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G1フェブラリーSの反省

時間の都合上簡単にさせていただきます。
馬券
ボーラーとドンの一騎打ちという基本方針だっただけに、ドンが大きく出遅れた時点で私の馬券は終わってしまった。競馬には、今回のような出遅れや故障による競走中止や斜行による不利など、予期できないこととがあるわけだが、そういう可能性まで予想に盛り込むことはかなり難しいものである。こういうアクシデントで馬券に負けた場合は、素直に諦めるしかないと私は思っている。だから今回的中できなかったことに悔しさみたいなものはあまりない。ちなみに、あの出遅れから5着まで盛り返すのだからまともにスタートを切っていれば2着はあったと思うので、予想自体は間違っていなかったと思っている。
メイショウボーラー
ダートG1初挑戦でいきなり勝ちきったのだから強さは当然に認めないといけないだろう。何せ前半1000mが57秒台というとんでもないペースで逃げて、最後まで残るのだから半端でない強さである。少なくてもマイルまでの距離であれば無敵といえるのではないか。ただ、問題点というか気になる点もあった。まずは前半暴走してしまうくらいの激しい気性である。体調が良すぎて馬が走りたがってしまったようであるが、もっと堅実に勝つためには折り合える気性を身につけないといけないと思う。次に今回は道悪だったことがこの馬の味方をしたことである。前が止まらない馬場だったから逃げ切ることができたが、良馬場だったら逃げ切れたかどうか分からない。つまりは、道悪だったから前半暴走しても何とかなったが、良馬場だったら分からなかったということである。でもまあ、ポテンシャルが半端でことは明らかなので、気性の問題さえ克服できれば、かなりの大物になることは間違いないだろう。できれば2000mでも走れる気性の成長を期待したい。
シーキングザダイヤ
個人的にはこの馬の好走にかなり驚いている。大きなレースではパンチ力不足だと思っていたので、ダートでもG1だと掲示板が精一杯だと思っていた。2着に走ったのだから少なくてもダートの評価は改めないといけない。でもまあ、脚抜きの良い馬場になったのが良かっただけかもしれないので、もう少し様子をみた方がいいかもしれない。
ヒシアトラス
平安Sの勝ち方が強かったので、このメンバーでもそれなりにやるとは思っていたが、中央G1でこれだけ走れば上々の結果と言っていいだろう。この馬はダートだけで結果を出してきた馬なので、道悪よりもパワーのいる良馬場の方が良かったかもしれない。そういう意味では今後の地方交流を含めたG1戦線では、けっこう期待していいのではないか。
タイムパラドックス
さすがにジャパンCダートと川崎記念を制しているだけはある。馬券圏内には届かなかったが、スタミナタイプの馬だけに、道悪のマイル戦ということを考えれば善戦と評価していいと思う。今年もそれなりの活躍を期待していいだろう。
アドマイヤドン
あの出遅れは何だったのだろうか?今までも出は良い方ではなかったが、ここまでひどいのはなかったはずである。この大一番でこういうことが起きるのだから競馬とは本当に分からないものである。でもまあ、あの出遅れで5着までくるのだからやはりポテンシャルは高い。こうなると次の判断が難しくなる。
予想と見解 好材料と不安材料

参考
G1フェブラリーSの予想
結論

◎メイショウボーラー
 ○アドマイヤドン
  ▲ユートピア
  ×パーソナルラッシュ
   ☆ハードクリスタル
   △ストロングブラッド
   △ピットファイター
   △ヒシアトラス
   △タイムパラドックス
   △シーキングザダイヤ


買い目(3連複) 合計7,000円
  3-9-14(3,000円)
  3-5-14(1,000円)
  3-14固定--1,6,7,10,11,12(各500円)小計3,000円

にへいの見解
いろいろと多忙のため簡単にさせていただきます。
本命◎はメイショウボーラーである
根岸Sの内容が凄すぎる。ハナを切ってレースを進め、最後の直線ではさらに後続を7馬身引き離したのだから「強い」の一言である。これでダートは2戦2勝。芝でも皐月賞3着、NHKマイルC3着の実力を持っている馬だけに、ダートの王者になれるだけの資質は十分に持っていると考えられる。根岸Sが強かっただけに、マイルへの距離延長がどうかという不安があるが、皐月賞や弥生賞で2000mでも結果を出している馬だし、マイルでも強い競馬をしていた馬だから、私からすれば大きなマイナスにはならない、というか、かえってプラスかもしれないという気持ちも持っている。東京マイルはスタート地点が芝だというのもこの馬には大きいし、外枠をとったから他に行きたい馬がいれば行かせることもできる。とにかく、自分のペースで競馬ができる状況だと思われるだけに、この馬が力を出し切れずに終わるということは考えられないと思っている。不安なのは、根岸S組のレベルが低かっただけで、アドマイヤドンなどの他のG1実績馬に力負けする可能性が否定できないということであるが、でもまあ芝のG1で結果を出してきた馬だから堂々と世代交代を見せつけてくれると私は信じたい。
対抗○はアドマイヤドンである。
現時点においては間違いなくダートの王者という評価をして間違いない存在であり、昨年も海外と芝を除けばG1で連対を外さないという安定した成績を残している。南部杯とジャパンCダートで2着に負けているだけに、ややピークが過ぎたかな、という感じがしないでもないが、得意のマイル戦で、東京コースならメイショウボーラー以外に負けることはないだろう、というのが私の見解である。それに、脚抜きのいい馬場になったのも芝もこなせるこの馬には大きなプラスではないか。昨年同様に強い競馬を見せてくれると信じている。
上2頭は人気のうえでも抜けているだけに、馬券をどうするかでかなり悩んだ。ドンが王者を守るのか、ボーラーが世代交代を宣言するのか、そういう視点から立てば馬単1点勝負ということも考えたが、根性のない私にはなかなか単勝的馬券は恐くて選択できない。であれば、素直に馬連1点勝負ということになり、これが最も無難な判断ということになるが、これだともう一つ面白くないという感じがしたし、本当に上2頭は2着を外さないのか?と考えると、どうせなら3連複で勝負して、うまくいけばさらに高い配当が狙えるし、2強のうちの1頭が3着に負けても救われるという点で堅実と思ってしまった。そういうことで今回は3連複で勝負してみることにした。これで2強がワンツーを決めたのに、3着の馬をはずして回収0という展開が最も恐いが、まあそういうことを言っていたら、どんな馬券も買えなくなるし、その時は素直に諦めることにしたい。
単穴▲はユートピアである。
やはり南部杯でアドマイヤドンに勝っているという実績を高く評価した。この馬はマイルに強いだけに、2強を除けば最も強い存在だと私は思う。気性的にムラのあるところがかなり気になるが、気持ちよく走ることができれば、マイル戦なら強い競馬を見せてくれると思う。3着候補の1番手だという評価であるが、もしかしたら再びアドマイヤドンを食う可能性もあると思っている。
4番手×はパーソナルラッシュである。
ダービーグランプリ2着に9馬身差というのはなかなかできることではない。古馬混合のエルムSでも完勝しているし、かなりのポテンシャルを持っている馬だと私も思う。そういう意味では上3頭と好勝負をできるだけの可能性を十分に秘めていると言っていいと思う。でもまあ、しょせん可能性の話だし、東京大賞典で9着に負けていることからすると、あまり期待はしない方がいいかもしれない。
5番手☆はハードクリスタルである。
根岸Sで2着に頑張ったが、メイショウボーラーには決定的な差をつけられた。なので、メイショウボーラーに勝つのは難しいとはさすがに思う。でも、その他の相手であればまだ分からない。休み明けを一叩きされた上積みと距離延長を考えれば、再び2着3着しても不思議ないと私は思う。人気もあまりないようだし、けっこう面白い存在ではないか。
6番手△はストロングブラッドである。
前走の根岸Sで4着となかなかの競馬をした。メイショウボーラーには力の違いを見せつけられたが、この馬の末脚もなかなかだったと思う。これといった実績を持っていないだけに、力でねじ伏せるという競馬はさすがにできないとは思うが、1枠発走なのでインコースをうまく捌いてくれば、インからするすると伸びてくるということもあるのではないかと考えた。芝も走れる馬なので、脚抜きの良い馬場というのもこの馬の味方になると思う。
7番手△はピットファイターである。
まあ素直に武蔵野Sを勝っていることを評価した。今回と同じ道悪馬場での好走だっただけに、この条件なら巻き返しがあっても不思議ないと思ったわけであるが、やはり前走の平安Sで11着というのは負けすぎだろう。念のため押さえるというレベルである。
8番手△はヒシアトラスである。
前走の平安Sは強かった。直線だけであれだけ離すのだから完全本格化と言っていいと思う。ただ、マイルに距離が短縮されるのはどうだろうか。G1経験がないというのも気になったし、このオッズではさすがに魅力を感じることができなかった。なので押さえまでである。
9番手はタイムパラドックスである。
ジャパンCダートと川崎記念というG1を勝っているだけに、ここでも当然にチャンスは大きいと考えるべきだとは思う。でも個人的にはマイル戦はこの馬には距離が短いと思っている。どちらかというとスタミナタイプという感じがするので、脚抜きの良い馬場でのスピード勝負もどうかと思った。配当的にも魅力がないし、私は押さえまでの評価である。
10番手はシーキングザダイヤである。
芝でもダートでも中途半端な感じを受けて、どうもG1級の器を感じない。私はこのレースでもたぶん掲示板前後くらいで終わると思っているが、まあ冷静に考えると前走タイプパラドックスと僅差の勝負をしているのも事実だし、鞍上がペリエというのも気になるところである。念のため押さえるという判断を最終的にしてしまった。
G1だけに他にもなかなかのメンバーが揃っている。他の馬でも3着なら十分にチャンスはありそうなのだが、馬券的にはこれ以上は広げられない。他の馬が3着にきて大穴を開けたらそれはそれで仕方ないことである。
まあ、こんなところです。

G1フェブラリーS

アドマイヤドン
(牡6・安藤57)
買い H16H15ジャパンCダート2着、H15フェブラリーS1着、H16帝王賞1着、H16JBクラシック1着など。 これまでにダートのG1を6勝というとんでもない実績の持ち主であり、昨年もこのレースを始め帝王賞、JBクラシックをきっちりと勝ち、負けても2着は確保しており、その実力に衰えは見られない。ジャパンCダートは2年連続で2着に敗れていることを考えると、この馬に2100mは距離が長すぎると考えられ、昨年完勝という内容からもマイルが最も合っていると考えていいのではないか。昨年はジャパンCダートからの参戦で勝ちきっているので、間隔が少し開いたのもまったく気にすることはない。これといったマイナス点はないに等しいし、少なくても惨敗するということはないのではないか。
消し 昨年、南部杯とジャパンCダートで日本馬に負けているというのがかなり気になる。4歳秋以降は外国馬以外には負けたことがなかっただけに、ピークが過ぎて微妙に実力が落ちてきているのかなという感じがしないでもない。昨年の勝ち方が僅差が多かったということもそれを裏付けているような気もする。それと今回はメイショウボーラーの出現が大きなポイントとなる。かなり速さを持った先行馬だけに、王者であるこの馬としては早めに潰しにいかないといけないことになる。いつもより早い仕掛けとなったことで、逆に末脚が鈍り、後ろの馬に差されてしまうということもありそうで恐い。
メイショウボーラー
(牡4・福永57)
買い H17根岸S1着、H17ガーネットS1着、H16弥生賞2着、H15朝日杯FS2着など。 前走の根岸Sが圧巻だった。マイペースの逃げから最後は7馬身突き放すのだから強いの一言である。ラスト3FのタイムもメンバーNo1だから力の違いを見せつけたと評価していい。これだけの力の違いがあれば、あと1F距離が延びても体制が変わるとは思えない。実際に皐月賞3着、NHKマイルC3着という実績からもマイルで距離が長いということはない。ガーネットSでは2番手からの競馬だったからハナに立たないとダメというタイプでもないので、他に行きたい馬がいても関係ないだろう。明け4歳という若さも魅力だし、ダートの新王者誕生は時間の問題だと思われる。
消し 今回の不安はやはり距離だろう。芝でもそうだが、1400mとマイルは近いようで、必要となるスタミナがまったく違うだけに、1400mで強い馬がマイルで惨敗するというケースはけっこう多い。しかもこの馬は先行タイプだけに、明らかにスピードが勝っているタイプといえ、流れが厳しくなるダートのマイル戦を乗り切れるだけのスタミナを持っているかどうかという不安は拭いきれない。前半競りかけてくる馬がいれば前半でスタミナを消耗してしまい、直線では余力が残っていないということも十分に考えられるだけに、展開に左右されそうというのも気になるところである。とにかくダートのG1初挑戦だから、G1で通用する器かどうかは今回のレースが終わらないとはっきりしないということである。
タイムパラドックス
(牡7・武豊57)
買い H16ジャパンCダート1着、H17川崎記念1着など。 ここ3戦でG1を2勝しているという実績は当然に高い評価が必要である。特にジャパンCダートでアドマイヤドンを相手に2馬身以上離したというのはかなり凄いことである。東京コースで強い勝ち方をしているというのも大きく、東京コースが合っているという印象が強い。差し馬なので流れが速くなるのも歓迎の口で、厳しいレースになればなるほど強さを発揮するタイプにも感じる。鞍上が武豊というのも大きく、この馬の良さを十分に引き出してくれるはずである。
消し この馬の最大の不安は距離である。最近の4勝はすべで2100m以上のレースであり、逆に2000m以下のレースだと3着3着4着と2着にも届いていない。今回はその時よりもさらに短いマイル戦ということを考えると、他馬にスピードの違いを見せつけられるということになりそうである。前走の川崎記念もシーキングザダイヤを相手に僅差という勝負だったし、前々走の東京大賞典も完敗という内容だった。JCダートがたまたまはまっただけという考え方も十分にできるだけに、そもそも中央のG1を連勝できるほどの器ではないのかもしれない。
ヒシアトラス
(牡5・蛯名57)
買い H17平安S1着、H16師走S1着。 前走の平安Sは圧巻だった。中団からの競馬で直線で一気に脚を伸ばして2着に3馬身以上離したのだから強いの一言である。前々走の師走SもG1を勝っているカフェオリンポスを相手に完勝しているのだから完全本格化と言っていいかもしれない。前走の鋭い末脚を考えれば、直線の長い東京コースは合っていると思うし、なんといっても勢いを非常に感じる。3連勝でG1制覇ということも十分にあり得る。
消し 前走の勝ち方は強かったが、相手が弱かったという考え方もできなくはない。実際、平安Sで掲示板に載った馬たちは今回出走すらしていないのだから、この馬が今回も通用するという裏付けにはならないことになる。G1出走経験すらないのも気になるところだし、G1の壁に跳ね返されるということも十分に考えられる。それに安定度の高いこの馬が昨年の根岸Sでは9着に敗れていることと、好走しているのが1700m以上ということを考えると、マイルはこの馬には少し短いかもしれない。
シーキングザダイヤ
(牡4・ペリエ57)
買い H17川崎記念2着、H16兵庫ゴールドT1着など。 前走の川崎記念でジャパンCダートを制したタイムパラドックスと僅差の勝負をしたのだから、この馬もG1級の能力があると思っていいのではないか。ダートはまだ3戦だけであるが、3着は外さない走りをしているので、芝よりも適性が高いと考えていいだろうし、芝でも重賞2勝の実績を持っているから、スタート地点が芝というのもこの馬には好都合といえる。4歳という若さも魅力であり、まだまだ底を見せたとは言えない。鞍上がG1にやたら強いペリエというのも心強い。
消し ダートはまだ3戦なので何とも言えない部分が多いが、前走で2着に負けているだけに、だいたい底をみせてしまったという感じはする。前々走の重賞勝ちもレベル的にそれほど高くはなかったと思うし、G1を勝ちきれそうな強さみたいなものは伝わってこなかった。芝でもそういう競馬が多かったが、ダートでも同じという感じである。さすがに中央G1では掲示板に載るのが精一杯というところではないか。
ユートピア
(牡5・横山典57)
買い H16南部杯1着、H16東京大賞典2着など。 昨年の南部杯でアドマイヤドンに先着しているというのは大きな実績である。ダートでは無敵と言われていたドンに勝ったことで、この馬のポテンシャルの高さを証明したといえる。しかもこの馬はマイルで3勝とマイルを得意としている。前走の東京大賞典2着も距離が長かったと考えれば、2着でも高い評価ができることになる。ここにきて安定してきているので気性的な成長も窺える。2強ムードが強くなっているが、この馬も実績的には負けてはいない。
消し 南部杯でドンに勝っているだけに弱いともいいづらいが、中央のG1ではなかなか見せ場を作れないだけに、どうしてももうワンパンチ足りないというか、つまりはG1の器を感じることができない。先行して押し切るタイプなので、レベルの高いレースだと決め手の差で負けてしまうということなのかもしれない。それに、この馬は揉まれ弱いところがあり、厳しいレースになるとレースに集中できなくなるというか、力を出し切れない時がある。G1ではもう一つ信用しづらい大きな理由である。
カフェオリンポス
(牡4・柴田善57)
買い H16ジャパンダートダービー1着、H16ヒヤシンスS1着。 地方交流とはいえG1を勝っている実績は高く評価しないといけない。4歳世代ではトップクラスの評価をしていいことになる。東京マイルのヒヤシンスSを勝っているので、距離コースも問題にならない。前走の根岸Sは5着だったが、4歳馬が斤量58kgを背負っていたことからすれば、まあまあの結果ともいえる。距離延長はプラスだろうし、斤量が1kg減というのも大きい。4歳という若さから底を見せたとも言えないし、成長力も期待できる。
消し 前走の根岸Sで5着に負けているのは痛い。斤量が重かったとか距離が短かったとか敗因はあるだろうが、勝馬に1.3秒差というのはさすがに離されすぎである。これを巻き返すのはかなり厳しいと考えた方がいいのではないか。それに、東京大賞典では12着に敗れているように、古馬混合のG1では力の違いを見せつけられている。ユニコーンSでも4着に負けている馬だし、中央のG1で勝ち負けできるレベルの馬ではないのではないだろうか。
サイレンスボーイ
(牡6・田中勝57)
買い H16武蔵野S2着、H16アンタレスS2着など。 今回と同じ条件の武蔵野Sで2着にきている実績は高く評価する必要がある。東京マイルは得意条件と思っていいだろう。前走の根岸Sは8着に敗れたが、休み明けで武蔵野Sの時よりも10kg重い馬体だったことを考えれば、やむ得ないという考え方もできる。距離延長と一叩きの上積みで今回は走りが一変するということも十分に考えられる。
消し 前走の根岸S8着をどう考えるかであるが、休み明けだったとはいえさすがに負けすぎという感じが強い。特に勝馬からは1.6秒差だからこの差を逆転するのはかなり厳しいものだろう。メイショウボーラーという強力な先行馬がいるだけに、同じような脚質のこの馬には展開による一発も期待しづらい。武蔵野Sも結局は2着に負けているわけだし、未だに重賞勝ちもない実績からすれば、G1で通用する器とも思えない。
ストロングブラッド
(牡6・北村宏57)
買い H15カブトヤマ記念1着、H15さくらんぼS1着、H16さきたま杯2着など。 前走の根岸Sでは4着に負けたものの、上がり36.3というのはメイショウボーラーの次に速いものだった。2000mの重賞でも連対しているくらいだから1400mは明らかにこの馬には短かったはずで、距離延長は大きなプラスということになる。勢いもそれなりに感じるし、芝でも活躍できる馬だから脚抜きのいい馬場になるとさらにチャンスが広がりそうだ。ダートだと掲示板は外さない堅実な走りをしているし、勝てないまでも馬券圏内ならありそうだ。
消し G1出走は昨年のこのレースだけなので何とも言えないが、G2G3でも勝ちきれないことからすると、G1級の器ではないと判断した方がいいのではないか。堅実なイメージは確かにあるのだが、強さというかポテンシャルの高さみたいなものが伝わってこないだけに、昨年同様に今年も惨敗に終わりそうな感じがしてしまう。前走も結局は4着に負けているわけで、馬券圏内にも入れなかったわけだし、さらに強いメンバーを相手に着順を上げるというのは難しいのではないか。
ヘヴンリーロマンス
(牝5・松永55)
買い H16阪神牝馬S1着。 芝とはいえ別定G2を勝っている実績を持っているのだからそれなりに強い馬であることは確かだろう。問題はダート適性ということになるが、2戦1勝2着1回だからダメということはないし、かえって芝よりも適性が高く、今回とんでもない走りを見せるという可能性だって否定はできない。阪神牝馬Sの実績からもマイルはベストの距離だろうし、芝では上がり34秒台は当たり前の末脚を持っているだけに、前崩れの展開ならば一発あるかもしれない。
消し ダートを勝っているといっても未勝利戦では話にならない。芝で実績を上げてきたのだから基本的には芝でこその馬と考えるべきだろう。それに別定G2を勝っているといっても牝馬限定での話である。続く京都牝馬Sでは6着に負けているわけだし、牝馬でもまだまだ絶対的というレベルではないだけに、牡馬混合のG1で通用するレベルとは思えない。後ろから差してくる馬だけに追い込みがききづらいダート戦は展開的にも苦しいと思う。
ピットファイター
(牡6・バルジュ57)
買い H16武蔵野S1着、H15師走S1着。 昨年の武蔵野Sを勝っているというのは大きな実績である。今回と同じ東京マイルを勝っているのだから条件はベストといっていいだろう。このときのタイムが35秒4というかなり速いものだったし、約10ヶ月ぶりのレースでこの強さは力が違ったと評価していいのではないか。前走の平安Sで惨敗するまでは8戦連続で連対を外さないという安定感のある走りを見せていただけに、前走11着が実力とは考えづらい。もともと今回のレースが目標だっただろうし、得意のコースで一変するということも十分に考えられる。
消し 前走の平安Sで11着というのはさすがに負けすぎという感じがする。武蔵野Sのメンバーに比べるとけっこう強くなっている感じもあっただけに、底を見せてしまったという感じがしないでもない。叩かれた上積みはあるだろうが、それでも11着からの巻き返しというのは厳しいと考えたくなる。重賞も2走しかしていないし、G1の経験がないということからも、G1レベルの馬ではない可能性も十分ということになるし、このメンバー相手では苦戦を強いられるのではないか。
パーソナルラッシュ
(牡4・藤田57)
買い H16ダービーGP1着、H16エルムS1着。 まずはダービーGPで2着に9馬身差というとんでもない強い勝ち方をしていることを評価したい。4歳馬では間違いなくトップクラスの実力を持っていると考えていいだろう。また、古馬混合のエルムSでも完勝という内容で、このときの3着にタイムパラドックスがいたのだから古馬が相手でもトップクラスの実力を持っていると考えられる。前走の東京大賞典は惨敗に終わったが、アメリカから帰ってきたばかりだったし、出遅れたのも痛かった。一叩きされた上積みはあるだろうし、今回は実力を出し切ってくれるだろう。
消し 古馬混合のG1出走が前走の東京大賞典だけであり、そこで9着に負けているだけに、判断が難しい。これが実力なのか、力を出し切れなかったにしても負けすぎと考えるか、まったく力を出していないのか、現時点では私には何とも言えないが、少なくても古馬G1では力不足という可能性は否定できないことになる。ゲートがいまいちのようなので、スタートに失敗すればマイル戦だけに、それで終わりということになるし、走らせてみないと分からないことが多すぎる。
ノボトゥルー
(牡9・内田博57)
買い H13フェブラリーS1着、H17とちぎマロニエC1着、H15さきたま杯1着など。 何と言っても4年前のこのレースを勝っているというのは大きな実績である。東京マイルが問題になるわけがないというより、東京コースを大得意としている馬である。明けて9歳となったが、12月に地方交流重賞を勝つなどまだまだ力は衰えていない。最も得意としているコースで一発かますということも十分に考えられる。
消し この馬がG1を勝ったのは4年前の話である。当時は連勝中と勢いがあったし年齢も若かった。その後は3着、6着、9着と徐々に順位を落としていることも考えると、年々衰えてきていることを顕著に物語っている。その後も地方交流重賞ではそこそこの活躍をしているものの、中央重賞での実績はほとんどなく、ここで巻き返すのはかなり厳しいと思われる。距離も1400mでの実績が圧倒的に多く、マイルはこの馬には微妙に長いと思われる。
トップオブワールド
(牡4・四位57)
買い H16ユニコーンS1着。 今回と同じ条件の東京マイルの重賞を勝っているというのは大きな実績である。唯一の重賞勝ちであるから条件はベストと考えていいだろう。ジャパンCダートも5着に頑張っていたし、東京コースと相性が良いということだと思う。前走の根岸S7着も2着には0.4秒差だから内容としては悪くはない。距離延長は確実にプラスであるし、一叩きされた上積みも見込めるだけに、前走以上の走りは当然に期待していい。4歳という若さというか成長力も魅力の一つである。
消し ダービーGPで9馬身差の2着、南部杯4着、武蔵野S8着、ジャパンCダート5着、根岸S7着といつも悪いというほどの着順ではないが、かといって強いと言える着順でもない。だいたい底を見せてしまったかなあ、という印象が強く、G1級という器の大きさはあまり感じられない。武蔵野Sで8着に負けていることからすれば、距離は2000mくらいあった方が良いような感じもするので、マイルでも少し短いかもしれない。
ハードクリスタル
(牡5・岡部57)
買い H17根岸S2着。 前走の根岸Sで2着しているという実績は大きい。2ヶ月の休み明けでの結果だけに、一叩きされた上積みを考えれば今回はさらに期待できることになる。しかも2000m前後で結果を出してきた馬だけに距離延長も大きなプラスということになる。昨秋にオープン入りしたばかりなので、勢いというか急成長してきていることも感じるし、ここで大きな仕事をやってしまいそうな感じはする。重賞実績に乏しいだけに何とも言えない部分も多いが、けっこう面白い存在ではないか。
消し 前走の根岸Sで2着しているが、勝ったメイショウボーラーには1秒以上離されているだけに、さすがに離されすぎといえこれを巻き返すのはかなり厳しいと思われる。ジャパンCダートでは8着に負けていることからすれば、G1級の器の馬ではないということかもしれないし、重賞好走が前走だけというのは、さすがに実績としては頼りないと言わざる得ない。上がり馬だけに未知数が多いのも確かではあるが、いきなりG1で好走できるレベルではないような気もする。

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