが、すぐ車掌が駆けつけた。車掌がなだめ、列車は運行再開し、京都駅手前の信号待ちもあって、12分遅れで京都駅に到着した。結局、この乗客は京都駅で鉄道警察隊に検挙された。
この事件は、運転席に容易に立ち入れる点に問題があった。そのため、現在では運転席には非常時以外立ち入れないようにロックされているようだ。もう一点、1号車の客室が混乱したのは問題である。サンダーバードの1号車はグリーン車である。ゆったり落ち着いた旅をしたい乗客が高い料金を払ってグリーン車に乗っているわけで、セフティー面にもっと気を使う必要がある。踏切事故のリスクも考えると、グリーン車は中間車両に設ける方がよいと思うのだが…
ところで、インタホンの受話器がつながらなかったのは何故だろう?あれは、車掌室ではなく運転席に通じていたのだろうか?