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G1-天皇賞・秋の反省

時間の都合上簡単にさせていただきます。
レース・馬券
まさかここで100万馬券(3連単)が出るとは思わなかった。混戦模様だったから何が勝っても不思議はない状況であったことは確かではあるが、さすがにヘヴンリーロマンスというのには驚いた。2着か3着ならそれなりに納得はできたと思うが、勝ちきってしまうとは夢にも思わなかった。今回のレースはヘヴンリーロマンスが勝ってしまっていることがすべてであり、いろんな状況がこの馬の味方をしたと言っていいと思う。まずは1000m通過が62秒という超スローの流れになったことが今回のレースの大きなポイントだった。これによりスタミナタイプと瞬発力のないタイプの馬には勝機がなくなった。そして超スローの展開になったことで枠順の差、あるいはコース取りの差が大きく出てしまった。ほとんど直線だけの競馬だからコースロスのなかった馬の方が有利に決まっている。内枠発走の馬が有利になるのは当然だし、早めにインコースを確保した馬が有利になるのも当然のことである。そう考えれば、1枠発走でインコースでじっくりと脚を貯めて直線で持ち前の瞬発力をフルに生かせたヘヴンリーロマンスが勝ってしまったことも偶然ではないということになる。武豊はスローの展開になると思っていたわけだから、こういう展開になることも十分に予想できたのかもしれないが、私は「スローはない」と判断していただけに、こうなってはどうしようもない。完敗を認めるしかない。
ヘヴンリーロマンス
前述したとおりいろんな条件がこの馬の味方をしたと思う。そういう意味では「運があった」ことは確かだとは思う。でも、どんな展開になったにしても他馬よりも優れた能力が何かしらあったから勝ちきれたわけであり、それも実力だといえる。この馬の場合は瞬発力が凄かったということだと思う。やはり他の馬よりも優れた何かを持っているというのは大きな武器であり、大きなレースで勝つためには必要なものなのである。でもまあ、次も同じような展開になるとは限らないわけで、次も好走できるかは分からない。JCだとさらに距離が2F延びるわけだし、今回と同じような流れでも持ち前の瞬発力を生かせるかは分からないし、流れが速くなるということもあるだろう。実は本当に実力をつけていたということもあるわけだし、速い流れになっても強い競馬をするかもしれない。次走も好走して始めて強くなったと言えるだけに、次が本当の勝負という考え方もできる。
ゼンノロブロイ
2着に負けたとはいえ最も強い競馬をしたのはこの馬だったと思う。比較的外目の中団からの競馬だったことからすれば、コースロスもあったし、先行馬を捕まえるのはかなり大変だったはずである。それをきっちりと捕まえたのだから「強い」の一言である。インコースで脚を貯めたヘヴンリーロマンスに最後の最後で交わされたが、人気を背負って早めに仕掛けなければいけなかったことも考えると、あれ以上の競馬はロブロイには無理だったと思う。インコースに瞬発力のある馬がいたのが不運だったとしか言いようがない。この内容であれば昨年と同じだけの実力は維持していると考えていいだろうし、次のJCではきっちりと結果を出してくれるはずである。
ダンスインザムード
この馬は本当に分からない。前走で復活の兆しを見せていたから好走も十分にあり得るとは思っていたが、本当に好走されると、どちらかといえばやはり驚きの方が大きい。しかも私は速い流れだと折り合えるのではないか、と読んでいただけに、スローの展開で先行して折り合うとは思っていなかった。そういう意味でも今回の好走は驚きである。やっぱり能力の高い馬は軽視してはいけないのだなと改めて思った。気性的に安定度がないので次もどうなるかは分からないが、人気のない時は狙わないといけない馬とは言える。
アサクサデンエン
休み明けを考えればよく走っているとは思う。実績のない距離だったことを考えれば、あんまり積極的に前に行けないものだろうし、少し外を回ったのも痛かった。でもまあ、それを考えればよく走っているとは思う。ただ、スローだったから好走できたが、もっと速い流れのスタミナのいる展開だったらここまで好走できたかどうかは分からない。
スイープトウショウ
スローの展開に弱いタイプなのでこの結果は仕方ない。私からみれば5着でも頑張った方だと思う。平均より速い流れだと鋭い決め手を見せるのだが、スローの展開になるといまいち伸びきれないことも多いだけに、この馬は単なる瞬発力勝負ではなく、スタミナを必要とする流れでの決め手勝負を得意としているということだと思う。宝塚記念がフロックだとは思えないし、次で巻き返せるかどうかは展開次第といえるのではないか。
タップダンスシチー
瞬発力勝負では厳しいと分かっていたはずなのに、なんで直線までじっとしていたのだろうか?私はもっと積極的な競馬を期待していただけに今回の走りにはかなりがっかりしている。確かにストーミーカフェを交わそうとすれば、ストーミーも抜かれまいと掛かってしまい共倒れの可能性もあったとは思う。でも、直線まで抑えていても勝ち目はなかったのだから、やはり思い切って行くべきだったと私は思う。もしかしたら以前ほどの覇気がなかったから動けなかったのかもしれない。やはり年齢的な衰えがあるのかもしれない。
予想と見解 好材料と不安材料

参考
G1-天皇賞・秋の予想
結論

◎ゼンノロブロイ
 ○タップダンスシチー
  ▲スイープトウショウ
  ×アサクサデンエン
  ☆ダンスインザムード
  ☆ハットトリック
  △リンカーン
   △テレグノシス
   △ハーツクライ
   △サンライズペガサス
   △その他全馬

買い目(3連複) 合計7,000円
  6-13-14(1,000円)
  6-13固定--4,5,12,15,16(各500円)小計2,500円
  6-13固定--3,10(各400円)小計800円
  6-13固定--1,2,7,8,9,11,17,18(各100円)小計800円
  5-13-14(500円)
  3-13-14(400円)
  12-13-14(300円)
  12-13固定--3,4,5(各100円)小計300円
  4-13固定--3,5,14(各100円)小計300円
  3-5(100円)
にへいの見解
いろいろと多忙のため簡単にさせていただきます。
本命◎はゼンノロブロイである
昨年はかなりの自信を持ってこの馬に◎本命を打った。そして圧勝で私の期待に応えてくれた。私は東京2000mがこの馬のベスト条件だと思っているし、そういうことからすれば今回も自信の◎本命といいたいところだが、実は昨年よりはちょっと自信がない。というか、けっこう不安を感じている。というのは、1つめとしては、昨年は京都大賞典からのローテーションだったのに対して今回は海外帰りであり、本当に体調が問題なのかどうかが分からないことである。2つめとしては、鞍上がペリエでないことである。昨年も京都大賞典で2着に負けているように、それまでは勝ちきれないレースが続いていた。ところが鞍上がペリエに替わったとたんにあの強さである。ペリエがロブロイの実力を見事に引き出したと考えるのが自然ではないか。実際に、その後もペリエ以外の騎手では勝つことができていない。ということで、横山典騎手が下手ということはあり得ないが、ペリエのようにこの馬の能力を引き出せるかどうかは現時点では不安が残ると言わざる得ない。そういうことで私は昨年よりも不安を感じているのである。で、かなり悩んだが、最終的にこの馬を本命◎という判断をしたのはその安定度である。ペリエ以外の騎手で勝ちきれなかったとはいえ、それでも3着は外していないのも事実である。ベスト条件の東京2000mということを考えてもいくら横山典でも3着は外さないだろうという考えに至った。よって、今回はあくまでも3連複の軸として◎本命という判断をした。
対抗○はタップダンスシチーである。
私は昨年の有馬記念で調整不足と伝えられていたこの馬を○対抗(◎ロブロイ)にして馬券を的中させた。そのときも書いたが、昨年の宝塚記念で圧勝しているように、この馬の能力は間違いなく超G1級である。今年の金鯱賞でも強い競馬をしているし、まだまだその実力は衰えていないと私は思う。今年の宝塚記念では惨敗したが、もともとこの馬は人気になるとボロ負けするという難しい面があり、安定度はいまいちだから気にする必要はない。今回も調整不足が伝えられており不安は小さくはないが、私はやっぱりポテンシャルはこのメンバーの中でも1・2位を争うレベルだと思う。脚質的に考えれば2000mという距離もこの馬にはベストだと思うし、今回はコスモバルクが出走していないというのも展開的に大きいと思う。直線の長い東京コースでどうかという問題もあり不安はけっこうあるが、私はこの馬のポテンシャルに期待しており、馬券的にはこの馬が◎本命という気持ちでいる。まあ馬券的にはこの馬が絡まない馬券も押さえようとは思っているが、それはやはりこの馬がアテにできない面もあるためである。
単穴▲はスイープトウショウである。
今年の宝塚記念には本当に驚いた。ただ勝ったというだけでなく、横綱相撲のような強い内容に本当に驚いた。あの内容なら実力は本物だと私は思う。前走の毎日王冠は斤量を背負っていたし、休み明けはもともと得意としていなかったし、そして苦手のスローペースになったのが痛かった。一叩きの上積みは当然に見込めるし、今回はタップダンスシチーがいるのでスローはあり得ない。東京2000mはこの馬にはベストの条件だと思うし、かなりの確率で好走してくるのではないかと思っている。ただ、牝馬は難しい面があるので、そういう不安は小さくはない。
4番手×はアサクサデンエンである。
安田記念を勝った馬がこのレースで活躍する、あるいはこのレースで好走した馬が安田記念でも好走するというパターンはけっこう多く、そういう意味でもこの馬が上位に進出してくることは十分に考えられる。ゲートをスムーズに出るようになってからはまだ負けていないし、まだまだ底を見せたとは言えない魅力もある。問題は距離と休み明けだが、距離は安田記念を勝ちきるくらいなら問題ないと思うし、中団追走ができるようになった今の状態であればかえってプラスということも考えられる。休み明けも宝塚記念直行組が好走している今の時代ならば、安田記念からの直行もそれほど気にする必要もないだろう。
5番手☆はダンスインザムードである。
昨年2着していることを忘れてはいけない。今年は不調が続いているが、前走の府中牝馬Sで復活の兆しをみせた。着順は8着だったが、最後方から直線だけの競馬で上がり32秒台をたたき出しており、スローの展開だったので前を捕まえることはできなかったが、後方からの競馬で最後まで走りきったというのは今までになりことである。今回はペースが速くなるだろうから折り合いは楽になるだろうし、前走の感じだと真面目に走りそうな印象を受ける。アテにできないのも事実であるが、潜在能力は通用するはずでこの人気なら狙う魅力は十分である。
6番手☆はハットトリックである。
実績的にはちょっときついものがあるが、上がり32秒台で走れる末脚はかなり魅力である。それに今回はなんと言ってもペリエが騎乗するというのが何とも恐いというか不気味である。ペリエは本当に何をしでかすか分からないので、この人気なら押さえておくのも面白いかなと思ってしまった。
7番手△はリンカーンである。
いちおうG1で2度連対している実績を持っているし、前走も上がり33秒台で走って勝っている。ようやく復調してきたのを感じるし、鞍上が武豊ということもある。速い流れになるだろうからこの馬のスタミナが生きると思うし、ボックスの押さえには必要だと思った。ただ、基本的には2000mは短いと思うだけに、この人気だとあまり魅力は感じてはいない。馬券も本当に元返しを意識しただけの押さえ程度しか買う気はない。
8番手△はテレグノシスである。
前走の毎日王冠でも超スローの展開で後方から唯一差してきているように、この馬の東京コースでの決め手は本当に半端でない。そういう意味では恐い存在であるが、この馬には2000mは長いような気がするし、この馬はスローの流れからの瞬発力勝負の方が合っているような気がする。速い流れでスタミナが必要な展開は意外に合っていないのではないか、というのが私の判断である。
9番手△はハーツクライである。
確かに得意の東京コースで、得意そうな2000m、宝塚記念で2着した勢いも考えると、確かに今回はけっこうチャンスかもしれない。でも、前走の宝塚記念は展開に恵まれた感じが強いだけに、あまり高く評価すると危険だと私は思っている。それ以前のレースでは目立った活躍はしていないし、ここでも好走できるといえるほどの実績は残してないと思う。これだけ人気になっていると私としてはちょっと馬券的に魅力を感じない。
10番手△はサンライズペガサスである。
前走の毎日王冠を勝っているが、どちらかというと作戦勝ちという感じがした。今回はまったく違う流れになるし、前走のようなレースはたぶんできない。速い流れを後方から追走ということになると、他にも決め手の鋭い馬がたくさんいるだけに、抜け出してくるというのは厳しいと私は思っている。でも、前走の走りはけっこう勢いは感じたし、本当に完全復活の走りだったということも否定はできないので、押さえることにはした。
他にも底を見せていない馬が多いので念のため全馬に100円だけ流す。
まあ、こんなところです。

G1-天皇賞・秋

アサクサデンエン
(牡6・蛯名58)
買い H17安田記念1着、H17京王杯SC1着。 今年の春に京王杯SCを制して、その勢いで安田記念まで制してしまった。以前はゲートに問題があり、追い込む競馬しかできず、追い込みきれないで掲示板までというレースが多かったが、京王杯で良いスタートを切るとそのまま先行して最後は後続を突き放す強い競馬を見せ、安田記念でも中団待機から直線で一気に抜けてきた。スタートが良ければこれだけのパフォーマンスを見せるのだから、もとともポテンシャルは高かったということであり、スタート難が解消したことで結果が伴ってきたと考えるべきだろう。息の長い末脚を武器にしているので直線が長いコースは合っているし、実際に東京コースで重賞を連勝したのだから東京コースは大得意である。安田記念を勝ちきる能力があれば東京2000mも問題ないだろうし、G1連勝も夢ではない。
消し 今回の問題は2つである。1つは休み明けである。もともとは毎日王冠を使う予定だったのだから調整が遅れているということはないとは思うが、それでも安田記念以来というのはさすがに間隔が開きすぎという感じは否めない。中長距離とマイルのトップホースが相手となるということを考えても休み明けで戦うというのはけっこうきついと思う。2つめは距離である。これまでマイル前後の距離で実績を残してきた馬だけに2000mという距離はこの馬には長いかもしれない。マイルと2000mではレースの流れもまったく違うものだし、適性が仮にあるとしても経験のない流れに戸惑うということも考えられる。
アドマイヤグルーヴ
(牝5・上村56)
買い H15H16エリザベス女王杯1着、H15ローズS1着。 2年連続でエリザベス女王杯を勝っているように牝馬ではトップクラスの馬である。昨年のこのレースで3着しており生涯では最高実績といえるので、東京2000mがこの馬にはベストの条件かもしれない。そういえば母エアグルーヴはこのレースを強い競馬で勝っていた。ということは、この東京コースでは血が騒ぐということなのかもしれない。天皇賞春と宝塚記念は惨敗に終わっているが、大きく負けたことで能力は出し切っていないと考えられ、決め手はある馬だし能力を出し切ることができれば十分に通用するはずだ。
消し 牝馬限定戦だと強い競馬をするのに、牡馬が相手だとまったく別の馬かのように勝てなくなる。やはり牡馬が相手だと萎縮するというか、伸び伸び走れない何かがあるのかもしれない。でもまあ、そもそもそれだけの実力がなく、実力どおりの結果という考え方もできるわけで、いずれにしても今回も同じように敗れるのではないか、という感じが強い。気性が難しいタイプなので折り合いも大変だろうし、鞍上が武豊ではなく上村というのもマイナスと考えたくなる。昨年も頑張って3着という感じだったし、今年はさらに上を目指すというのはけっこう厳しいのではないか。
キングストレイル
(牡3・福永56)
買い H17セントライト記念1着。 なんと言っても前走のセントライト記念で長期休養明けで初めての2000m以上のレースでいきなり勝ちきってしまうのだから、この馬のポテンシャルはかなりのものである。休み明けを一叩きされた上積みも当然に見込めるだろうし、菊花賞ではなくこのレースを選んだことからも距離短縮はプラスと考えるべきだろう。まだ3歳だしキャリアも浅いだけに、まだまだ底を見せていないというのも魅力であり、藤沢和厩舎所属ということからもとんでもない大物という可能性だって十分に考えられる。
消し 実績が前走のセントライト記念だけに等しいので評価が難しい。しょせん3歳限定の重賞を勝っただけなのだから古馬G1の裏付けには厳しいものがある。古馬との対戦はもちろん初めてとなるわけだし、力の違いを見せつけられて終わるということも十分に考えられる。長期休養明けで勝ってしまったことで、反動が出るということ(いわゆる2走ボケ)も考えられる。決め手が鋭いという印象もないし、古馬の中でもかなり強いメンバーが揃っただけに、ここで大仕事を期待するのはあまりに酷だと思われる。
サンライズペガサス
(牡7・後藤58)
買い H17毎日王冠1着、H17H14大阪杯1着、H13神戸新聞杯2着など。 なんといっても前走の毎日王冠で2着に1馬身以上の差をつけて勝ったというのは大きな実績である。かなりのメンバーが揃っていたことを考えれば、この馬のポテンシャルが半端でないことを証明したといえる。まあ、そもそも天皇賞秋で3着という実績を持っていた馬だからこのくらい走っても不思議はなかったといえるが、屈腱炎から立ち直ってのこの走りは完全復活を猛烈にアピールしたと考えていいだろう。2000mで良績が集中しているので距離延長はプラスだろうし、もちろん勢いはかなり感じる。決め手の鋭い馬なので直線の長い東京コースも合っている。このまま連勝でG1制覇というのも夢ではないはずだ。
消し 前走の毎日王冠で勝ったというのは確かに凄いことではあるが、超スローの展開を先行した作戦が功を奏したという感じがしただけに、実力で勝ちきったというよりは、作戦勝ちという印象が強かった。今回はストーミーカフェがいるから遅い流れは考えづらく、速い流れになるだろうから前走のような競馬はたぶんできない。となると、以前のような後ろからの競馬になるだろうが、そうなると他の切れ味鋭い差し馬の決め手の方が1枚上という感じもするだけに、今回はけっこう厳しい競馬になるのではないか。なんだかんだで7歳馬だし、若い頃の天皇賞秋3着よりも上の結果を残すのはけっこう難しいのではないか。
スイープトウショウ
(牝4・池添56)
買い H17宝塚記念1着、H17安田記念2着、H16秋華賞1着、H16オークス2着など。 なんといっても今年の宝塚記念で勝っているというのはとてつもなく大きな実績である。タップダンスシチー、ゼンノロブロイなどの牡馬の強豪を相手に正攻法の競馬で完勝したのだから強さも本物である。安田記念でも2着していることからして2200mよりも2000mの方がいいタイプだろうし、切れ味鋭い末脚を武器としているので直線の長い東京コースはこの馬に合っている。前走の毎日王冠は6着に敗れたが、休み明けは走らないタイプだから気にする必要はない。スローの瞬発力勝負よりも速い流れでの決め手勝負を得意としているタイプなので、ストーミーカフェとタップダンスシチーが引っ張る流れはこの馬が得意とする流れだと思われ、再び牡馬相手にG1を勝つチャンスはかなり大きいと思われる。
消し まずは前走6着に負けたのをどう考えるかであるが、休み明けとか斤量とか展開とかいろんなことが考えられるが、G1馬ということを考えれば、ちょっと負けすぎという感じは否めない。牝馬は勢いがある時とそうでない時とでは結果がまったく違ったりするものだし、今秋はいまいち気持ちが乗っていないということも考えられる。宝塚記念はコスモバルクとタップダンスシチーが競り合って先行陣にはかなり厳しい流れになったことで、この馬の決め手が生きたということも考えられ、今回はそこまでのハイペースにはならないと思われるだけに、宝塚記念の時のようにうまくはいかないのではないか。けっこう展開に左右されるタイプでもあり、安定度はそれほど高くはない。いちおう牝馬ということもある。
スズカマンボ
(牡4・安藤勝58)
買い H17天皇賞春1着、H16朝日CC1着、H16京都新聞杯2着など。 なんといっても今年の天皇賞春を勝ったというのが大きな実績である。逃げるビッグゴールドを唯一差し切ったのだから内容としても強かった。G1を勝ったのだから格としては当然に上位ランクということになるし、今年のG1を勝っている馬ということになればさらに限られてくる。昨年の朝日CCでは3歳馬ながら古馬相手にしっかりと勝ちきったし、決してステイヤーというタイプではない。東京2000mの方がかえって条件としては合っていると思われるし、天皇賞春秋制覇というパターンは意外に多いだけにこの馬もそのチャンスは十分にある。
消し 天皇賞春を勝っているというのはもちろん凄いことではあるが、メンバー的にはそれほどではなかったようにも感じるだけに、あまり高く評価するのも危険かもしれない。ダービー5着、菊花賞6着ということからしても今回のようなレベルの高いG1では通用しないかもしれない。それに、大阪ハンブルクC3着、鳴尾記念2着とG3以下のレベルで取りこぼすことが多いのも気になる。まして今回は天皇賞春以来となる休み明けである。どちらかというと叩かれながら良くなるタイプだと思われるだけに、今回の休み明けというのは大きなマイナスと考えた方がいいのではないか。
ストーミーカフェ
(牡3・四位56)
買い H17共同通信杯1着、H16朝日杯FS2着、H16札幌2歳S1着。 昨年の朝日杯FSではかなりのハイペースで飛ばしたにもかかわらず2着に粘りきっており、そのポテンシャルの高さを見せつけた。続く共同通信杯でも斤量58kgを背負いながら力の違いを見せつける圧勝を演じており、現3歳馬の中でもトップクラスであることを改めて証明した。今回も他にハナにこだわるタイプがいないので、当然にこの馬がレースを作ることになるだろうが、自分で競馬が作れるというのは大きなアドバンテージである。前走の神戸新聞杯は休み明けだったために息が保たなかったが、一叩きされた今回は大丈夫だろう。まだ3歳ということで底を見せていないという未知の魅力もあるし、マイペースの逃げでそのまま逃げ切ってしまうということも十分に考えられる。
消し 休み明けだったとはいえ神戸新聞杯で8着というのはさすがに負けすぎだろう。3歳限定重賞で8着から古馬G1で巻き返すというのは常識的にはかなり厳しいと言わざる得ない。しかも、今回はかなり強いメンバーが揃っており、レースレベルもかなり高くなると思われる。単騎逃げの展開も早めに仕掛けてくるタップダンスシチーがいるので、最も息を抜きたいところで息が抜けないということになりそうなだけに、かえって前走よりも展開としては苦しくなりそうだ。2000m以上の距離で実績がないので、1800mまでの馬ということも考えられる。3歳でこのレースを勝っている馬がいるのだから3歳馬だからダメということはないが、そうは言ってもこの程度の実績ではさすがに通用しないのではないか。
ゼンノロブロイ
(牡5・横山典58)
買い H16有馬記念1着、H16ジャパンC1着、H16天皇賞秋1着、H17海外2着、H16天皇賞春2着など。 昨年の秋のG1シリーズを3連勝したという実績はあまりに凄いものである。この偉業を成し遂げているのは他にはテイエムオペラオーしかいないのだから、歴史的名馬ということになる。内容としても3レースとも完勝といっていい内容だっただけに、そのポテンシャルが半端でないことは明白である。前走は海外に挑戦して僅差の2着という結果を残し、その実力が世界でも通用することを証明した。日本馬相手なら当然に負けられないということになるし、東京2000mはこの馬にとってはベストの条件と思われるだけに、今年もこの馬が中心とならざる得ないのではないか。
消し 実績はもちろん文句はないが、どんな名馬でもピークというものがあり、歳をとれば徐々に実力が落ちるものである。つまり、昨秋がピークだったと考えれば、今年は必ずしも昨年と同じ実力とは限らない。それに昨年は京都大賞典からという理想的なローテーションだったが、今年は海外帰りという調整の難しい臨戦過程となっており、能力を出し切れる状態かどうか分からない。新興勢力の強さが1枚上ということも考えられるし、ペリエじゃないと走らないということも考えられ、横山典でどうかというのもある。
タップダンスシチー
(牡8・佐藤哲58)
買い H16宝塚記念1着、H15ジャパンC1着、H17H16H15金鯱賞1着、H15京都大賞典1着など。 昨年の宝塚記念で2着に2馬身差、しかも自分から動いていってこの着差は力が違うとしか言いようがないという内容だった。昨年の有馬記念でも、凱旋門賞帰りだったこともあり体調不十分だったにもかかわらず、ハイペースの逃げを展開し、最後はゼンノロブロイに差されたものの、レコードを叩き出しての2着だから、その能力は半端でないことは証明した。今年の金鯱賞でも強い競馬をみせているんので年齢的な衰えもなさそうだし、自分で競馬を作れるというのも大きな強みである。今回も調整不足が伝えられているが、昨年の有馬記念を考えれば、気で走るタイプと思われ、レースにいけば強い走りをするのではないか。
消し 前走の宝塚記念で7着に負けているし、一昨年の有馬記念でも8着に負けているように、負ける時はけっこうあっさりと負けるのもこの馬の特徴といえる。そういう意味では、常に強い競馬をするタイプではなく、安定度はあまりないといえる。最近の傾向としては、ハナを切れれば強い競馬をして、ハナを切れないと惨敗するという印象が強く、ストーミーカフェが逃げることが予想されるだけに、展開としても厳しいかもしれない。直線が長いコースも先行脚質のこの馬にはどちらかといえばマイナスだろう。宝塚記念の後に外傷を負って調整が遅れたという情報もあるし、万全の状態での出走ではないかもしれない。
ダンスインザムード
(牝4・北村宏56)
買い H16桜花賞1着、H16天皇賞秋2着、H16マイルCS2着など。 なんといっても昨年のこのレースで2着しているということを忘れてはいけない。当時はまだ3歳でありながら好走したのだからこの馬のポテンシャルはかなりのものである。続くマイルCSでも2着したことからも昨年2着がまぐれでないことは明らかであるし、条件も当然に合っていると考えるべきである。今年は惨敗続きで結果が出ていないが、もともと気性が難しいところがあり能力を出し切れないところがあった馬なので、年齢的にもピークが過ぎたということはないはずだ。前走の府中牝馬Sは8着に敗れたものの上がり32秒台のかなりの決め手を見せていたので、復調の気配は感じる。仕上げのうまい藤沢和厩舎の馬だし、この大舞台で復活ということも十分に考えられる。
消し なんだかんだいって牝馬限定の府中牝馬Sで8着に負けたというのは問題だろう。スローの展開を先行できないというのは、やはりその激しい気性が問題ということなのだろう。クイーンSと札幌記念では掛かるように先行して自滅しているように、この馬の気性の激しさはかなりのものである。そういう意味では今回も真面目に走らない可能性が高いといえ、同じような惨敗を喫することになるのではないか。牝馬は気まぐれだとはいえ、そんなに急に集中して走れるようになるとも思えないし、今年の流れからすれば巻き返しは厳しそうだ。それにしても、いくらなんでも今年のこの馬は走らなすぎる。もしかしたら、馬自身が走ることを嫌っているのかもしれない。
テレグノシス
(牡6・勝浦58)
買い H17毎日王冠2着、H16毎日王冠1着、H16安田記念2着、H14NHKマイルC1着、H15京王杯SC1着など。 前走の毎日王冠で2着だったが、超スローの展開だったことを考えれば後方から2着まで伸びてきたというのは驚異的な末脚といえる。まあ、そもそもNHKマイルCを勝っていることはもちろんであるが、昨年の安田記念で2着、マイルCSで3着という古馬G1実績も持っており、G2でも昨年の毎日王冠、京王杯SC勝ちという実績を持っているのだから、G1級の能力は間違いないのである。しかも好走のほとんどが東京コースであり、東京コースだと半端でない強さを見せるのがこの馬の特徴でもある。今までは天皇賞秋では結果を出せてなかったが、毎日王冠で好走できる馬が東京2000mで能力不足のわけがない。流れが速くなることで展開も向きそうだし、今年こそは念願の古馬G1制覇を成し遂げたいところだろう。
消し 東京では確かに強いが、他のコースでは結果がいまいちということからすれば、実力が抜けているというレベルではなく、ちょっとしたことで凡走に終わる危険は大きいということになる。それに今年の安田記念では6着に負けており、得意の条件だったことを考えるとちょっと物足りない内容だったともいえ、年齢的な衰えも見え隠れする。前走も結局は負けているわけだし、昨年は毎日王冠を勝っていたことからすれば、やはりピークは過ぎたということかもしれない。2000mでの実績がないので距離が長いという不安も拭いきれないし、この馬はスローの展開からの瞬発力勝負の方が合っている感じもして、速い流れからのスタミナ勝負は意外に苦手という感じがする。
ハットトリック
(牡4・ペリエ58)
買い H17東京新聞杯1着、H17京都金杯1着。 今年に入って京都金杯と東京新聞杯とマイル重賞を連勝した実績は高い評価が必要である。いずれも後方から直線だけの競馬で一気に差し切っており、この馬の末脚の破壊力は半端ではない。特に東京新聞杯では上がり32.9というとんでもない末脚を使って、スローの展開にもかかわらず他馬を一蹴してしまった。これだけの末脚を持っている馬はそうはいないだけに潜在能力は相当に高いと思っていい。その後は惨敗に終わって低迷しているが、実力を出し切っての結果とは考えづらく、この馬の本来の能力を引き出すことさえできれば、このメンバー相手でもやれるのではないか。そういう意味では鞍上がペリエというのは大きな魅力であり、この大一番で大仕事をしてしまうかもしれない。
消し 東京新聞杯を勝ったまでは良かったが、マイラーズCで9着、安田記念で15着、そして前走の毎日王冠で9着と大きく負けているのが痛い。G2以上で結果を出せないということは、しょせんG3までの馬という考え方は十分にできる。展開が合わなかったという理由もあるが、他の追い込み馬で上位進出した馬もいるのだから展開を言い訳にはできない。言い方を変えれば、他の追い込み馬の決め手の方が1枚も2枚も上手ということかもしれない。追い込みしかできないので展開に左右されるのも否めないし、不器用な感じがするので多頭数というのもどうだろうか。そして典型的なマイラーという感じもするだけに2000mという距離もこの馬には長すぎる感じがする。
バランスオブゲーム
(牡6・田中勝58)
買い H17中山記念1着、H15中山記念2着、H15毎日王冠1着、H15日経賞2着など。 この馬のベストレースは一昨年の毎日王冠だろう。中団待機から直線で鋭い伸びを見せて2着に0.4秒差という圧勝を演じた。しかもレコードのおまけつきだったのだから、そのスピード能力はかなりのものである。今年も中山記念を完勝しているし、前走の毎日王冠も超スローの展開を考えれば、瞬発力勝負を苦手とするこの馬にしては上々の結果ともいえ、能力が落ちているとも思えない。弥生賞とセントライト記念を勝っているのだから距離2000mが長いということはないし、左回りに強いタイプなので東京コースも合っている。今回は得意の平均ペースになりそうだし、ここで念願のG1制覇ということも十分に考えられると思う。
消し G1では昨年の安田記念で3着したのが最高でそれ以外は馬券に絡んだことはない。つまりはG1級というにはワンパンチ足りないといえる。今回のメンバーもG1実績馬がかなり揃っているし、この馬の実績ではどうしても見劣りしてしまう。中団から抜け出す競馬を得意としているが、決め手ははそれほど鋭いというものでもないし、展開による一発というのも考えづらいタイプである。どちらかというと、大崩れはしないという安定タイプであり、今回も勝馬からは大きくは離されないが、着順的には5着前後に終わるという感じがどうしてもしてしまう。昨年よりもレースでのパフォーマンスが物足りない感じもするので、年齢的な衰えも見え隠れする。
ハーツクライ
(牡4・ルメール58)
買い H17宝塚記念2着、H16日本ダービー2着、H16京都新聞杯1着。 前走の宝塚記念で2着したことは大きい。これにより古馬G1級の能力を証明したことになるわけで、当然にここも勝ち負けできるということになる。この馬の持ち味はなんといっても切れ味鋭い末脚であり、最後方から直線だけで追い込んでくる決め手はかなりのものである。宝塚記念も直線だけで一気に追い込んできての結果だった。そういう意味では直線の長い東京コースはこの馬に合っているし、実際にダービー2着という実績も持っている。鞍上がルメールというのも魅力であるし、タップダンスシチーが早めに仕掛ける展開であれば、この馬の決め手が生きる展開になりそうだ。
消し 前走の宝塚記念で2着というのは確かに立派であるが、先行陣が崩れる展開だったから追い込みが決まったという考え方はできる。今回はコスモバルクがいないので、宝塚記念ほどは速い流れにはなりそうにないし、距離が2000mだと前にいった馬もそうは失速しない。鞍上のルメールも先行馬の方が巧いという印象もあるし、後方一気のこの馬と合うかどうか分からない。宝塚記念以来となる休み明けというのもどちらかというと割引材料だし、京都新聞杯以降は勝ちに見放されているというのも気になる。展開に左右されるタイプなので、安定度は期待できないし、惨敗に終わることも十分に考えられる。
ヘヴンリーロマンス
(牝5・松永56)
買い H17札幌記念1着、H16阪神牝馬S1着、H17クイーンS2着。 前走の札幌記念を勝っているのは大きな実績である。牡馬混合の別定G2を勝ったのだから当然に今回のレースで通用しても不思議ないことになる。距離2000mも問題ないし、後方から差してくるタイプなので東京コースも合っているだろう。前走も速い流れになったことで追い込んできたが、今回も速い流れになりそうなのでこの馬得意の展開になりそうだ。とにかく勢いは感じるだけにここでも一発かますということは十分に考えられる。
消し 前走の札幌記念を勝っているのは確かに立派ではあるが、メンバー的にはそれほどでもなかったような感じがしただけに、前走勝っていることを今回の裏付けにするのはちょっと厳しいような感じはする。前々走のクイーンSでは2着に負けているわけだし、G1で戦えるだけの実力はまだ身につけていないと考えるべきではないか。大きなマイナスはあまりないとは言えるが、能力が通用するかどうかが全てだろう。
ホオキパウェーヴ
(牡4・藤田58)
買い H17オールカマー1着、H16菊花賞2着、H16セントライト記念2着、H16青葉賞2着。 昨年の菊花賞で2着というG1実績を持っているのだから、ここで通用しても不思議はない。前走のオールカマーを勝っていることで勢いは感じるし、4歳になって大きく成長したことも感じる。特にどちらかというとスタミナタイプという印象があったが、スローの展開で上がりだけの瞬発力勝負で勝ちきったのだからスピード能力もかなりのものである。ローテーションはいいし、東京コースに替わるのもプラスとなる。相手は一気に強くなるが、若さと成長で一気にG1制覇も夢ではない。
消し 前走のオールカマーを勝っているのはもちろん良いことであるが、メンバーをみてもレースレベルがそれほど高かったとは思えない。あのメンバーだったから勝ち切れたが、今回はかなりのメンバーが揃っているだけに、前走の走りだけでは高い評価はできない。2200m以上で強いイメージがあるので、2000mに距離が短縮するのマイナスになるのだろう。どちらかというとスタミナタイプなので、このメンバーに入るとどうしても決め手は見劣りする。まあ、大きなマイナスはあまりないとは言えるが、能力が通用するかどうかが全てだろう。
メイショウカイドウ
(牡6・幸58)
買い H17H16小倉記念1着、H17北九州記念1着、H17小倉大賞典1着。 夏の小倉で重賞を連勝しており勢いはそれなりに感じる。特に前々走の小倉記念はハンデ58.5kgを背負って完勝しているだけに力が違いすぎたと評価できる。小倉での好走が目立つだけに小倉巧者というイメージが強いが、小倉コースが得意というだけで重賞を4勝もできるものではないだろう。根本的な能力があってはじめて勝てるものであり、潜在能力そのものもかなり高いと考えなければいけない。今回はG1だけにさすがに厳しいレースにはなるだろうが、能力がまったく通じないとは思わないし、うまく流れに乗れればチャンスは十分にあるだろう。
消し 小倉でしか重賞を勝っていないというのはさすがに極端すぎる。やはり小倉でしか走らないタイプと考えていいのではないか。それに小倉の重賞は2月は裏開催、7月8月は夏場ということで、メンバー的にはそれほどでもないというのが現状である。つまり相手が弱かったから勝てただけであり、今回のようなG1だと、さすがにワンパンチ足りないような気がしてしまう。現に前走の毎日王冠では力の違いを見せつけられて負けている。前走負けたことで勢いが止まったと感じるし、好走する時はいつも武豊が鞍上ということもあり、武豊が騎乗しないのも痛い。
リンカーン
(牡5・武豊58)
買い H17京都大賞典1着、H16阪神大賞典1着、H15有馬記念2着、H15菊花賞2着。 前走の京都大賞典で久々の重賞制覇を成し遂げた。そもそもは一昨年の有馬記念で2着、菊花賞でも2着した馬であり、ポテンシャルが高いことは証明はしていたのであるが、その後はなぜか目立った活躍ができないでいた。しかし、前走は貫禄の走りで勝ちきっており、改めてその能力を見せつけた。やはり鞍上が武豊に戻ったのが大きいと思われ、武豊がこの馬の良さをうまく引き出していると考えていいのではないか。そういう意味では今回も武豊が騎乗するというのは大きな魅力となる。天皇賞春で結果を出せないということは、長距離よりも中距離の方が良いタイプと考えるべきだろうし、前走重賞勝ちの勢いも大きい。スタミナには心配のないタイプだからタフな流れになりそうなのも好都合だろう。直線が長いから武豊も作戦を立てやすいだろうし、念願のG1制覇も夢ではない。
消し 昨年の天皇賞春で1人気を裏切り惨敗を喫してから、この馬の歯車が完全に狂った。昨年の宝塚記念では3着したものの、昨年の天皇賞秋でも惨敗を喫し、今年の天皇賞春でも6着、宝塚記念も4着ともう一つ馬券に絡めずに以前の強さが陰を潜めてしまった。前走は京都大賞典を勝ちきったが、他に京都大賞典から今回のレースに挑んでくる馬が1頭もいないことからしても、レベル的にはけっこう低かったと思うだけに、前走の走りで完全復活というのは危険だと思う。2200m以上で実績のある馬なので2000mはいかにも距離が短いという感じがするし、鞍上が武豊になったからといって走りが大きく変わるというものでもないだろう。走りが安定してきたから大きく負けることはないような気もするが、かといって上位進出もどうなのだろうかという感じがしてしまう。

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