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G1-エリザベス女王杯の反省

時間の都合上簡単にさせていただきます。
レース・馬券
まずは的中できて良かった。回収額は少なかったが、的中すらできない状態が続いていたので、的中だけでも嬉しいというか、すごくホッとしている。レースであるが、オースミハルカが思い切った逃げを打ちそのまま2着に残ったのだからオースミハルカは勝ちにいく積極的な競馬をした結果といえると思う。勝ったスイープトウショウはそれを差し切ったのだから展開うんぬんではなく、力の違いを見せつけたといえる。結果論であるが、勝ちにいく競馬をしたのはこの2頭だけだったと私は思う。特に平均ペースで逃げるオースミハルカをどの馬も追いかけなかったというのが理解に苦しむ。あれではオースミハルカに勝ってくれと言っているようなものである。スタミナに自信がないから追いかけなかったのかもしれないが、スタミナに自信がないのなら出走しなければいいのに、と思ってしまう。結局のところは、現在の日本の中長距離界における牝馬のレベルがかなり低いということではないか。レースに参加する方としては少しでも着順を落としたくないという心理が働いて積極的な作戦をとれないのかもしれないが、レースを見る方としてはもっと積極的というか激しいレースを見てみたいと思ってしまう。
スイープトウショウ
やはり牝馬の中ではレベルが違いすぎる。直線であれだけの差があれば、さすがに届かないと普通は思うものである。それをきっちりと差し切るのだからこの馬の末脚は半端ではない。上がりも33.2という破格のタイムである。ただ、これが牡馬相手であればさすがに届かなかったと思う。そういう意味では展開に左右されるという問題は残ると思う。今年はこれが最終戦になるようであるが、来年以降も牡馬と戦うためにはここらへんの問題をどう克服するかだと思う。
オースミハルカ
勝つために、超スローの逃げではなく、平均ペースでの逃げを選択したのが功を奏した。結果的にはスイープトウショウに差されたが、この競馬で負けたのでは仕方ないだろう。3着には決定的な差をつけていることからもこの馬の実力はすべて出し切ったといえるし、本当に良い走りだったと思う。ただ、今後の牝馬限定戦はマイル中心となるだけに、今回のような大きく引き離しての逃げはあり得ない。今回2着といっても次も好走できるとは限らないと思う。
アドマイヤグルーヴ
最後は地力の違いで3着にきたという感じだった。昨年はきっちりと差し切ったが今年はさすがに伸びきれなかった。昨年の違いは何だったのか?ということであるが、年齢による衰えと鞍上が武豊でなかったことがあげられる。私は武豊であればもっと差が縮まったのではないかと思っている。
ヤマニンシュクル
個人的にはこの馬に一番驚いた。1年以上の休み明けでこれだけの走りをするということは、この馬のポテンシャルも半端でないということかもしれない。そういえば、昨年の秋華賞でもスイープトウショウと僅差の勝負をしていた。この馬もスイープトウショウと同等の実力を持っていると考えていいのかもしれない。
エアメサイア
スタート直後から掛かっていたように見えた。この馬にしてはめずらしくテンションが高かったようである。そのせいがあってか位置取りもかなり後方になってしまった。スイープより後ろの位置取りで差し切れるわけがないし、実際に最後の直線の伸びもいまいちだったように感じた。やはり3歳馬は難しいということだろうか。あるいは、これがこの馬の実力ということだろうか。まあ、いずれにしても来年は大きく成長して戻ってくることになるだろう。
予想と見解 好材料と不安材料

参考
G1-エリザベス女王杯の予想
結論

◎スイープトウショウ
 ○マイネサマンサ
 ▲レクレドール
 ×サミットヴィル
  △オースミハルカ
  △ヤマニンアラバスタ
  △エアメサイア
   △エアグルーヴ
   △クロユリジョウ

買い目(馬連) 合計7,000円
  軸8--1,11,12,13,16,17(各1,000円)
  軸8--3,9(各500円)
にへいの見解
いろいろと多忙のため簡単にさせていただきます。
本命◎はスイープトウショウである
安田記念2着、宝塚記念1着という実績はこのメンバーではずば抜けている。ポテンシャルはこのメンバーであればNO.1だと私は思う。毎日王冠は6着、天皇賞秋は5着に敗れたが、超スローの展開で追い込みきれなかっただけであり展開に負けたという感じだった。特に前走の天皇賞秋では上がり32秒台を叩き出しており調子自体は悪くはないはずだ。今回も超スローの展開が予想されるだけに、同じように5着前後に負けるかもしれないという不安はあるが、牝馬限定戦であれば連対は何とか確保してくれるのではないかと私は考えた。このレベルであれば力の違いを見せつけてほしい。
対抗○はマイネサマンサである。
まあ確率の高さという点から考えれば他の馬の方が可能性が高いとは思うが、オッズの高さという点でこの馬を上位の評価にした。前走も超スローの展開からきっちりとオースミハルカを差し切っておりかなり力をつけているように感じた。そして何よりルメール騎手が乗ってくれるというのが私にとっては大きな魅力である。先行馬に乗せるとかなりしぶといというイメージがあるだけに、今回も早めに抜け出して押し切ってくれるのではないかと期待している。
単穴▲はレクレドールである。
なんといってもクイーンSで天皇賞を制したヘヴンリーロマンスに勝った馬である。この馬のポテンシャルもかなりのものだと私は思う。人気がない時ほど好走したステイゴールドの全妹でもあるし、人気が落ちている今回は魅力が大きい。瞬発力勝負は苦手な感じがするので、超スローの展開だと厳しい感じもするが、流れが遅くなると決まったわけではないし、流れが速くなったら上位に絡んでくると私は思っているので、速い流れになった時のためにこの評価にした。
4番手×はサミットヴィルである。
外国馬は走らせてみないと分からない。ここまで人気がないのであれば当然に押さえる必要はある。
5番手△はオースミハルカである。
なんでかんで逃げたい馬がいないメンバー構成なので、この馬がペースを作ることになるだろう。そうなれば、昨年2着という実績を考えても直線でかなりしぶとい走りをするはずである。展開を考えればかなり有力だと思うし、今回はけっこうチャンスだと私は思う。オッズが低いのでこの評価まで落としたが、確率的には好走する可能性はけっこう高いと思う。
6番手△はヤマニンアラバスタである。
現在重賞連勝中と勢いはかなり感じる。しかも超スローの展開から瞬発力の違いで後続をぶっちぎっており、どんな展開にも対応できるタイプでもある。今回も超スローの展開が予想されるだけに、この馬の瞬発力が生きると思われ、今回もかなりチャンスだと私は思う。気持ち的には対抗にしたいくらいだったが、オッズが低いだけにこの馬から勝負するのであれば、もっと厚めに馬券を買わないといけない。それができなかったのは、これまでのG1実績がいまいちだから大舞台に弱いのではないかという不安が大きかったからである。私自身がスランプに陥っているので回収よりも的中重視でいきたいと思ったし、馬券を広く買うのであればこの馬の評価を上位にするわけにはいかない。
7番手△はエアメサイアである。
この馬も確率的に考えれば好走する可能性は高いとはさすがに思っている。堅実なところが魅力であり、勝ちきれないにしても2着は確保するのではないかという感じは強かったが、やはり古馬初挑戦というのは厳しい条件だと私は思う。なので人気になっているこの馬から勝負するということは私にはできない。本当は思いきって消すという判断をしたいところだったが、これだけマイナス要素が少ないとさすがに消すという判断はできなかった。とにかく的中させたいという気持ちも強かったし、回収額が少なくてもいちおう押さえるという判断をしてしまった。
8番手△はエアグルーヴである。
このレースを連覇している馬なのでポテンシャルは当然に高い馬である。これまでの実績を考えればここまで評価を下げてはいけない馬であることはよく分かっているつもりではいる。でも私はこの馬は気性的に難しくて武豊騎手でないと乗りこなせないと思っている。上村騎手で連対を確保するというのは難しいのではないかと思っている。オッズが高ければ当然に勝負をしていたが、オッズはそれほどでもないし、それならば押さえの押さえでいいだろうと判断した。
9番手△はクロユリジョウである。
恐いのはペリエである。今年は例年に比較するとあまり活躍していない印象があるが、やはりこの人の手綱さばきはかなり恐い。前走は上がり33秒台の決め手を見せている馬だけに、ペリエの作戦次第で上位に進出してくる可能性はあると思って押さえるという判断をした。
他にも可能性のありそうな馬は数頭いるが、人気馬からの流しなのでこれ以上は手を広げられない。これでも手を広げすぎとも言えるが私の馬券はここまでである。
まあ、こんなところです。

G1-エリザベス女王杯

アドマイアヤグルーヴ
(牝5・上村56)
買い H15H16エリザベス女王杯1着、H15ローズS1着。 2年連続でエリザベス女王杯を勝っているように牝馬ではトップクラスの馬であることは間違いない。今年はこれといった結果を残していないが、牡馬混合のレベルの高いレースしか走ってなかったのだからやむ得ない面はあったと思う。今回は久々の牝馬限定戦となるが、以前から牡馬相手の時と牝馬限定の時とでは走りが変わるタイプだっただけに、これまでとは走りが一変するはずだ。このレースを2年連続で制しているのだから条件はベストといえるし、ローテーションも昨年と同じである。得意の舞台での復活は十分に考えられる。
消し なんだかんだで前走の17着はさすがに負けすぎという感じは否めない。いくら牡馬相手とはいえG1を勝つつもりであれば、もう少し頑張ってほしいところである。昨年が3着だったことからすれば大きく後退したと言えるわけだし、ピークが過ぎたというか、能力が落ちているということかもしれない。とにかく勢いは感じられないし、メンバーも昨年に比べると骨っぽくなっているように感じるだけに、3連覇というのはかなり厳しいのではないか。けっこう気性的に難しいタイプだと思うし、これまでは武豊がうまくコントロールしていたが、上村騎手では少し荷が重いかもしれない。
ウイングレット
(牝4・武幸56)
買い H17中山牝馬S1着、H16ターコイズS1着など。 今年は中山牝馬Sで念願の重賞制覇を果たした。秋華賞でも3着に頑張っていたし、ターコイズSも勝っているように、この馬のポテンシャルもかなりのものだと思われる。先行して押し切るタイプなので、流れがあまり速くなりそうにないというのもこの馬には好都合だし、何よりもまだ底を見せていないという未知の魅力がある。休み明けもどちらかというと気で走るタイプなのでそれほど苦にはしないと思うし、かえって初戦の方が力を出せるタイプかもしれない。
消し まずは距離である。1800mに良績が集中しているだけに、1800mがベストだと思われる。2000mの秋華賞では1・2着馬にはかなり離されていたし、前走の愛知杯では18着に負けていることからしても2000mでもこの馬には少し長いと思うし、まして2200mとなるとさすがに長すぎるという感じがする。5ヶ月ぶりという休み明けも一般的には大きなマイナスと考えるべきだし、先行して押し切るタイプなので瞬発力勝負になりやすい京都外回りコースも脚質的には苦しいのではないか。
エアメサイア
(牝3・武豊54)
買い H17秋華賞1着、H17ローズS1着、H17オークス2着など。 前走の秋華賞でついに念願のG1を制覇した。牡馬相手にNHKマイルCを勝ちきったラインクラフトにローズSに続いて連勝したのだからこの馬の実力もかなり高いということを証明したといえる。オークスでも2着している馬なので距離延長も問題ないというか、これまでの安定度の高い走りからもかえってプラスと考えた方がいいかもしれない。この馬の良いところはマイナス要素が少ないということであり、これといった武器はないものの、どんな状況にも対応できるというのが持ち味である。抜けて強いという感じはしないものの、堅実でレースに合わせた走りができるだけに、武豊の手綱さばきもあるし、今回も際どく凌ぎきるということになるのではないか。
消し 前走で秋華賞を勝っているのは立派であるが、古馬とは初めての対戦となるだけに、力関係が分からない。一般的には古馬の方が強いと考えられるだけに、古馬G1では力の違いを見せつけられて終わるというこも十分に考えられる。前走の秋華賞もマイラーのラインクラフトに2000mで勝ってもそんなに威張れないという考え方もできるし、桜花賞、オークスではシーザリオに完敗していることからしても、抜けて強いという馬でもないと思う。堅実なのは悪いことではないが、これといった武器がないというのもどうなのだろうか。どんな展開でも4着、5着に終わるというこだって考えられることになる。
オースミコスモ
(牝6・岩田56)
買い H16福島牝馬S1着、H16中山牝馬S1着、H15関屋記念1着など。 昨年の春には重賞を連勝した実績を持っているし、一昨年の関屋記念では牡馬相手に31秒台という好時計で勝った実績もある。これだけの実績があるのだから牝馬の中ではトップクラスの実力も持っていると考えなければならない。前走の府中牝馬Sでは6着に敗れたが、超スローの展開からの瞬発力勝負になったのがこの馬にはきつかったといえ、それを考えればそこそこ頑張っていたという評価もでき、復調の兆しを見せたという考え方もできる。自在性のある脚質なので安定度はそれなりに期待できるし、流れ一つで上位に台頭してくる可能性も十分である。
消し まずは今年に入ってから6戦しているが、1度も掲示板に乗っていないというのは大きな問題だろう。昨年までの実績を考えればあまりに物足りないものといえるだけに、年齢的にピークが過ぎたと考えるのが自然かもしれない。それにこの馬が実績を残しているのは1600〜1800mであり、2000m以上だと未勝利という実績を考えれば、この馬には2000m以上の距離は長いということになると思う。さらに1F長い2200mとなるとさらに不安は大きくなるわけだし、流れも遅くなりそうだから苦手の瞬発力勝負になる可能性が高いのもつらい。前走6着もちょっと負けすぎという感じもするし、勢いもそれほどは感じない。
スイープトウショウ
(牝4・池添56)
買い H17宝塚記念1着、H17安田記念2着、H16秋華賞1着、H16オークス2着など。 なんといっても今年の宝塚記念で勝っているというのがとてつもなく大きな実績である。タップダンスシチー、ゼンノロブロイなどの牡馬の強豪を相手に正攻法の競馬で完勝したのだからその強さは本物である。宝塚記念を勝っているのだから距離2200mが問題になるわけがないし、距離延長はプラスと考えていいのではないか。安田記念でも2着しているから宝塚記念がフロックということも考えづらい。今秋は毎日王冠6着、天皇賞秋5着と敗れたが、いずれも超スローの展開だっただけに、後方から追い込むというこの馬にはあまりにもつらかった。この展開でも5着にきているあたりがこの馬の凄さという考え方もできる。今回は牝馬が相手となるだけに、これまで戦ってきたメンバーと比較すればかなり落ちるといえるだけに、この相手であれば仮に超スローの流れでもきっちりと差し切れるのではないか。
消し この馬の最大の不安は展開に左右されやすいタイプということである。安田記念や宝塚記念の時のように速い流れだと強い競馬をみせるが、前々走の毎日王冠や前走の天皇賞秋のように超スローの展開になると、追い込みきれずに終わるということが多いように感じる。昨年のこのレースでも超スローの展開で、上がり33秒2という脚を使ったのに5着に終わっているわけだし、今年もメンバー構成からすれば同じような競馬になる可能性も高いと思われる。こういうタイプは自分から早めに動くと意外に伸びきれないということもあるし、どうしても他力本願的な走りになってしまう。まあ、内容はともかく今秋は2戦とも馬券に絡んでいないので春ほどの勢いは感じないし、もしかしたら今春ほどの調子を取り戻していないのかもしれない。
オースミハルカ
(牝5・川島56)
買い H16エリザベス女王杯2着、H16府中牝馬S1着、H16H15クイーンS1着。 まずは昨年のこのレースで2着している実績を高く評価する必要がある。G1でも通用することは証明しているし、距離コースとも問題がないということになるのだから大きなアドバンテージということになる。前走の府中牝馬Sは3着に敗れたが、休み明けだったことを考えれば上々の内容と考えていいだろう。一叩きされた上積みは見込めるだけに、今回は前走以上の走りを期待できる。先行脚質で逃げることもできる馬なので、展開に左右されないというか、自分で競馬を作れるというのも大きな魅力である。今回も飛ばして逃げるというタイプがいないので、昨年と同じような遅い流れになると思われ、昨年と同じような競馬ができれば、昨年と同じような結果を出せるのではないか。
消し 昨年2着しているという実績はもちろん凄いことであるが、昨年は重賞連勝という勢いが凄かった。今回は休み明けだったとはいえ3着に負けているわけだし、昨年のような勢いは感じられない。一叩きだけで100%まで仕上がると決まったわけではないし、昨年と同じ状態でレースに臨めるかどうか分からない。歳を1つとったことで力が少し衰えたという考え方もできるし、先行脚質なので決め手という点ではどうしても見劣りする。昨年は展開がうまくはまったという感じもしたし、展開が意外に速くなるとか、差し馬が早めに仕掛けてくるとか、先行馬が不利となることも考えられるだけに、安定度というのもそれほど期待できないのではないか。
クロユリジョウ
(牝3・ペリエ54)
買い 前走1000万とはいえ勝っているのだから勢いは感じる。牝馬は勢いに乗ると走りが変わってくるというか、相手が強くてもそれなりに走ってしまう時があるだけに、この馬だって分からない。鞍上がペリエというのも大きな魅力であり、ペリエの手腕で何とかしてしまうかもしれない。前走は1800mで後方で折り合えていたのだから距離延長はプラスという考え方もできるし、上がりが33秒台だったことからすれば決め手もかなりのものであり、こういう決め手のある馬は展開一つで大仕事をすることがある。まだ3歳という若さなので底は見せていないし、この大舞台で化けることもあり得る。
消し 前走勝っているといってもしょせん1000万クラスである。さすがにG1の裏付けには厳しいものがある。1000万で少し足踏みしたことからすれば、大物という感じは受けないし、さすがにこれだけのメンバーが相手だと厳しいものがあるのではないか。前走は決め手の違いを見せているが、このレベルになると同じくらい決め手のある馬はいくらでもいる。それにこの馬は距離経験が1800mまでで2000m以上のレースに出たことがないのだから、2200mはこの馬には距離が長いという可能性が高いのではないか。
サミットヴィル
(牝5・サンダー56)
買い 外国馬なので分からないとしか言いようがないが、G1勝ちはないものの2着の経験はあり、掲示板を外さない安定した走りを見せていることからすれば、それなりのレベルの馬だとは思った方がいいだろう。先行脚質のようなのでペースが遅くなりそうな今回のレースなら自分でペースを作ることも可能だろうし、2番手からの競馬でも早めに抜け出してそのまま押し切るということも十分に考えられる。これまでも無名の外国馬の方が結果を出す傾向があるし、敢えて挑戦してくる以上はそれだけ自信があるということだろうし、世界の実力の違いを見せつけるかもしれない。
消し 外国から挑戦するというだけで、環境の違いや長距離輸送など馬にかかる負担はかなりのものであり、それだけでも大きなマイナスと言っていいと思う。ましてこの馬の場合はG1勝ちがないなど競走成績もこれといって目立つものはない。日本の硬い馬場への適性も分からないし、スローの展開からの上がりだけの競馬にどこまで対応できるかも分からない。まあ、結局は走らせてみないと分からないことばかりであるが、日本の競馬に対応できず惨敗することも十分に考えられるのは確かである。
ショウナンパントル
(牝3・吉田豊54)
買い H17紫苑S2着、H16阪神JF1着、H16新潟2歳S2着。 昨年の2歳牝馬チャンピオンであることを忘れてはいけない。そこでラインクラフトに勝っている実績も持っているのだからポテンシャルはかなりのもののはずである。3歳春は見せ場なく終わってしまったが、今秋は紫苑Sで2着しており復活の兆しは見せている。前走の秋華賞は少し気負ってしまったために伸びきれなかったようであるが、叩かれながら気性が落ち着いてきていれば、今回はリラックスして走ることができて、阪神JFでみせたような鋭い決め手を再びみせてくれるかもしれない。
消し G1を勝っているといっても2歳時の話なので、古馬G1の裏付けには厳しいものがある。桜花賞、オークス、秋華賞すべてのG1で惨敗に終わっていることを考えれば、もうG1級の力はないといえるし、紫苑Sも結局は2着に敗れており夏を越しての成長も特にはないということではないか。今回は当然にメンバーがさらに強化されるわけだし、前走以上に厳しい競馬になることは間違いない。前走2000mで気負って走っていたことからすれば、距離延長はマイナスと考えるべきだし、ここでの巻き返しはあまりに厳しいのではないか。
ブライアンズレター
(牝6・福永56)
買い 今年1月の松嶺Sでメガスターダムと同着という走りをしているのだからこの馬の能力もなかなかのものだとは思う。このときも9番人気で好走したわけだから、この馬には前走の結果とかはあまり関係ないかもしれない。その前走も準オープンで4着で勝馬から0.3秒差なら内容としては悪くはなかったと思うし、この馬が爆発する前兆となり得る内容という考え方もできるかもしれない。長距離で実績のある馬なので2200mという距離もこの馬にはプラスだと思うし、この大一番での一発も本当にあるかもしれない。
消し 前走準オープンで4着というのはさすがに問題だろう。G1で好走するつもりならば圧勝するくらいでないと通用しないと思う。しかも前々走は府中牝馬Sで14着に惨敗しているわけだし、G1での巻き返しはあまりに厳しいということになる。ローテーションも押せ押せなので上積みはとても期待できないし、これまでも重賞で上位に顔を出したことはないという実績だからここで生涯最高の走りを見せるというのはあまりに難しいといえる。逃げるとか追い込むとか極端な競馬をするタイプでもないし、展開による一発も考えづらい。
ベストアルバム
(牝5・渡辺56)
買い ローズSで3着という実績があるのだから全く通用しないレベルではないと思われる。今年の春には9ヶ月の休みを経て初戦は敗れたものの1000万を連勝して、1000万ではレベルが違うことを証明している。その後の準オープンも2着5着とまあまあの結果は残しているし、キャリアはそれほどでもないからまだまだ底を見せたともいえない。後方から追い込む競馬を得意としているので決め手はしっかりしているといえるし、前崩れの展開ならこの馬が突っ込んできても不思議はない。
消し オープン実績が3歳限定のローズS3着までしかなく、それで6ヶ月ぶりの休み明けというのはさすがに厳しすぎる。前回の休み明けも初戦は敗れているし、休み明けを得意としているタイプとも思えない。それに準オープンでも2着5着と勝ちきれなかったのだから重賞でそれ以上の結果を期待するのは酷ではないか。まして今回は牝馬のトップレベルが集結したG1である。実績もなく休み明けのこの馬が好走できるほど甘くはないはずだ。
マイティーカラー
(牝5・内田56)
買い 前走の府中牝馬Sで4着だったが、前々走1000万を勝ち上がったばかりということを考えれば、かなり健闘したと言える。上がりだけの瞬発力勝負に対応できたのも大きく、上がり33.4というかなりの決め手を見せた。ここにきての勢いを感じるだけに、さらに上昇しているということも考えられるし、前々走は2000mで勝っているので距離延長はプラスだろう。牝馬はこういう勢いのある馬が大仕事をすることがあるだけに、けっこう面白い存在かもしれない。
消し 前走府中牝馬Sで4着に負けているわけだから重賞では底を見せたという考え方もできる。1着2着馬にはけっこう離されていたし、この差を巻き返すのはかなり難しいのではないか。まして今回はG1でレベルはさらに高くなるわけだから、前走以上の着順を期待するのは酷だと思われる。距離経験も2000mまでだから距離延長も走らせてみないと分からない。前走の4着で勢いは止まったという考え方もできるし、夏場使われ続けていた馬だから上積みもあまり期待できないという考え方もできる。
マイネサマンサ
(牝5・ルメール56)
買い H17府中牝馬S2着、H17マーメイドS2着。 前走の府中牝馬Sで2着したのは大きい。まあまあの位置に先行して、上がり33.6という決め手で昨年のエリザベス女王杯2着のオースミハルカを差し切ったのだから内容としても評価できる。マーメイドSでも2着している馬なので距離も問題ないと思われるし、今回もペースがあまり速くなりそうにないというのもこの馬には好都合ではないか。勢いは感じるし、前走が休み明けだったから一叩きされた上積みも見込めそうだ。鞍上がルメールというのも大きく、この大舞台で大仕事をしてくれそうだ。
消し 前走の2着はそれなりに立派だとは思うが、超スローの展開を考えれば勝馬に1馬身以上離されたというのはけっこう問題だと思う。上がりだけの競馬で前を捕まえきれなかったというのではなく、後ろから差されたのだから内容としても力の違いを見せつけられたということになる。もう少しペースが速い方がこの馬に向いているにしても、そうなると強力な差し馬が多くいるだけにその馬の決め手に屈する可能性が高くなる。好走と惨敗を繰り返す傾向があるので安定度も期待できないし、距離経験も2000mまでしかないので2200mに対応できるかどうかも分からない。
メモリーキアヌ
(牝5・角田56)
買い H16愛知杯1着、H15スイートピーS1着。 昨年の愛知杯で重賞を勝っているのだから牝馬同士なら能力は通用すると考えていい。このときの内容もまくり気味に先頭に立ってそのまま押し切ったのだからけっこう強い内容だったと思う。前走の府中牝馬Sは11着に負けているが、超スローの展開で上がり33.6でこの着順であれば展開が向かなかっただけと考えるべきだろう。上がり33.6で走れるのだから調子自体は悪くはないと思うし、はまればけっこう鋭い決め手を見せる馬である。流れにうまく乗ることができればチャンスはあると思う。
消し 重賞を勝っているといっても昨年の話であるし、ハンデ52kgでの結果だからG1の裏付けには厳しいものがある。今年は6戦して1度も掲示板に載れないというか、ほとんどが2桁着順ということからすれば、ピークが過ぎて重賞で通用しなくなってきているということではないか。今回はレベルの高いG1ということを考えても、ここで巻き返すというのはあまりに厳しいと思われる。最近は後ろからの競馬にこだわっていないので、展開による一発を期待するのも難しいと思うし、この馬が好走するかもしれないという材料も少ないように感じる。
ヤマニンアラバスタ
(牝4・江田照56)
買い H17府中牝馬S1着、H17新潟記念1着など。 前走の府中牝馬Sを勝ちきったのも当然に高い評価が必要であるが、前々走の新潟記念で牡馬相手に勝ちきっていることも高く評価したい。どちらも超スローの展開にもかかわらず中団から決め手の違いで差し切っており、この馬の瞬発力はかなりのものである。今回もどちらかというとスローに流れそうなので、展開としても合いそうだ。京都の外回りコースも合っていると思うし、なんといっても3連勝中という勢いが凄い。牝馬は勢いがつくと一気に大仕事をしてしまう傾向が強いだけに、この馬にとってはG1制覇の最大のチャンスが訪れたと言えると思う。
消し ここまで連勝してきたのは確かに立派ではあるが、相手関係から言えばG1級にはちょっと足りないメンバー構成だったと思われるだけに、この2戦の結果だけでG1に通用するとは言い切れないと思う。今回は牡馬相手に好勝負してきた馬や、3歳世代のトップクラスが相手となるだけに、これまでのように簡単にはいかなはずである。ここ2戦は左回りだったので、右回りだと走りが鈍るかもしれないし、1800〜2000mで好走したことからすれば距離延長はマイナスかもしれない。牝馬なので長距離輸送がダメということも考えられる。
ヤマニンシュクル
(牝4・四位56)
買い H16秋華賞2着、H15阪神JF1着。 一昨年の2歳牝馬チャンピオンであることを忘れてはいけない。このときはスローの展開だったにもかかわらず直線で差し切るというかなり豪快な勝ち方だっただけに、まぐれで勝ったとはとても思えない。秋華賞でも後に宝塚記念を制したスイープトウショウと僅差の勝負をしており、改めてそのポテンシャルの高さを見せつけた。クイーンSで古馬相手に3着した実績も持っているし、中団くらいで競馬をする馬なのでどんな展開にも対応できるタイプでもある。決め手もしっかりしているし、力を出し切れる状態であれば、このレベルでも能力は通用するはずである。
消し 1番の不安はやはり1年以上の休養明けだろう。さすがにこれだけ長い期間休んでいたとなると、いきなり最高のパフォーマンスを見せるというのは厳しいだろう。今回のレースがG1ということを考えても、いきなり結果を出したらそれこそ怪物ということになる。それに、G1を勝っているといっても2歳時の話だし、3歳時は結局はG1を勝てなかったわけだから、G1を勝ちきるだけの実力がそもそもないという考え方もできる。オークスで5着に負けていることからすれば、距離は2000mまでという感じもするので、2200mはこの馬には長いかもしれない。
ライラプス
(牝3・松永54)
買い H17クイーンC1着、H17スイートピーS1着。 前走の秋華賞で5着に敗れたが、外枠発走で外をずっと回されたロスはけっこう大きかったはずである。それを考えれば5着でもそれなりに評価していいと思う。前々走のローズSでも3着はしているし安定して走れるようにはなってきている。母がフサイチエアデールという超良血馬でもあることからすれば、まだ本当の実力を見せていないという評価もできるわけだし、3歳という若さからも1戦ごとに大きく成長していることも考えられ、この大一番でそのポテンシャルを開花させるということもあるかもしれない。
消し 前走の秋華賞5着、前々走のローズS3着という結果からすれば、G1では底を見せてしまったと判断するのが一般的ではないか。ラインクラフトとエアメサイアには力の違いを見せつけられたという内容だっただけに、巻き返しはかなり厳しい感じがするし、まして今回は古馬も相手となるわけで、常識的に考えれば前走よりもハイレベルなレースになるのは間違いなく、そこでこれまでの最高実績を残すというのはさすがに考えづらい。鋭い決め手を持っているとか、逃げるというタイプでもないので展開による一発も考えづらい。
レクレドール
(牝4・蛯名56)
買い H17クイーンS1着、H16ローズS1着。 前々走でクイーンSを勝っている実績は大きい。このとき2着したのが天皇賞を制したヘヴンリーロマンスだから、この馬も同等の能力があると評価できる。前走の府中牝馬Sは7着に終わったが、超スローの瞬発力勝負がこの馬には向かなかったのだろうし、少し間隔が開いたことで馬の反応もいまいちだったようである。一叩きされた上積みは見込めるだろうし、全兄にステイゴールドがいるのだから距離延長もプラスと考えていいかもしれない。
消し 前走の府中牝馬Sで7着に負けたのもそうであるが、春以前もマーメイドS5着、愛知杯7着、中山牝馬S8着に終わっているように、どうも掲示板前後で終わっているケースが多く、もう一つ強さみたいなものが伝わってこない。クイーンSはたまたま流れが向いたというか、この馬にとって良い条件が重なっただけという感じがどうしてもしてしまう。今回はG1ということもあり、相手が一気に強くなっているだけに、この程度の実績だとちょっと実績不足という感じがしてしまう。瞬発力勝負は苦手としている感じがするし、京都コースもどうなのだろうか。

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