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G3-エプソムCの反省

時間の都合上簡単にさせていただきます。
馬券
混戦だということはレース前から分かっていただけに、人気どころから勝負したというのはさすがに弱気だったかもしれない。めずらしく3週連続で的中したせいもあって守りに入ってしまったということころだろうか。やはりG1と違ってG3だと何が起きるか分からない。それほど実績があるわけでもないのに、圧倒的な人気を背負った馬から勝負するというのは、さすがに問題だったかもしれないと非常に反省している。これからは夏のローカル重賞が始まるわけだし、基本的には人気のないところを狙っていた方がいいのかもしれない。
スズノマーチ
前走の新潟大賞典では外枠発走だったこともあり、終始コースロスの大きい外を回ったことで、敗れてしまったが、今回は逆に、内枠発走からインコースを通ってロスのない競馬をして、見事に勝ちきった。前々走のエイプリルSを勝ったことからも調子はかなり良かったようだし、やはりこの時期は体調の良さが一番なのかもしれない。メンバー的にそれほどでもなかったので、今後の活躍は何とも言えないが、今の勢いならもう少しは好走を続けるかもしれない。
グランリーオ
先ほども言ったが、やはり暑い時期は調子の良い馬が強いということだろうか。前走のレコード勝ちの勢いをそのままこのレースで結果につなげた。内枠発走でロスのないインコースを走れたのも大きい。準オープンを勝ってすぐに重賞で2着だから、まだまだ伸びそうだし、今後も期待していいのではないか。
ダイワレイダース
先着した2頭がインコースを通って先行していたことからすれば、この馬は直線だけで追い込んできたわけだから内容としては、この馬が最も強かったかもしれない。準オープンを勝ち上がったばかりでしかも休み明けでこれだけの走りをするのだから、かなり立派である。思ったより時計がかかったので馬場もあまり良くなくて、それがこの馬には良かったという考え方もできるが、直線の伸びは際だっていただけに、今後も期待できるだろう。
サイレントディール
武豊がコメントしたとおり「折り合って勝ちバターンかと思ったが、直線で伸びなかった」ということだと思う。やはり、こういうタイプは難しい。人気のない時はともかく人気のある時は手を出さない方がいいのかもしれない。競馬は本当に難しいものである。
ボーンキング
この馬にもかなり驚いた。後方から直線だけの競馬で5着だからかなり凄い。これが3年ぶりのレースなんて信じられない。決め手の鋭いタイプではないので、上がりがかかる馬場だったのが良かったのだとは思うが、それにしても、3年ぶりのレースでこの走りだから凄いとしか言いようがない。まあ、ここから勝ち負けできるまでがまた一つの壁になると思うので、そう簡単に完全復活とはいかないとは思うが、でもそれを期待したくなる今回の走りだった。
カンファーベスト
新潟大賞典で2着したときは、完全復活かと思われたが、これが競馬の難しいところである。ずっと外を通っていたのがきつかったようであるが、ここらへんも重賞を勝っていない柴山騎手のまだまだ未熟なところだと思う。勝ちを意識して大事に乗ったのがかえって裏目に出たような感じを受けた。柴山騎手が重賞を勝つにはもう少し時間がかかるかもしれない。
予想と見解 好材料と不安材料

参考
G3-エプソムCの予想
結論

◎サイレントディール
○カンファーベスト
 ▲ロードフラッグ
 ×タカラシャーディー


買い目(馬連) 合計6,000円
  13-15(2,800円)
  7-13(1,000円)
  7-15(1,000円)
  10-13(500円)
  10-15(500円)
  7-10(200円)
にへいの見解
いろいろと多忙のため簡単にさせていただきます。
本命◎はサイレントディールである
G1レースが続いただけに、さすがにG3戦となるとメンバーが小粒である。これだけメンバーが落ちるとこの馬が1人気になるのはやむ得ないだろう。とはいえ、昨年も不可解な惨敗を何度かしているし、G1では力不足を露呈してしまっているだけに、不安もかなり大きい。そう思って穴馬を探したのだが、もう一つ決め手に欠けるというか、どうも私的に魅力を感じる馬がいなかった。それであれば、前走オープンを勝ち、前々走は別定G2大阪杯で3着のこの馬の方がまだ信用できると考えて、この馬に戻ってきてしまった。今回ばかりはあまり自信はないが、あまりひねくれず自分の気持ちに素直になってみた。
対抗○はカンファーベストである。
天皇賞秋で5着という実績からしても、このメンバーではポテンシャルとしては抜けている存在だと私は思う。前走の新潟大賞典で2着と復活の兆しは見せていることを考えても、今回はその力の違いを見せつけてくれるとは思った。そういう意味ではサイレントディールよりも上の評価でも良かったのだが、個人的に重賞未勝利の柴山騎手というのが妙に気になった。地方でも実績を残していたし、中央入りしてからもけっこう勝ち星を重ねてはいるが、重賞となるとまた話は別だろう。気負いすぎてミスような気がして心中する気になれなかった。でも、評価としてはサイレントディールと同等くらいのつもりでいる。
けっこう混戦模様だとは思ったが、やはり上の2頭はここでは抜けた存在だと私は思う。この2頭が実力を出し切るのであれば、他の馬の出番はないのではないか。そういうことでこの2頭の1点勝負も考えたが、やっぱり不安も大きく、そこまでの勇気は出なかった。それに気になっている馬があまり人気がないのでその馬を押さえるのも面白いかな、ということもあり、少しだけ他の馬券も買うことにした。
単穴▲はロードフラッグである。
関屋記念2着、富士S4着、そして昨年のむらさき賞で東京1800mでレコード勝ちという実績を考えれば、この馬がここで好走しても何の不思議もない。前走の新潟大賞典で10着というのは負けすぎという感じもするが、このレースは先行馬総崩れという展開だったし、この馬は1800m以下だと走りが変わるだけに、前走の負けはあまり参考にしなくていいと私は思う。レコードホルダーということで条件はベストといえるし、ここまで人気がないと上2頭との組み合わせはどうしても押さえておきたかった。
4番手×はタカラシャーディーである。
青葉賞でゼンノロブロイの2着し、その年の富士Sで古馬相手に4着するなど、重賞でも十分に通用するだけの能力は見せている。昨年はいまいち順調でなかったこともあり結果がいまいちだったが、それがこの馬の実力だとは思えない。1600mよりも距離が長い方が合っている感じもするだけに、1800mの今回はけっこうチャンスではないかと私は思っている。休み明けというのがさすがに気になるので、あまり強気にはなれないが、人気2頭との組み合わせは押さえておきたい。さらに、この馬を入れて4頭しか馬券を買わないのに、ロードフラッグとの組み合わせだけを買わないで失敗するというのはかなり悔しいので、非常にせこいが、ロードフラッグとの組み合わせもほんの少しだけ押さえさえてもらった。
馬券はここまでであるが、これより下は私としては全てどんぐりの背比べ状態であり、上4頭で決まらないのであれば、どの馬が来ても不思議ないと思っている。今回はやはりそれだけ混戦ということになると思う。
5番手はスズノマーチである。
前々走のエイプリルSを勝っているし、新潟大賞典も6着とはいえそれほど負けてはいない。ここにきてかなり充実しているのも感じるし、この程度のメンバー構成であれば何とかなりそうな感じは受ける。でもまあ、決め手不足のところがあるし、パンチ不足と凄く感じる馬なので、なんとなく4着か5着、がんばっても3着までのような気がしている。
6番手はエリモマキシムである。
前走の新潟大賞典で後方から直線だけでかなり伸びてきての4着だった。息の長い末脚がこの馬の武器であるし、東京コースならチャンスはあると思う。でも、なんとなく重賞級という感じを受けないだけに、重賞で勝ちきるまでは難しいのではないかと私は思っている。どちらかというとムラな感じもするし、今回は大きく負ける順番のような気がしてしまう。
7番手はシャイニンルビーである。
前走惨敗に終わっていることからするとまだ復調途上という感じはする。距離もマイル以下の方が合っていると思うし、1800mは少し長いように感じる。とはいえ,京成杯AHでもまさかという感じで好走したように、前触れなく走るところがあるし、鞍上がデザーモというのも恐かったりする。
8番手はグランリーオである。
前走のレコード勝ちは立派だとは思うが、1400m戦だっただけに今回の参考にはならない。マイル以下が合っている馬だと思うし、1800mだと不安が大きい。相手も当然に強くなるわけだし、今回はさすがに苦戦を強いられると私は思う。
9番手はダイワレイダースである。
前走東京1800mで勝っているので条件は合いそうである。休み明けではあるが、勢いは感じるし、G3レベルだとこういう馬が恐いものである。でも、前走は道悪がこの馬に合っていたと思うので、良馬場だと不安が大きい。仮に道悪だったにしても、けっこう人気になっていることからすれば狙いづらい。休み明けだし今回は見送りでいいと思う。
10番手はマチカネメニモミヨである。
芝でも走れるようであるが、ダートを使ってきたということは、基本的にはダートが合っているということなのだと思う。前走勝っているので調子は良さそうだから、このメンバーであれば勢いで好走してしまいそうな気はするが、芝の重賞で好走した実績を持っているわけでもない馬を高く評価する気にはなれない。
11番手はウインジェネラーレである。
日経賞でゼンノロブロイに勝ったほどの馬だからこのレベルなら勝ちきっても不思議はないとは思う。でも、前走の新潟大賞典で惨敗していることからすると、まだまだ復調途上というところだと思う。1800mもこの馬には短いと思うし、ここでは狙いづらい。
12番手はマッキーマックスである。
休み明けだったとはいえ前走7着というのは負けすぎだと思う。重賞級の能力はあるような気はするが、3歳の重賞戦線でも勝ちきれないレベルだっただけに、いきなり古馬重賞で好走できるレベルにはまだなっていないような気がする。
13番手はトーセンダンディである。
別定G2のオールカマーを勝っているという実績はここでは上位だから好走しても不思議はないということになるが、前走の走りからするとまだまだ調子は上がってきていないように感じる。もう少し叩かれてからということになるのではないか。
14番手はウインクリューガーである。
NHKマイルCを勝っているG1馬だけに、ここで好走しても何の不思議もないわけだが、その後はこれといった結果を残していない。阪急杯で3着だったこそからすると距離は短い方がいいのではないか。1800mで巻き返すのは厳しいように感じる。
15番手はボーンキングである。
ダービーで4着した実績からすれば能力は通用するとは思うが、さすがに3年ぶりというのではとても馬券は買えない。どちらかというとスタミナタイプで距離が長い方がいいタイプだと思うし、決め手もいまいちだから、1800mのレースではいらないと思う。
16番手はタイガーカフェである。
準オープンで3着3着と負けているだけに、重賞ではまだ力不足だとは思う。成長は感じるので、このメンバーならもしかしたらという感じもするが、鞍上が小島騎手ではやはり難しいと思う。
17番手はアラタマインディである。
朝日CCでカンファーベストと僅差の2着という実績を持っているのだから、この馬だってカンファーベストと近い評価をしてもいいことになるのだが、近走の結果はあまりにひどいので年齢的にもピークは過ぎたと判断した。
まあ、こんなところです。

G3-エプソムC

サイレントディール
(牡5・武豊57)
買い H17オーストラリアT1着、H15シンザン記念1着、H16フェブラリーS2着など。 前走のオーストラリアTを勝っており勢いは感じる。前々走も別定G2の大阪杯で3着しているし、ここにきての充実度はかなりのものである。トゥザヴィクトリーの全弟であり、ダービーでも4着するなど3歳時から期待されていた馬がようやく本格化してきたということではないか。武蔵野S、フェブラリーSとダートで好走しているが、ダートというよりも広々とした東京コースが合っていたということではないか。距離も1800m以下で好走するケースが多い。今後はG1で戦うつもりのようだし、このレベルは軽くクリアしたいところだろう。
消し 前走勝っているといってもオープン特別の話だし、前々走も別定G2といってもメンバー的にはそれほどでもなかった。ここ2戦の走りが悪いということは決してないが、重賞で必ず勝てるという裏付けには厳しい感じもする。それにこの馬は気性が難しいところがあり、言ってしまえば自滅しやすいタイプといえる。前走のようにうまく走れればいいが、そうでなければ惨敗に終わることも十分に考えられる。安定度はあまり期待できないだけに、極端に人気を背負うようだと、危険に人気馬となりそうだ。
カンファーベスト
(牡6・柴山57)
買い H17新潟大賞典2着、H15朝日CC1着、H15新潟記念2着など。 一昨年の天皇賞秋で5着という実績を持っている馬である。シンボリクリスエス、ツルマルボーイなどを相手に掲示板に載ったのだからこの馬の能力はG1級と評価していい。朝日CCを勝ちきっている実績も持っているし、2000mで58秒台を3回も出していることからもその絶対能力の高さは明白である。昨年、屈腱炎を発症して約1年休んだが、前走の新潟大賞典で2着したことで完全復活をアピールした。さらに上積みが見込めるだろうし、力勝負の東京コースもプラスだろう。決め手もしっかりしているタイプだし、中団から競馬ができるので安定度も高い。
消し 前走の新潟大賞典で2着したが、負けたのは事実である。以前の実力からすれば勝ちきるのが当然という感じもするだけに、全盛期の状態にはまだまだ遠いのかもしれない。今回は中央の重賞になることで、前走よりはレベルは高くなると考えるべきだし、まだ中央の重賞で好走できるレベルではないかもしれない。2000mで結果を残すことが多いので、1800mはこの馬には微妙に短い感じもする。屈腱炎で休んでいた馬だけに、前走2着だけで脚に負担がかかって疲労が残っているということもあるだろうし、続けて好走するのは厳しいという考え方もできる。
ロードフラッグ
(騙8・田中勝57
買い H16関屋記念2着。 昨年の関屋記念でブルーイレヴンとタイム差なしの2着という走りを見せている。タイムも32秒台だったし内容も優秀だった。その後も富士Sで4着、カシオペアSで2着とレベルの高いレースでの好走を続けた。これだけの実績を持っていれば、今回のレースでもその能力は十分に通用するはずである。前走の新潟大賞典は10着に敗れたが、この馬は距離が2000mになると戦績が落ちるだけに、距離は長かったということではないか。1800m以下だと安定して走るだけに、今回は巻き返しの可能性は高い。休み明けを2度叩かれて調子も上がってきているだろうし、関屋記念と富士Sの実績からも左回りは合うはずだ。
消し 前走の新潟大賞典で10着というのは負けすぎのような感じはする。前々走もオープン特別で5着に負けているし、昨年に比べるとさすがに勢いを感じない。すでに8歳という年齢を考えると、ピークは過ぎてしまったということも考えられる。調子が上がっているにしても一変とまではいかないと思うし、もともと重賞では好走までで勝ちきれないタイプだったから、大物感もそれほどでもない。先行してしぶといというタイプなので、決め手が鋭いというわけでもないし、展開による一発というのもどうだろうか。
スズノマーチ
(牡6・北村宏57
買い H17エイプリルS1着、H15弥生賞2着。 前々走のエイプリルSでオープン勝ちしているのだからG3でも通用するだけの能力はあるはずだ。前走の新潟大賞典は6着に敗れたが、勝馬から0.3秒差なら内容としては悪くはないといえる。そもそも弥生賞で2着という実績を持っており、その能力の高さを以前から見せていた馬である。前々走でオープンを勝ってようやくその実力を出せるようになってきているといえるし、この程度のレベルであれば勝ちきっても不思議ないことになる。少し決め手に欠けるところはあるが、堅実な脚は使えるタイプなので、平均ペースより速い流れであれば、しぶとい末脚を見せてくれるのではないか。
消し 前々走勝っているといってもしょせんオープン特別である。重賞とはレベルが違うことが多いだけに、オープン勝ちだけが裏付けだと少し厳しいものを感じる。現に前走の新潟大賞点では6着に敗れているのだから重賞では力不足という考え方もできる。弥生賞で2着といっても3歳限定だからレベル的にも疑問を感じる。それ以降成長していないということにもなるし、なんというか強さがもう一つ伝わってこない。決め手に欠けるところがあるタイプだし、重賞で勝ちきるというまではどうだろうか。
ウインジェネラーレ
(牡5・蛯名57)
買い H16日経賞1着、H16AJC杯2着。 古馬の別定G2である日経賞を勝っており、同じくAJC杯でも2着している実績を持っているのだから、このメンバーでは格上の存在ということになる。特に日経賞であのゼンノロブロイに勝っているというのがあまりに大きく、能力はG1級と評価していいだろう。前走の新潟大賞典は惨敗に終わったが、長期休養明けに加え、先行陣総崩れという展開では好走はあまりに難しかった。一叩きされた上積みは大きいだろうし、本当の実力を出し切ることさえできれば、G3のここは圧勝もあり得る。先行して押し切るレースを得意としているので、グリーンベルトを通れるというのも大きい。
消し 前走の新潟大賞典で惨敗しているのはあまりに痛い。長期休養明けに加え、展開もきつかったとはいえ、これまでの実績を考えれば、もっとがんばっていいはずである。ここまで負けるということは、やはり左目を失明したというハンデはかなりのものであり、全盛期の走りは無理なのかもしれない。また、これまで長距離で実績を残してきた馬なので1800mというのはこの馬には短い感じがする。ゆったりした流れから早めに抜け出すという競馬を得意としているので、前半から流れが速い1800m戦の流れはこの馬には合わないかもしれない。
エリモマキシム
(牡6・大西57)
買い H16カシオペアS1着。 前走の新潟大賞典で4着に頑張ったわけであるが、ほぼ最後方の位置から直線だけの競馬だったことを考えれば、よく追い込んでいる。上がりタイム34.2というのもかなり優秀というか、かなりの決め手である。これだけの決め手を持っているのであれば、直線が長く坂のある東京コースはこの馬に合っているのではないか。昨年のカシオペアSで勝ちきっているので、距離短縮もプラスと考えて良さそうだ。前々走がいまいちだったので、ようやく復調してきたように感じるし、今回はさらに良くなるかもしれない。今回はけっこうチャンスではないか。
消し 前走の新潟大賞典で4着に頑張ったとはいえ、馬券圏内にも入れなかったわけだからそれほど高い評価はできないという考え方もできる。これまでの重賞の戦績もあまり良くないし、重賞級の実力はないということかもしれない。まして今回は前走よりもレベルが高くなると思われる中央場所での重賞となるだけに、前走よりは厳しい競馬になるはずだ。決め手も極端に切れるという感じはしないので、どうしても追い込みきれないのだろうし、なんというかもう一つ大物感に欠ける感じがする。
トーセンダンディ
(牡7・江田照57)
買い H16オールカマー1着。 別定G2のオールカマーを勝っている実績はここでは当然に上位ということになる。重賞ウイナーであるスーパージーン、ウインジェネラーレ、ハイアーゲーム、ダイワメジャーを相手に勝ちきったのだから実力はかなりのものと考えていい。その後に挑戦した天皇賞秋でも8着にはがんばっているわけだし、G3レベルならいつ勝っても不思議ないということになる。もともとは1800mで活躍していた馬なので距離はベストである。先行して押し切るというレースを得意としているし、オールカマーも逃げ切り勝ちだった。マイペースで逃げるようだとさらにチャンスは広がるはずだ。
消し 前走の新潟大賞典で11着というのはさすがに負けすぎだろう。今年はこれで3戦を消化したわけだが、まだ1度も掲示板にも載っておらず、本調子にはまだまだという感じである。すでに3戦しているから大きく変わるというのも期待できないだろう。オールカマーを逃げ切った実績を持っているが、マイペースの逃げにうまく持ち込めてうまく出し抜けをくらわしたという内容だっただけに、力で勝ちきったというよりは、展開のアヤで勝ってしまったという感じだっただけに、G2実績に騙されてはいけない。今回は1800mなのでオールカマーのような展開はまず期待できないし、東京コースなので先行脚質なのもどうだろうか。
アラタマインディ
(牡8・村田57)
買い H14小倉記念1着、H15朝日CC2着。 重賞を勝っている実績はそれなりに評価する必要がある。ハンデ戦だったとはいえ、先行して押し切るという強い内容だったので、G3で能力が足りないということはないはずだ。一昨年の朝日CCでは今回人気になりそうなカンファーベストと0.1秒差の2着という競馬をしていることを考えても、この馬が好走しても不思議ないことになる。前走、前々走は惨敗に終わっているが、別定G2とレベルの高いレースだったからある程度はやむ得ない。今回はG2でメンバーも一気に弱くなるだけに、巻き返しのチャンスという考え方もできる。
消し 一昨年までは確かにそれなりの実績を残しているが、昨年は4走していずれも掲示板どころか2桁着順だったのだから話にならない。今年もマイラーズC、金鯱賞と惨敗に終わっているだけに、年齢的にも考えて、ピークは過ぎたと考えるのが一般的ではないだろうか。先行するタイプなので直線の長い東京コースは合いそうにないし、2000mで結果を残している馬なので1800mは微妙に短いといえる。2戦叩かれたわけだから今回は大きな上積みは見込めないだろうし、巻き返しを期待するのは難しそうだ。
ウインクリューガー
(牡5・内田博57)
買い H15NHKマイルC1着。 3歳限定とはいえG1を勝っている実績は当然に高い評価が必要だ。ハイペースを先行してそのまま押し切ったのだから内容としてもかなり強かった。まぐれで勝てるほどG1は甘くないのだからポテンシャルはG1級と考えるべきだろう。もともとムラのあるタイプなので前走の着順などは考えなくていいし、阪急杯で3着したようにまだまだ元気なところもみせている。逃げることも差してくることもできるタイプであるが、とにかく思いきった作戦をとるようだと一発かますことも十分に考えられる。この馬の場合はとにかく気持ちよく走れるかどうかそれがすべてである。
消し 前走の京王杯SCで13着というのはさすがに負けすぎだろう。もともとムラのあるタイプだから前走惨敗も関係ないかもしれないが、それでも13着から巻き返すというのは厳しいのではないか。それに、古馬戦で戦うようになってからは目立った活躍はそれほどしていない。阪急杯で3着はしているが、それでも3着までだからそれ以上の結果を求めるのは酷かもしれない。阪急杯は1200mだったから今は短距離の方が合っているということかもしれないし、気性的にもアテにできないのだから今回も前走と同じように惨敗に終わる可能性の方が高いと考えるべきだろう。そもそも一昨年のNHKマイルCはレベルが低かったという感じが強いだけに、G1実績というのを過大評価していけないのかもしれない。
シャイニンルビー
(牝6・デザーモ55)
買い H16オーロC1着、H16京成杯AH2着、H14クイーンC1着。 昨年の秋シーズンに牡馬混合のオーロCを勝ちきったし、重賞でも京成杯AHで2着、富士Sで5着と強いメンバーを相手に好勝負をしている。この実績を考えれば、別定G3のこのレースで実力不足ということはあり得ない。前走は惨敗に終わっているが、休み明け初戦だったことを考えればやむ得ない。一叩きされた上積みは当然に見込めるし、牝馬なので一変してくる可能性が高い。もともと桜花賞3着、オークス5着とクラシック戦線で活躍した馬でもあるし、素質馬揃いの藤沢和厩舎所属でもある。1800m以上でも結果を残しているので距離も問題はない。
消し まずは前走13着というのはさすがに負けすぎだろう。いくら休み明けとはいえ牝馬限定重賞でこの着順では、牡馬混合の重賞で一気に巻き返してくるとは考えづらい。上積みを見込んだとしても少しは良くなるという程度ではないか。それに京成杯AH、富士S、オーロCの実績からすれば、この馬はマイル以下の方が合っている感じもする。牝馬が牡馬混合の重賞で好走するのは難しいというイメージも強いし、逃げるとか追い込むとか展開による一発屋タイプでもない。
ダイワレイダース
(牡6・柴田善57)
買い H13芙蓉S1着。 前走準オープンを勝ってオープン入りを果たした。なんといっても4馬身差という圧勝を演じたのだから、オープンでも十分に通用するはずだ。東京1800mでこの競馬をしたのだから、今回同じ条件で走れるのはかなり大きい。一息入ったとはいえ、成長と勢いを感じるだけに、いきなりのG3戦でもこの程度のメンバーであればチャンスはありそうだ。道悪は鬼であり、馬場が渋ればチャンスはさらに広がる。
消し 前走勝っているといってもしょせん準オープンだから重賞の裏付けには少し厳しいものがある。4馬身差といっても道悪での競馬だから、良馬場の参考にはならない。3ヶ月ぶりという休み明けというのも一般的にはマイナスと考えるべきだし、決め手が極端に鋭いという感じもしない。それなりには戦えるかもしれないが、さすがに重賞だけあってメンバーも今まではとは違うだけに、いきなり好勝負というわけにはいかないのではないか。
グランリーオ
(牡5・松岡57)
買い 前走準オープンで勝っているので勢いは感じる。しかもレコード勝ちという走りだったのだから重賞でも通用すると考えていいだろう。前々走はマイルで強い競馬を見せているので、特に逃げにこだわるタイプでもないし、距離も問題にならないだろう。前走は逃げたといっても上がり34.0というなかなかの決め手を見せているし、後方から上がり33秒台を出したこともある馬だから決め手もしっかりしているといえる。東京コースで連勝しているので、コース相性もいいのだろう。3連勝で重賞制覇ということも十分にあり得る。
消し 前走勝っているといってもしょせん準オープンである。しかも1400m戦だったのだから1800mの重賞の裏付けには厳しいものがある。レコード勝ちといってもマイペースの楽な競馬だったことが大きいと思われるし、条件戦でレコード勝ちした馬が次の昇級戦で負けることはいくらでもある。ベスト距離は前走の1400mだと思うし、昇級初戦の馬が逃げ切れるほど東京1800mは甘くないだろう。けっこう強力な先行馬が揃っているだけに、ハナを切れたとしてもプレッシャーはかなりきつそうだし、好位からの競馬でもオープンの決め手の違いを見せつけられるかもしれない。
タカラシャーディー
(牡5・木幡57)
買い H15青葉賞2着、H15毎日杯1着など。 ベストレースはやはり毎日杯だろう。マイペースで逃げるユートピアを楽に差し切り2馬身離したのだから内容としてはかなり強かった。続く青葉賞でも2着に敗れたものの、あのゼンノロブロイが相手だっただけに価値は高い。一昨年は富士Sで4着、昨年も休み明けのカシオペアSでタイム差なしの3着など、そのポテンシャルの高さを見せている。休みがちでレースをあまり使っていないので、まだまだ底を見せたと言えないし、これまで戦ってきた相手を考えれば、このメンバーなら休み明けでも勝ちきることも可能だろう。好位から抜け出す競馬を得意としているので安定度も期待できる。
消し 古馬重賞ではまだ連対したことがないわけだから、重賞ではもう一つ力が足りないということかもしれない。何度か見せ場は作っているだけに能力はそれなりにあるという考え方もできるが、勝ちきれないというか好走で終わることが多いだけに、決め手に欠けるというか、相手なりに走るタイプというか、つまりは勝負弱いという感じをどうしても受ける。しかも今回は休み明けだから、いきなり全快というわけにはいかないだろう。そういう状態でこれまでで最高の結果を出すというのはかなり難しいのではないか。
ブラックカフェ
(牡5・小島57)
買い 1000万を連勝し、準オープンでも3着3着と本格化の兆しをみせている。前々走は直線で少し詰まったようだし、前走は上がり33.2で届かないのだから展開が合わなかったといえる。敗因がはっきりしているだけに、能力はオープン級と評価していいのではないか。こういうタイプは流れの厳しい重賞の方がレースがしやすいということもあるし、勢いもそれなりには感じるのでチャンスはありそうだ。
消し しょせん準オープンでも勝ちきれないレベルの馬である。理由がなんであれ、重賞で好走するつもりならば、どんな展開でも勝ちきってほしいところである。休みなく使われているので上積みもそれほどは期待できないだろう。気性的にもけっこう難しいところがあるようだし、展開にも左右されるタイプといえる。鞍上が若い小島騎手というのも不安が大きいし、本気で勝ちにきているようにも思えない。
ボーンキング
(牡7・福永57)
買い H13京成杯優勝、H13弥生賞2着など。 なんといってもダービーで4着した実績を持っている馬である。弥生賞でもアグネスタキオンの2着などクラシック戦線ではそこそこ活躍した馬だけに、ポテンシャルはかなりのものを持っていると考えていい。フサイチコンコルドの半弟という血統背景もあるし、長期休養明けではあるが、G3レベルなら能力の違いでいきなり勝ちきっても不思議はない。あるいは、底を見せる前に休養に入ってしまったので、今までにない走りを見せるということも考えられる。
消し 約3年ぶりというのはさすがに休養期間としては長すぎる。仮に能力が半端でないにしても、3年ぶりのレースで結果を出すというのは並大抵のことではないし、一般的には無理と考えるのが自然だろう。そういう意味では今回は叩き台というか試運転みたいなもので、ここでどういう走りをするかで今後を考えるという腹づもりではないだろうか。まあ、元気だったころも好走はするが勝ちきれないという、どちらかというと決め手に欠けるタイプだったので、抜けて強いという印象はなかったし、スタミナ色が強いので1800mは短すぎるように感じる。
マチカネメニモミヨ
(牡6・四位57)
買い 前走ダートとはいえ準オープンを勝っているので勢いは感じる。近走はダートばかりであったが、この馬は芝で3勝しており芝適性もかなり高いといえる。昨年はダートのオープンで2着という実績もあるし、オープン以上の能力は間違いない。もともと高い素質を期待されていた馬であるし、出世が遅れた印象もある。ダート得意なだけに道悪ならばチャンスが広がるが、こういうタイプは勢いで好走することが多いので、良馬場でも結果を出してしまうのではないか。
消し 前走勝っているといってもダートでは参考にならない。芝で3勝といっても1000万より下でのものだし、芝の重賞の裏付けにはあまりに厳しい。得意のダートでもなかなか準オープンをクリアできなかったのだからオープンでは通用しないレベルということかもしれない。芝での走りが分からないので、何とも言えないが、ダートで好走してきたということからすれば、決め手もそれほどでもないと思うし、展開による一発も期待できないだろう。
マッキーマックス
(牡5・後藤57)
買い H15シンザン記念2着。 3歳時は重賞戦線を戦ってきており、菊花賞で5着などの実績を残している。4歳1月には準オープンを勝ちきっているし、オープン級の能力は間違いない。その後は休養が長かったりで結果を残せていないが、順調に使われさえすればG3くらいは何とかなるはずだ。前走準オープン7着も休み明けだったことからすれば、仕方ないともいえる。一叩きされた上積みは大きいだろうし、一変してくる可能性も十分である。
消し 前走準オープンで7着というのはさすがに問題だろう。いくら休み明けだったとはいえ、重賞で好走するつもりならば馬券圏内には入ってきてほしいところだ。まあ、3歳時には重賞で活躍したといっても、1度連対しただけだし、1線級とは力の違いを見せつけられていただけに、古馬重賞では力不足という考え方もできる。菊花賞5着でダンスインザダーク産駒ということを考えると、1800mはこの馬には短い感じもする。

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