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G1-秋華賞の反省

時間の都合上簡単にさせていただきます。
馬券
ローズSの再現をみるようだった。やはり2強は強かったということだと思う。私もこの2頭は抜けていると素直に思ったので、ここまでは良かった。しかし、3着馬をはずしたことは私にとってはあまりにも大きな敗北である。人気になっていたところでは唯一消したニシノにやられたのだから言い訳の言葉も見つからない。データで買ったのは悪いとは思っていないが、データをクリアしてなかったエイシンテンダーとデアリングハートを買っていたことを考えれば、ニシノを押さえるという判断もできたはずである。なぜそういう判断ができなかったという悔いが残った。もう少し慎重に馬券作戦を考えるべきだったかもしれない。
エアメサイア
結局はこの馬が2000mでは最も強かったということだと思う。武豊の手綱さばきも凄かったと思うが、ラインクラフトとは違って掛かることもなかったし、私は気性面を含めた実力がこの馬が一番上だったと理解している。でも、微妙に折り合いを欠いたラインクラフトと僅差の勝負だったことからすれば、ポテンシャルという点ではやや劣ると言わざる得ないかもしれないので、これから古馬と戦っていくうえでは地力強化は必要になってくると思う。でもまあ、2000m以上の距離であれば今後も大きな活躍を期待していいだろう。
ラインクラフト
2戦連続で敗れたのだから素直に負けを認めるしかないだろう。ローズS同様に少し行きたがったことで、最後まで粘りきれなかったということだと思う。そういう意味ではポテンシャルはこちらが上だったという考え方もできる。でも、気性も含めてその馬の実力ということになるのだから2000mはこの馬には少し長いと考えていいのではないか。次はマイルCSに挑戦してもらいたいと思う。
オリエントチャーム
正直どういう馬だったかよく思い出せない。そのくらい私の中では印象の薄い馬である。でも4着にきたのだから実力はそれなりにあるということは認めないといけない。ただ、上位2頭には大きく離されているので、すぐに重賞で通用するかどうかは分からない。
ライラプス
ローズSで完敗していたので巻き返しは難しいとは思っていたが、今回も上2頭には力の違いを見せつけられての5着だからここらへんがこの馬の能力の限界かもしれない。もっと大きな成長がないと今後は重賞戦線では厳しいかもしれない。
予想と見解 好材料と不安材料

参考
G1-秋華賞の予想
結論

◎ラインクラフト
○エアメサイア
 ▲コスモマーベラス
  △ライラプス
  △ショウナンパントル
  △デアリングハート
  △エイシンテンダー

買い目(3連複) 合計6,000円
  5-10-14(2,000円)
  5-10固定--1,8,12,18(各1,000円)小計4,000円
にへいの見解
いろいろと多忙のため簡単にさせていただきます。
本命◎はラインクラフトである
桜花賞とNHKマイルCを勝っており、他馬との実績の差は明らかである。課題と思われた2000mという距離についても前走のローズSでエアメサイアには敗れたものの、3着は大きく引き離しており、そのポテンシャルの違いを見せつけた。今回は2000mは2度目となるし、休み明けを一叩きされた上積みも見込める。ペースに合わせて位置取りを決められる自在性もあるし、京都の内回りコースなら早めに抜け出しても何とかなると思われる。3歳牝馬だから何があるか分からないのも確かではあるが、まあ前走で負けたエアメサイアだけが相手だと考えていいだろう。
対抗○はエアメサイアである。
桜花賞4着、オークス2着とG1で惜しいレースが続いただけに、今回はなんとしてでも勝ちたいところだろう。前走のローズSではラインクラフトを差し切り、良いスタートを切っており、念願のG1制覇にかなり近づいた。今回はラインクラフトも替わってくるだろうから前走ほどうまくはいかないだろうが、それでも2000mなら力差はそれほどないと思っていいだろう。とりあえずG1を勝っていないことで、こちらの評価を下にはしたが、2頭がワンツーを決めることになるとは思っている。
本当は上2頭の馬連1点勝負を考えていたが、あまりに低いオッズで買う気がなくなってしまった。この状況では3連単か3連複でしか勝負できない。3連単はあまり買ったことがないし、いろいろとリスクが大きくなる。今回は無難に3連複で勝負することにした。そこで3着馬探しを始めたわけであるが、過去の傾向を調べてみると、3つの条件が浮かび上がってくる。1つは1800m以上の距離での連対実績、2つめは前走3着以内、3つめは休み明けでないこと、である。もちろん例外はあるが、例外となっているのは明らかにG1級の能力を持っているという場合である。そう考えると今回3着馬を探すにあたってはこの条件を満たす馬から選択するのが最も合理的だと考えた。この条件を満たすのは、ライラプス、ショウナンパントル、コスモマーベラスの3頭だけである。
単穴▲はコスモマーベラスである。
この馬を選択した最大の理由は、最もオッズが高かったからである。でも、前走の紫苑Sではスローの展開をしっかりと折り合い、直線では楽に抜け出してきており、私には着差以上の強さを感じた。これだけの競馬をした馬が今回あまり人気になっていないというのは私にはかなり不可解である。ここはこの馬が3着、もしくは上2頭を食うこともあると考えて、この馬から勝負することにした。
4番手△はライラプスである。
ラインクラフトとエアメサイアの人気が抜けていることからも分かるとおり、ローズS組以外からもこれといった魅力的な馬がいない状況である。となれば、ローズSで3着だったこの馬がそのまま今回も3着ということは十分に考えられる。
5番手△はショウナンパントルである。
紫苑Sで2着に敗れたものの、阪神JFを勝っているというG1実績を考えれば、巻き返してきても不思議ないといえる。こういう大舞台で強いのがG1馬というものであり、人気2頭を食う可能性もありそうだ。
6番手△はデアリングハートである。
前走のクイーンS4着は内容としては悪くなかったと思う。前走3着以内ではないが、昨年のウイングレットはクイーンSで8着に負けていただけに、古馬混合のクイーンSであれば4着でも高い評価が必要だ。ただ、1800m以上の距離の連対経験がないというのはさすがの私も気になった。まあ、常識的に考えて1800mの500万勝ちとクイーンS4着では、クイーンS4着の方が価値が高いから距離も問題ないと考えるべきなので、いちおう押さえることにした。
7番手△はエイシンテンダーである。
チューリップ賞でマイペースの逃げで強い競馬をした馬だけに、マイペースの逃げができれば3着に残る可能性はけっこうありそうだと主観的に思った。データ的には消して構わないという馬ではあるが、展開の利というのはデータを覆すことがあるので、念のためここまで押さえた。
8番手はニシノナースコールである。
1000万特別を勝っているのでここで通用しても不思議ないとは思っているが、1800m以上での実績がないので私は軽視した。
9番手はジェダイドである。
先行してしぶといタイプなので京都2000mはこの馬に合っていると思ったが、やはりオークス以来という休み明けというのは大きなマイナスだと判断した。
10番手はレースパイロットである。
オークスで9着に負けた馬だし、オークス以来の休み明けではかなり厳しいと私は思う。
11番手はエリモファイナルである。
京都コースで2勝しているのが少し気になった。このコースで化けるかもしれないと思ったが、実績的にはかなり厳しいと考えるのが自然だろう。
まあ、こんなところです。

G1-秋華賞

エアメサイア
(牝3・武豊55)
買い H17ローズS1着、H17オークス2着など。 前走のローズSでラインクラフトに勝ったのは大きい。同じ休み明けだったわけで条件は五分だったのだから実力が上だったという評価もできるはずである。オークスで2着しており、オークスを勝ったシーザリオが出走してこない以上は、2000m以上のレースであればこの馬の方が強いという考え方もできる。桜花賞でも4着しているという安定した走りが魅力であり、マイナス的な材料がほとんどないというのがこの馬の最大の売りである。鞍上が武豊というのも大きな魅力であり、勝てないにしてもこのメンバー構成で馬券圏内を外すことはほとんど考えられない。
消し 桜花賞4着、オークス2着と大きくは崩れないが勝ちきれないのがこの馬の問題といえる。前走のローズSは勝ちきったが、ラインクラフトは掛かって早めに仕掛けるという苦しい内容だったのに対し、この馬は1000%の力を出し切ったという感じだっただけに、ポテンシャルとしてはラインクラフトの方が上という評価になってしまう。武豊が2着狙いなんて競馬をするとは思えないし、一か八かの奇襲作戦をとるようだとまさかの惨敗ということもあるかもしれない。マイナス的な要素は見あたらないのは確かであるが、それでG1を勝っていないというのは底を見せているということだし、3歳牝馬なのでこの大一番で何か弱点をさらけ出してしまうということもあるかもしれない。
ラインクラフト
(牝3・福永55)
買い H17NHKマイルC1着、H17桜花賞1着など。 桜花賞を勝っている実績はもちろんであるが、牡馬が相手となったNHKマイルCを勝ったのが最も凄い。牡馬相手に強い競馬をしたのだから牝馬では力が抜けていると考えていい。前走のローズSは2着に敗れたが、休み明けで初めての2000mということを考えれば内容としては悪くはなかった。2000mが問題ないことは証明したし、一叩きされたことで気性も落ち着くだろう。先行できる脚質なので内回りの京都2000mも有利である。変則3冠の可能性はかなり高いと言えそうだ。
消し 前走のローズSで掛かり気味に先行し、結局は最後の最後でエアメサイアに差された。気性的に2000mは少し長いという感じもしただけに、この条件であれば絶対的というほどの存在とは言えないのではないか。特にハイペースになった時に先行集団についていってしまうと、直線で失速するということも十分に考えられると思う。もちろんスローペースに掛かってしまい、直線で意外に伸びないということも考えられる。とにかく、2000m以上の距離でまだ勝っていないというのも事実であり、圧倒的な人気を背負うことが予想されることも考えると、馬券的にはけっこうリスクが大きいかもしれない。
ライラプス
(牝3・松永55)
買い H17クイーンC1着、H17スイートピーS1着。 前走のローズSで3着に負けたが、3着であれば巻き返せる守備範囲という考え方は十分にできる。休み明けを一叩きされたことで大きく変わってくる可能性も十分だし、クイーンC1着、スイートピーS1着という実績からも能力が高いことは明らかなだけに、巻き返しがあっても不思議はないはずだ。母がフサイチエアデールという超良血馬でもあることからすれば、まだ本当の実力を見せていないという評価もできるわけで、この大一番でそのポテンシャルを開花させるということもあるかもしれない。
消し 前走の3着も上位2頭とは決定的といえる着差をつけられただけに、勝負付けは終わったという考え方は十分にできる。桜花賞もオークスも結果を出せなかったことからすればG1の器ではないということかもしれないし、春の実績と秋初戦の内容の流れからいっても、ここで一変するということは考えづらい。鋭い決め手を持っているというタイプでもないし、まして逃げるタイプでもない。展開による一発というのも期待しづらいと思う。
コスモマーベラス
(牝3・柴田善55)
買い H17紫苑S1着。 前走のTRできっちりと勝って権利をしっかりと確保した。スローの展開を好位で折り合い直線でもしっかりと伸びており完勝に近い内容だったといえる。スイートピーSでも2着した実績を持っているし、距離適性はかなり高そうである。前走の内容からも折り合いには心配がなくなったようだし、上がり33秒台だから瞬発力もでてきた。夏を越しての成長を感じるだけに、G1でもかなりやれるのではないか。
消し 前走勝っているのはもちろん良いことであるが、オークスや桜花賞で上位にきていた馬がいないメンバー構成だっただけに、レベル的にはそれほど高くなかったように感じる。今回は当然にオークスと桜花賞の上位陣が相手となるだけに、前走のようにうまくいくかどうか分からない。春のなかなか勝ちきれなかった戦績も考えると、さすがにG1では器が足りないような気がしてしまう。
ショウナンパントル
(牝3・吉田豊55)
買い H17紫苑S2着、H16阪神JF1着、H16新潟2歳S2着。 昨年の2歳牝馬チャンピオンであることを忘れてはいけない。そこでラインクラフトに勝っている実績も持っているのだからポテンシャルはかなりのもののはずである。3歳春はスランプのまま終わってしまったが、秋初戦はTR2着とまずまずの滑り出しである。内容もスローの展開で詰め切れなかったというもので力差で負けたという感じではなかった。一叩きされた上積みは大きいだろうし、決め手もしっかりしているタイプである。G1の厳しい流れであればラストの直線でしぶとく伸びてくることも十分に考えられる。
消し G1を勝っているといっても2歳時の話なので、3歳秋の裏付けには厳しいものがある。桜花賞、オークスとも惨敗に終わっていることを考えれば、もうG1級の力はないといえるし、前走も結局は2着に敗れており夏を越しての成長も特には感じられなかった。今回は当然にメンバーが一気に強化されるわけだし、前走以上に厳しい競馬になることは間違いない。桜花賞とオークスの着順からも安定度もあまり期待できないといえ、G1で再び惨敗に終わるということも十分に考えられる。
エイシンテンダー
(牝3・武幸55)
買い H17チューリップ賞1着。 チューリップ賞では2着に2馬身以上離すという強い勝ち方をした馬である。平均ペースを自ら作って、最後もばてることなく後続を寄せ付けなかったのだからかなりの強さだったといえる。桜花賞では後方からの競馬というこの馬らしくない競馬で6着、オークスは逃げたもののスローとなったために瞬発力勝負で4着に敗れた。やはりこの馬はチューリップ賞のように平均ペースで逃げるのが合っているのだと思う。2000mなら極端にペースを落とす必要もないし、ペース配分を間違わなければうまく逃げ切れるかもしれない。前走は惨敗に終わっているが、休み明けだから度外視でいい。牝馬は一叩きされると一変するタイプも多いし、自分で競馬を作れるアドバンテージを考えれば、巻き返しのチャンスは十分といえる。
消し 前走のローズSで7着に負けたのは痛い。いくら休み明けだったとはいえ前哨戦で大きく負けた馬が巻き返したという例はほとんどないだけに、7着からの巻き返しはかなり厳しいといえる。そもそも桜花賞6着、オークス4着と大きくは負けていないものの、馬券圏内には届かなかった馬である。G1の器ではないという考え方も十分にできる。逃げる展開もラインクラフトはどちらかというと先行タイプなので、展開としては厳しくなる可能性が高いと思う。決め手が鋭いというタイプでもないし、好走しても4着5着で終わるという感じもする。チューリップ賞の感じからするとマイルの方が合っているような気もする。
エリモファイナル
(牝3・四位55)
買い H17紅梅S1着。 紅梅Sでデアリングハートに勝っているわけだから能力はそれなりに高いと思っていいと思う。上がり34秒台をコンスタントに出せる安定した決め手はなかなかのものだし、先行陣が崩れる展開なら台頭してきても不思議はない。前走のローズSでは惨敗に終わっているが、休み明けだったこととこの馬にしては位置取りが前すぎた感じもする。一叩きされた上積みは当然に見込めるし、今回はいつもの後方からの競馬に徹すれば一発かますということも十分に考えられる。京都コースで2勝していることにも注意した方がいい。
消し 前走のローズSで11着というのはさすがに負けすぎだと思われる。オークスも14着に負けているし、G1では通用しない器ということかもしれない。決め手がそれなりといっても重賞で差し切ったという実績はないし、G1を勝ちきれるほどの決め手ではないと思われる。オークスとローズSで惨敗したということは、2000m以上の距離は合っていないということも考えられる。馬の能力としてはそれなりという印象は受けるのだが、かといってG1で一発というタイプではなく、頑張っても掲示板前後で終わるという感じがしてしまう。
ジェダイド
(牝3・池添55)
買い H17忘れな草賞1着。 2000mの忘れな草賞を勝っているのは大きな実績といえる。オークスも6着とそこそこ頑張っていたし、この馬にとっては直線だけの瞬発力勝負になってしまったのがつらかった。そういう意味ではそれなりに速く流れる2000mの方がこの馬はレースがしやすいのではないか。スタミナはありそうなので上がりがそこそこかかる展開なら強さを発揮しそうだ。大きく崩れない安定度も魅力であり、勝ちきれないまでも馬券圏内なら何とか粘りきるのではないかという考え方もできる。秋初戦となるので夏を越しての成長が半端でなく、春とは別馬のような強さを見せるかもしれないという期待もできなくはない。
消し まずはオークス6着をどう考えるかであるが、スローの展開を先行して6着というのはやはり結果としては物足りないと言わざる得ない。オープン特別の忘れな草賞は勝っているものの、重賞では結果を出していないことからも重賞級の力はないと考えていいのではないか。決め手に欠けるところがあり、頑張ってはいるもののどうしても好走で終わってしまうというのもG1では魅力がなくなる。まして、今回はオークス以来の休み明けであり、実績のない馬がぶっつけで好走するケースはほとんどないだけに、基本的には大きなマイナスと考えるべきだろう。
シールビーバック
(牝3・松岡55)
買い H17関東オークス2着。 地方交流のダート戦とはいえ重賞で連対したという実績はそれなりに評価しないといけない。距離が2100mだったことからしてもスタミナはかなりあると考えられ、距離は合っていると思う。先行して粘るタイプのようなので、前残りの展開なら何とかなるかもしれない。夏を越して大きく成長しているということもあるかもしれない。
消し 前走重賞で2着といってもダート戦では今回の参考にはなり得ない。2勝どちらもダート戦だったし、フローラSでは9着に負けていることからしても、ダート適性の方が高いと考えるべきである。休み明けというのも一般的には割引と考えるべきだし、前走も勝馬から2馬身以上離されており、ダートでも抜けて強いという印象はなく、G1級の器は感じられない。
スルーレート
(牝3・渡辺55)
買い H17フラワーC2着。 1800mの重賞で連対した実績を持っているのだから距離適性はかなり高いと思っていいだろう。スタミナはありそうなので2000mにさらに距離が延びるのもプラスだろうし、フラワーCでは逃げて2着だからハナを奪うことができれば、意外に粘りきるということも十分に考えられる。半年以上の休み明けであるが、その間の成長が大きいということも考えられ、春とは違う走りを見せるということもあるかもしれない。
消し フラワーCで2着という実績は悪いということはないが、シーザリオには2馬身以上離されたし、他のメンバーのレベルはけっこう低かったと思う。スローで逃げていたことを考えれば、シーザリオとの2馬身差はかなり大きなものだし、2着も展開に恵まれたものという評価もできる。今回はハナを奪うのは難しいと思うし、それより何より3月以来の出走という長期休養明けというのも大きなマイナスと考えるべきである。特別な実績のない馬がG1でいきなり好走するということは一般的には考えづらい。
デアリングハート
(牝3・後藤55)
買い H17NHKマイルC2着など。 なんといっても牡馬が相手となったNHKマイルCで連対を果たしたというのは大きな実績である。ラインクラフトに敗れているとはいえ、牡馬には勝っているのだからこの馬のポテンシャルもかなり高いと判断していい。先行して押し切るレースを得意としているので、京都の内回りコースというのはこの馬には合っていると思うし、クイーンSからのローテーションもゆったりとしていて好感が持てる。そのクイーンSでは4着に終わっているが、休み明けで古馬と初対戦だったことを考えれば上々の結果ともいえる。一叩きされた上積みは大きいし、3歳牝馬限定戦ならさらに上をめざせるはずである。
消し 気性的に先行してしまうところがあり、2000m戦で折り合えるかどうかという不安は小さくはない。マイル戦でも行きたがるのだから2000mのペースではさらに行きたがるかもしれないし、結局はマイルまでの馬と考える方が妥当ではないか。前走のクイーンSも先行していて、最後は上位3頭にはけっこう離された。距離が延びてさらに上を目指すというのはけっこう厳しいのではないか。桜花賞とNHKマイルCでラインクラフトに力の違いを見せつけられているので逆転は難しいと思われるし、もともとG1以外でも勝ち切れていないことからすれば、レース成績は安定していないといえ、今回が好走の番だとは限らない。
ニシノナースコール
(牝3・横山典55)
買い 前走牡馬混合の古馬1000万を勝っているというのは大きな実績である。今までも1000万勝ちからこのレースで好走した例はけっこうあるので、3歳限定のG1なら通用しても不思議ないと言える。この馬の持ち味は切れ味鋭い末脚であり、前走はなんと上がり32.9で差し切っている。大きなレースでは決め手があるというのは大きな武器になるものだし、先行馬が総崩れの展開ならチャンスはさらに広がる。2000mは初めてとなるが、後方から競馬をする馬なのでかえって距離は長い方が持ち味を生かせるかもしれない。
消し まずは重賞未経験というのが不安となる。1000万を勝っているとはいえ、それだけでは重賞でも好走できるという裏付けには厳しいという考え方もできるわけだし、さすがにG1となると力の違いを見せつけられるということになるかもしれない。また、距離実績がマイルまでしかないというのもけっこう痛い。これまでも好走しているのは1800m以上で結果を出している馬ばかりなので、初めての2000m戦で結果を出すというのはけっこう厳しいのではないのか。追い込み脚質なので展開に左右されるということもあるし、京都の内回りコースは追い込み馬にはけっこうきついものである。
フェリシア
(牝3・藤岡55)
買い H16フェアリーS1着、H17ファルコンS2着。 重賞で1勝2着1回という実績を持っているのだから、実績的にはここで好走しても不思議ないといえる。重賞好走はいずれも1200mであるが、マイルの赤松賞でジェダイドの2着という実績も持っているから一概に距離はダメとも言えない。前走のクイーンSは11着に負けたが、古馬が相手だったことを考えればやむ得ないという考え方もでき、3歳限定戦なら巻き返せるのではないか。前走は力を出し切っての結果とも思えないし、自分の力を出し切るのであれば上位に入ってきても不思議ないだろう。
消し 2度重賞で連対しているといってもいずれも1200m戦では今回の2000m戦の裏付けにはなり得ない。桜花賞では18着に負けているし、前走のクイーンSでも11着に負けていることを考えれば、この馬は短距離馬と考えるのが自然だろう。前走惨敗していることで勢いも感じられないし、これといって巻き返しの要因も思いつかない。何をしでかすか分からない3歳牝馬とはいえ、かなり厳しい戦いになると考えるのが一般的だろう。
モンローブロンド
(牝3・秋山55)
買い H16ファンタジーS2着。 2歳時とはいえ重賞で連対している実績はそれなりに評価する必要がある。桜花賞ではハイペースで逃げたようにスピード能力はかなり高いといえ、うまくハナを奪って自分のペースを作ることができれば、そのまま粘りきるということもあるかもしれない。桜花賞以来のレースとなるが、夏を越して大きな成長があるかもしれないし、とんでもない強い馬に変わっているということもあるかもしれない。
消し ファンタジーSで2着といってもラインクラフトには4馬身も離されていただけに、力の違いを見せつけられたという内容だったといえる。その後は阪神JF13着、フィリーズレビュー6着、桜花賞10着と掲示板にも載れないレースが続いており、G1という器ではないというか、底を見せてしまったという印象が強い。しかも今回は6ヶ月の休み明けであり、一般的には大きなマイナスと考えるべきである。距離経験もないわけだし、いかにも短距離馬という感じもする。ここで好走するというのはかなり厳しいのではないか。
レースパイロット
(牝3・安藤勝55)
買い H17フローラS2着。 前々走のフローラSでは平均ペースを好位から競馬をして、ディアデラノビアの決め手には屈したものの、先行陣の競り合いは制して2着は確保しており、勝負根性はかなりのものと思われる。2000mの重賞を勝っているのだから距離はベストといえるし、半兄がキングカメハメハということからすれば、夏を越して本格化しているということも期待できる。折り合いに心配がないタイプなので自滅するということはないだろうし、安定した走りはするのではないか。
消し 前走のオークスで掲示板にも載れなかったというのはやはり問題だろう。前々走のフローラSでも2着に負けているわけだし、G1級の器はないという考え方は十分にできる。オークス、フローラSともに決め手の鋭さは感じなかったので決め手にも欠けるタイプといえそうだ。そして、オークス以来という休み明けというのも大きな問題であり、G1で実績を残している馬ならともかくそうでない馬がぶっつけで好走することはほんとんどない。
オリエントチャーム
(牝3・赤木55)
買い 紅梅Sで2着、チューリップ賞でも4着にはきていることを考えれば、能力はそれなりに高いと思っていいだろう。前走も1000万特別で3着ならまあまあという評価はできるし、3歳牝馬限定戦なら何とかなっても不思議はない。2000mも忘れな草賞で5着とそれなりの結果を残しており、距離延長もプラスに出るかもしれない。
消し 最高の実績がチューリップ賞で4着というのは、さすがにG1の裏付けとしては物足りないものを感じる。それ以外でも大きくは崩れないものの1000万特別で3着までという勝負弱いというか、ワンパンチ足りないというか、決め手に欠けるというか、もう一つ強さが伝わってこない。どちらかというと距離が短い方が合っているような感じもするし、この程度の実績でG1で勝とうというのはちょっと難しい感じがする。
テイエムメダリスト
(牝3・橋本55)
買い 現在2連勝中ということで勢いは感じる。まだキャリア3戦だけで2勝3着1回という実績だから、まだまだ本当の力を見せていないということも考えられ、未知の能力を秘めている可能性は否定できない。特に芝に替わることで、今まで以上に強い競馬を見せるかもしれないし、距離延長も実は大きなプラスということもあるかもしれない。
消し 連勝中といってもダートの短距離戦では、今回の裏付けにはなり得ない。一般的にはダートの短距離馬と考えるべきだろうし、芝に替わって距離も大きく延びて結果を出すということは、ほとんど考えられない。しかも今回はG1の舞台であり、これだけ条件が変わって結果を出せるほど甘いものではないだろう。前走だってしょせん500万クラスだし、条件うんぬんよりもまだ重賞級の能力がないと考える方が自然だろう。
トウカイルナ
(牝3・北村浩55)
買い 前々走500万とはいえ1800mで勝っているのは好材料である。距離適性はかなり高いと思われ、スタミナはそれなりにありそうだ。前走のローズSでは13着に負けているが、3角で不利があったようだし、力を出し切っての結果とは考えづらい。上がりのかかる展開を得意としているようで、ハイペースになるようだとチャンスが広がりそうだ。夏のレースで成長してきたという勢いはそれなりに感じるし、展開次第では一発あっても不思議ないといえる。
消し 前走のローズSで13着に負けたのはやはり痛い。前々走勝っているといっても500万での話だから、この馬の実力は重賞ではまだ通用しない程度のものだったと考えるべきではないか。前走負けたことで勢いは止まったと感じるし、勝つ時はけっこう上がりがかかっているように、決め手が鋭いというタイプでもない。今回はG1だから前走よりも厳しいレースになるわけだし、たとえハイペースになってもそれなりの決め手は必要となってくるもので、この馬の決め手では展開による一発を期待するのもつらそうだ。大物勘みたいなものも感じないし、ここで一変というのはかなり厳しいのではないか。

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