某事務所T社長の手紙。


JASRACの音楽著作権徴収の方法について

 現在JASRACの徴収のしかたは、大手レコード会社ついて返品控除として20 %、CDの場合付属品控除として定価の15%を認めているようです。
一般の支払い 方法と比べると合計で32%もの割引をしているようですが、これを金額に直すとも のすごい金額だと思いますこれでもJASRACは権利者保護の団体なのでしょうか ?

矛盾;返品控除という考え方は物品税があった時代にできた考え方だと録音2課浅村 さんから教えていただきましたが、今では物品税も廃止され各メーカーも返品破棄と 言うことに環境保護の面からもいろいろと考えかなり減っている(ビクター)といっ ています。
もちろんこの話は再販制度とのからみも出てくるとは思いますが、JAS RACとして制作(造)者の責任や環境保護などについてどう考えているのですか?

矛盾;付属品控除についてはなぜ大手のみ必要なのか、控除が必要なら大手も小規模 でも関係ないのではないでしょうか?
大手のほうが数量的にも単価が安くなっている と思うし、これはただ小規模の使用者に対してのいじめではないでしょうか?

矛盾;インディーズの商品をレコード会社に著作権処理してもらうとなんと32%割 引になり著作権シールも貼らなくていい、ただしレコード会社はそこに手数料を取っ て実際は頼むと損することもある。
JASRACは著作権代行業を認めているのでし ょうか?

 ここまでJASRACの対応は、大手のレコード会社には大変お世話になっていて 大口の取引先である、よってどの商売でも大口にサービスするのは当たり前だ(録音 2課浅村さん)と言っていますが、JASRACは非営利団体で法律に則り使用料を 徴収する団体のはずが一般の商売と同等に比較できるのでしょうか?
また、一般の作 家は常識としてレコード会社で出した製品は著作権料を32%割引で支払われている ことを知っていると言っていますが本当に知っているでしょうか?
もちろん割引後に JASRAC手数料や出版社の取り分も引かれてしまいます。
取り分を出版社と取り 合うより32%割引をなくしたらもっといっぱいの印税をもらえることになると本当 にわかっているでしょうか?
ある法律家に言わせると、このシステムはかなり独占禁止法に違反するところがある のではないかとのことでした。

ということで今のところこんな議論で話し合いが進んでいますまだまだ時間かかりそ うです。
バックには文化庁もいるし日本独特の慣例と言うことなので法的に争わない と変わらないかもしれません。
ともかく言えることはJASRACは文化庁とレコー ド会社との関係が一番大事で、権利者には向いていないと言うことです。
こんな団体 に大事な作品を預けていて大丈夫かということを有名な作家が言い出すとおもしろい かもしれませんね。
またご報告いたします。       2000.2.24


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